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投稿日:2023.5.8

矯正治療中の口内炎・原因と対処法

こんにちは、札幌キュア矯正歯科です。
当院のブログを見つけてくださりありがとうございます。

唇や頬、舌などの口の中の粘膜の様々な場所にできる口内炎。
痛みがあり、煩わしく思った経験がある方も多いかと思います。
矯正治療中に口内炎のトラブルが起こったときには、適切なケアや対処法を取り入れることで、その症状やリスクを最小限に抑えることができます。
今回は、口内炎の種類と原因、矯正中に口内炎ができたときの対処法について詳しくご説明します。

口内炎の種類と矯正治療の関係

①矯正治療が関連する口内炎

カタル性

矯正治療に関連する口内炎は、取り付けられた装置が、頬や舌、唇などの粘膜と摩擦を生じ、その結果細菌が繁殖して口内炎が発生します。
「赤く腫れる」「水泡ができる」「熱を帯びる」などの特徴があります。
頬を噛む、転倒で口の中を怪我する、入れ歯の摩擦から発生する口内炎もカタル性口内炎に分類されます。

②矯正治療が原因でない口内炎

アフタ性

口内炎の種類の中でも、アフタ性が最も多い症状です。
白く丸や楕円の形状で、周りが赤く腫れており、はっきりとした境界線があります。
はっきりとした原因は不明ですが、疲労やストレス、偏った食生活によるビタミン不足などが関係していると言われています。

ヘルペス性

ウイルス感染による口内炎で、単純ヘルペスウイルスが原因で発生します。
赤い腫れや小さな水ぶくれができることがあります。発熱や発疹、倦怠感を感じることがあります。
一度発症すると、抵抗力が低下したときに再発することがあります。

カンジダ性

普段は常在菌である真菌(カンジダ菌)が口の中で著しく増殖することで発生する口内炎です。苔状の白い斑点や赤いただれが発生します。

アレルギー性

アレルギー性口内炎は、抗原(アレルゲン)に反応して発生する口内炎です。
この口内炎は、中央は白く、周りが赤く炎症を起こしており、アフタ性口内炎に類似した特徴が見られます。
特定の食べ物や花粉、金属などで引き起こされます。

ニコチン性

この口内炎は口の中の上側(口蓋)に発生しやすく、赤くなった後白色になる特徴があります。
喫煙習慣は発がんのリスクだけでなく、タバコに含まれているニコチンが血管を収縮させ、血液の循環が悪くなり、免疫力が低下します。
また、喫煙は口の中が乾き、唾液の分泌が減少するため、細菌が繁殖しやすくなります。これらの影響で口内炎が発生します。

矯正中に口内炎ができやすい理由

矯正治療中には、マウスピースやブラケット装置、ワイヤーが粘膜を刺激することがあります。
さらに、食べかすなどの汚れが装置の周りに残りやすくなります。
このような要因が重なり、口内炎の発症に繋がります。痛みは3〜4日程度がピークで、1週間ほどで治ることがほとんどです。
徐々に慣れてくると、粘膜が鍛えられて口内炎の発生も減少していきます。
歯並びが整うことで得られるメリットは大きいため、口内炎ばかりを不安視せずに、対策を行うことで安心して治療に取り組めるようにしましょう。

札幌 歯列矯正

ワイヤー矯正にできる口内炎

ワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーなどの装置が装着された向きによって口内炎のできやすい所が変わります。
表側矯正では唇や頬の粘膜に、裏側矯正では舌にできやすくなります。
ワイヤーやブラケットが外れていると、これらの装置がズレて頬や唇を傷つけてしまうことがあるため、気がついた時には早めに歯科医院で修正してもらいましょう。

マウスピース矯正にできる口内炎

マウスピースの辺縁(ふち)の適合が悪いと、頬の内側や歯ぐきに刺激が加わって傷ができた場所に口内炎が発生します。
また、長期間マウスピースを使わないことや、マウスピースの破損などで適合が悪くなることもあるため、紛失したり、欠けてしまった場合には早めに歯科医師に相談しましょう。

