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投稿日:2023.10.4

骨格性の受け口にも対応・外科矯正「サージェリーファースト」とは

こんにちは。札幌キュア矯正歯科です。

受け口になってしまう原因として、顎の骨格がズレることが起因するものがあります。
このタイプの診断をされた方は、理想的な噛み合わせや見た目を改善させる方法として歯列矯正だけでは困難な場合があります。
そこで近年注目されている外科矯正のアプローチとして当院でも実施している「サージェリーファースト」があります。
早い段階で見た目の改善効果を実感しやすい治療方法です。

今回は、骨格性の受け口にも対応可能な最新の外科矯正である
「サージェリーファースト」に焦点を当て、その詳細をご紹介いたします。

受け口の特徴と放置するリスク

受け口 

受け口は、下の前歯が上の前歯よりも前に位置する状態を指し、「反対咬合」や「下顎前突」とも呼ばれます。
歯並びや噛み合わせの異常の一つで、外見的にも下顎が前に出たように見えるため、顔の輪郭や表情に影響を及ぼします。
放置すると、成長に伴って下顎がよりしゃくれている印象が強くなり、目立つ傾向があります。
加えて、見た目への影響だけでなく、噛み合わせのずれにより歯や顎に負担がかかり、歯の摩耗が進むことや、奥歯が割れてしまうリスクもあります。
これにより、将来的に歯の保存が難しくなる可能性も高まり、顎関節症のリスクも増加します。
また、発音障害や咀嚼障害を引き起こすこともあります。さらに口呼吸が習慣化しやすいため、虫歯や歯周病のリスクも増える傾向にあります。
早期に治療を検討することで、治療の複雑化を防ぐことが期待できるため、気になる方は早めに専門の歯科医に相談することをおすすめします。

受け口の種類と改善方法

受け口の原因が歯の向きによるものか、骨格に起因するものかによって、適切な治療法が異なります。
歯並びだけを調整することで改善できる場合もあれば、外科手術が必要なケースもあるため、原因を明らかにし、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。

①歯性の受け口

歯の向きや位置などの歯並びの乱れが影響して受け口の状態になることがあります。特徴としては以下のような状態が該当します。

上の歯が下の歯よりも後ろに生えている
・上の歯が内側に傾斜している
・下の歯が上の歯よりも前に生えている

上記のようなケースでは、一般的な歯列矯正での改善が可能です。
ワイヤー矯正やインビザラインなどのマウスピース型矯正を使用して、歯の位置や向きを調整することで、正常な噛み合わせを実現できます。
マウスピース型矯正では複雑な症例は対応が難しい場合があり、その際はワイヤー矯正の方が適していることが多くあります。
特に、装置が目立たない裏側矯正(舌側矯正)は、前に出た歯を内側に引き込む治療に適しており、周囲に気づかれにくいことから人気の高い治療法です。

②骨格性の受け口

成長期に顎の発達や親からの遺伝が影響することで顎の骨格に問題が生じて噛み合わせが反対になってしまうことがあります。
具体的な症状としては次の通りです。

・下顎が過剰に成長している
・上顎の成長が不足している

このようなケースでは、歯の位置だけでなく顎の骨自体の位置に問題があるため
歯列矯正のみでは改善が難しいことが多く、外科的手術が必要となることがあります。

外科手術を先行するメリット・デメリット

手術を先行させることにより、サージェリーファーストにはさまざまな利点があります。
このアプローチにより、最初に顎の位置や形を調整でき、治療期間が大幅に短縮されます。
また、顔立ちのコンプレックスを抱えている方にとっては、早い段階で見た目の改善を実感できる点も魅力です。
しかし、高額な費用や術後の不安定感といったデメリットも存在します。以下に、これらのメリットとデメリットについて詳しくご紹介します。

