投稿日:2023.11.20
老化でガミースマイルになるって本当?
札幌キュア矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
「加齢によって口元の印象が変わった気がする」「以前よりも歯茎が目に付くようになった」
そんな変化を感じていませんか?
年齢とともに、顔や口元にもさまざまな変化が起こり、見た目に影響を与えることがあります。
若い頃には気にならなかったのに、年齢を重ねるうちに笑顔の口元の印象が変わったと感じる方は少なくありません。
この記事では、加齢によって変化する口元の状態も踏まえ、
ガミースマイルの予防や改善に役立つ方法をわかりやすく解説します。
目次
ガミースマイルになってしまう主な原因

笑った時の歯茎の露出は、他にもさまざまな原因が関係していることがあります。
いくつかの要素が重なっているケースも多いため、まずは歯科医院で相談し、
診断を受けて根本的な原因を見極めることが大切です。
以下に代表的なものを解説します。
①遺伝的な要因
特に骨格の要因が強いケースには、外科的処置が必要になることもあります。
②歯の位置やサイズ
歯が小さい、あるいは歯の位置が通常より下がっていると、歯茎が見えやすくなることがあります。
また、永久歯の生え変わりがうまくいかなかった場合にも、歯が短く見えることがあります。
③唇の動きや表情筋の発達
上唇の筋肉が強すぎると、笑顔になると唇が必要以上に上がり、歯茎が見える範囲が広くなってしまうことがあります。
これは唇の筋肉の動きが活発だったり、表情の癖が影響していたりすることが原因です。
④歯肉の増殖
歯茎が通常よりも厚くなってしまうことで、歯が短く見え、相対的に歯茎が強調されて見えることがあります。
このような歯肉の過形成は、歯周病の進行や特定の薬剤の副作用などが原因で起こることがあります。
なぜ年齢によって歯茎の見え方が変わるの?
①上顎の変化
加齢によって、骨密度が低下しやすくなり、上顎の骨が後退することがあります。
この変化に伴って唇の位置も後ろに引かれると、笑顔の際の歯茎が、より目につきやすくなります。
②歯周病
年齢とともに免疫力の低下や唾液の減少が原因で歯周病が進行しやすくなることがあります。
歯周病が進行すると、歯茎が腫れるため、過剰に目立ちやすくなります。
③歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりが長い期間続くと、歯茎や骨の厚みが増し、
歯茎が盛り上がった状態に見えることがあります。
④噛み合わせ・歯並び
出っ歯や口ゴボ、過蓋咬合(深い噛み合わせ)は長年の癖や習慣で形成されることがあり、
歯茎の見え方が変化することがあります。
若い頃と違う?笑ったときの口元に現れる老化の影響
年齢を重ねると、口元の印象に変化が現れることがあります。
その一つが、笑ったときに下の歯や歯茎の存在感が強くなる現象です。
若い頃は自然に上唇や口角が引き上がり、自然な笑顔を保てていたものの、加齢によって皮膚がたるみ、
表情筋の働きが弱まることで、唇が下がりやすくなり、下の歯や歯茎が見えやすくなることがあります。
このような状態は「逆ガミースマイル」とも呼ばれ、老けた印象を与えてしまいます。
歯周病リスクとガミースマイル
歯周病が進行すると、歯茎に炎症や腫れが生じ、歯茎が盛り上がることで歯が短く見え、
結果的にガミースマイルが強調されて見えることがあります。
さらに重症化すると、歯茎や歯を支える骨(歯周組織)が破壊されてしまい、歯を支える力が弱まります。
歯周病の主な原因は、細菌による感染です。
加齢自体が直接の原因ではありませんが、免疫力の低下や唾液の分泌量の減少など、
老化に伴う変化によって進行しやすくなる傾向があります。
歯周病が重症化すると歯を支えている骨が溶け、歯茎が下がって歯の根元が露出します。
その結果、歯がぐらついたり、噛み合わせや歯並びに悪影響を及ぼすこともあります。
また、露出した歯茎は乾燥しやすく、口臭やさらなる歯周病悪化のリスクも高まります。
歯周病は、口腔全体の健康に深く関わるため、早期の予防と治療が非常に重要です。