病気や感染症で口内炎が起こることも

矯正治療中に起こる口内炎が必ずしも矯正治療によるものとは限りません。
口腔癌や自己免疫疾患の一つであるベーチェット病などの全身疾患が潜んでいることもあります。
また、ヘルペス性口内炎以外にも手足口病やヘルパンギーナなどの感染症が原因になることもあります。
何度も繰り返したり、治りづらかったりする場合には、自己判断せずに医師や歯科医師に相談しましょう。

札幌 歯列矯正

矯正治療中に口内炎ができてしまった時の対処法

①矯正用ワックスを使う

装置の摩擦から粘膜を守るためには矯正用ワックスが便利です。
炎症を起こしている粘膜と直接触れることを防ぎ、痛みを和らげることができます。
使い方は、ワックスを米粒大の大きさにちぎって丸め、気になる装置の上に貼り付けるだけです。あらかじめ擦れやすい装置の上にワックスを貼り付けると予防にも効果的です。
ただし、食事中に誤って飲み込んでしまうことがあるため、気になる方は食事の前に外しておくことをおすすめします。
きれいに歯磨きをした後で、再度ワックスを使用するようにしましょう。

②薬で治す

ドラッグストアなどで販売されている口内炎の薬は手軽に入手できます。
スプレータイプや塗り薬、パッチタイプなど、種類もさまざまですので、自分に合ったものを選ぶことが重要です。

③矯正装置を調整する

口内炎が装置に当たって痛い場合は、調整ができることもあります。
また、ワイヤーがズレていたり外れていたりする場合、粘膜を傷つけることや矯正治療の進行が遅れてしまうこともあるため、早めに修正してもらうことが大切です。

④ビタミンB群を含むものを食べる

ビタミンB群は口内炎の修復にも役立ち、特にビタミンB2とB6を摂ることが効果的とされています。
しかし、砂糖を多く含むものは、分解にビタミンB群を多く消耗してしまいます。
せっかくビタミンB群を多く含む食材を食べても、口内炎への回復効果が薄れてしまいます。
そのため、お菓子やジュースなどの甘い物は控えた方が良いでしょう。

ビタミンB2

卵、納豆、牛乳、レバー

ビタミンB6

マグロ、バナナ、ほうれん草、海苔

⑤口腔内を清潔にする

矯正治療中には、ワイヤーに引っかかった食べかすや、ブラケットの隙間に付いている歯垢をしっかり落として清潔な状態を維持することにも配慮しましょう。
口内炎に加えて、虫歯や歯周病を防ぐ効果も期待できます。
ただし、ブラッシングの際に歯ブラシや補助用具が口内炎に接触しないように注意して磨きましょう。

⑥刺激の強いものを控える

刺激の強い食べ物や飲み物、例えば辛いものや酸味の強いもの、熱い飲み物、お酒、タバコなどは口内炎を刺激し、悪化させる可能性があります。
できるだけこれらの刺激物を控え、刺激の少ない薄味の食事がおすすめです。

最後に

矯正治療中に口内炎ができるのはよくあることですが、矯正用ワックスや、外用薬を使うことで症状を和らげ、予防することができます。
口内炎がなかなか治らず長引く場合や頻繁に発生する場合は、歯科医師に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。
矯正治療は、口腔機能や全身の健康に多くのメリットをもたらします。正しい咬み合わせや美しい歯並びは、長期的な健康維持や生活の質の向上につながります。
矯正装置にも1週間から2週間ほどで慣れてくるため、対処法を活用して、矯正治療を快適に進められるようにしましょう。
お困りのことがあれば、いつでもご相談ください。矯正治療をご検討の方は、無料カウンセリングへお気軽にお越しください。
ご一読いただき、ありがとうございました。

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