メリット

・顔立ちの変化を早期に実感できる
・術後の歯の移動が促進される
・先に顎の問題を改善するため矯正時の歯の負担が少ない
・治療期間を短縮できる
・従来の外科矯正に比べて見た目の悪化がない
・噛みにくい期間が短い

デメリット

・保険適応外であるため治療費が高額
・術後にマウスピースの使用が必要になる場合がある
・手術後一時的に噛み合わせが不安定になる場合がある
・対応している医院が少ない

この治療法は、骨格性の噛み合わせの不具合に悩む方にとっては有力な選択肢です。
メリットやデメリットをよく理解し、専門の歯科医師と十分に相談した上で選択することが重要です。

外科矯正(サージェリーファースト)の適応症例

外科矯正は、主に歯列矯正だけでは改善が難しい骨格に起因する症例に適用される治療法です。
特に、早急に見た目の改善を希望される方や、治療期間を短縮したいと考えている方にとって有効な選択肢となります。
この治療法は、骨格に関連する問題がある場合に適応されるため、歯並びのみに起因する問題には通常の歯列矯正を選ぶことが求められます。
ここではサージェリーファーストが適応される具体的な症例について詳しく見ていきましょう。

①受け口 

受け口 反対咬合

顎の骨格のズレが原因で受け口になっているケースの治療に適しています。
この場合、先に顎の位置を整え、その後の矯正で噛み合わせを仕上げていく方法により、受け口の根本的な改善が期待できます。
また、コンプレックスに感じやすい顔立ちが早く改善できる点も大きなメリットです

②出っ歯

上顎前突 出っ歯

骨格的な問題が原因で、上の前歯が大きく前に出ている出っ歯にも対応が可能です。
出っ歯の多くは上顎が過剰に成長していることが関係しするケースがあり、このようなケースでは手術によって上顎の位置を後退させることで、
より自然な噛み合わせを形成することができます。また、突き出していた上の歯が下がることで、矯正期間中に顔立ち全体のバランスも改善しやすくなります。

③ガミースマイル  

ガミースマイル

歯ぐきが大きく露出してしまうガミースマイルも改善できるケースがあります。
これは、上顎が過剰に発達しているか、上の前歯が前に出ていることなどが主な原因です。
手術によって上顎の高さや歯ぐきの位置を調整し、矯正によって歯並びを整えることで、笑顔の際の歯ぐきの露出を抑え、自然な印象に導くことができます。

④顔の非対称

外科矯正 左右非対称

顔の左右のバランスが崩れ、顎の位置や形状の左右差が原因となっている顔の非対称には、手術で骨格の位置を調整し、
その後で歯列矯正で噛み合わせを整えることで、顔全体のバランスの改善が期待できます。
治療の初期段階で見た目が大きく改善されるため、患者が治療を続けやすくなるモチベーションにもつながります。

当院では、専門的な医療機関と連携してこの治療法を行うため、患者様に安心して治療を受けていただくことができます。
骨格の症状でお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。

最後に

矯正相談 矯正カウンセリング

骨格性の受け口や顎変形症など、矯正治療だけでは改善が難しい症例には、外科矯正が必要となるケースが多くあります。
特に骨格に問題がある場合は症状が複雑で重く、見た目のコンプレックスに悩まれている方も少なくありません。
このような場合、早期に見た目を改善し、治療を迅速に進めたいと考える方も多いでしょう。
サージェリーファーストは、治療初期に審美的な改善が期待でき、治療期間の短縮にもつながるため、前向きに治療を検討される方にはおすすめの方法です。

当院では、札幌医科大学付属病院との連携体制を整えており、外科矯正をスムーズにサポートいたします。
治療の流れとしては、まず札幌医科大学付属病院で外科手術を優先的に行い、当院にて矯正治療を担当する流れになります。
それぞれの分野の専門医が処置を担当するため、安心して治療を進めていただけます。
受け口や出っ歯でお悩みの方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。
詳しくは
当院のホームページをご覧ください。

ご一読いただき、ありがとうございました。

 

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