【チェックリスト】あなたはガミースマイル予備軍?
ガミースマイルは見た目だけでなく、噛み合わせや歯茎の健康にも関係しているため、
早めのチェックが安心です。
以下に気になる項目があった方は、歯科医院でのカウンセリングを受けてみるのもおすすめです。
●笑顔のときに上の歯茎が3mm以上露出する
●笑うと上唇が大きく持ち上がる
●人よりも歯茎に厚みがある
●歯が小さい、もしくは短く見える
●上顎が前に出ている・縦に長い
●深く噛み込んでいて下の前歯がほとんど見えない
●親族にガミースマイルの症状の人がいる
●上唇が薄い

“”歯茎の出すぎ・見えすぎ を防ぐための習慣
笑った時に歯茎が見えすぎてしまう状態は先天的な要素もありますが、
日常生活の中で意識することで予防につながることもあります。
以下の3つの方法を参考に、口元の健康を守っていきましょう。
鼻呼吸を意識する
普段から口呼吸の習慣があると、唇や舌の筋肉が使われにくくなり、口元の筋肉が弱まりがちです。
その結果、口周りの筋肉バランスが崩れ、上唇が引き上がりやすくなり、歯茎の露出が悪化することがあります。
鼻呼吸を意識することで、自然と口を閉じる時間が増えます。
特に、就寝時やリラックス時に口が開いてしまう人は、日中から鼻呼吸を習慣づけることが大切です。
表情筋トレーニングを取り入れる
加齢によって口元の筋肉バランスが崩れ、唇がたるむことで歯茎が見えやすくなることがあります。
このような場合には、口元の筋力を鍛えるトレーニングが有効です。
トレーニングを通して意識的に口周りの筋肉を鍛えることで、唇の動きが安定し、
笑ったときに歯茎が過度に露出するのを防ぐ効果が期待できます。
口角を上げるトレーニングや、「あいうべ体操」など、口を大きく動かすトレーニングを毎日続けるのがおすすめです。
歯周病ケア
歯周病を防ぐには、日頃からお口の中を清潔に保つことが大切です。
歯磨きは歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスも使い、歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目まで丁寧にケアしましょう。
特に歯と歯茎の隙間(歯周ポケット)は、汚れがたまりやすく細菌が増殖しやすい場所です。
また、歯周病は初期には自覚症状がほとんどないため、自分では気づきにくいこともあります。
そのため、かかりつけの歯科医院での定期的な検診を受けることが重要です。
早期に異常を見つけて対処することで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。

歯茎が目立つ「ガミースマイル」の治療・対策
①矯正治療
歯列矯正では、歯の位置や角度を整えることで、笑ったときに歯茎が露出する量を減らすことが可能です。
ガミースマイルの改善と同時に、歯並びや噛み合わせのバランスも整えられるため、見た目だけでなくお口全体の健康にもつながります。
●ワイヤー矯正
歯の表面にブラケットとワイヤーを装着し、計画的に歯を移動させる方法です。
表側矯正、裏側矯正(舌側矯正)では、複雑な歯並びや骨格に合わせた細かな調整が可能で、
ガミースマイルの原因となっている前歯の突出や歯列の位置を正すことができます。
●マウスピース型矯正(インビザライン)
透明なマウスピースを装着して歯を徐々に動かす方法で、目立ちにくく取り外しができるのが特徴です。
比較的軽度のガミースマイルに適しており、審美性を重視する方に人気があります。
●歯科用アンカースクリューを用いた矯正
小さなチタン製のスクリューを顎の骨に固定し、そこを支点にして歯を引き下げる方法です。
歯の位置や歯列全体のバランスを整えたい場合には、歯を歯茎の方向へ効率よく移動(圧下)させる方法がガミースマイルの改善に効果的です。

②外科手術
●骨の切除
主に、上顎の骨にアプローチする上顎骨切り術(ルフォーI型骨切り術など)が行われます。
この手術では、上顎の骨を部分的に切除し、適切な位置に移動させる方法です。
上の顎の骨が大きく成長しすぎていたり、上下の顎の位置関係に問題がある場合に適応となります。
入院をともなう大がかりな手術にはなりますが、見た目の変化がはっきりと感じられるため、
しっかり治したい方におすすめです。
●歯肉整形
盛り上がった余分な歯茎をレーザーなどで整える処置が歯肉整形です。
軽度のガミースマイルに効果があり、比較的短時間で治療が完了します。
③筋肉の緊張を和らげる注射治療
笑ったときに上唇が大きく引き上がり、歯茎が過剰に見えてしまう場合、その原因が筋肉の緊張にあることがあります。
このようなケースでは、唇を引き上げる筋肉の働きを一時的に弱める注射治療が有効です。
手術と違って注射だけで済むため、体への負担が少なく、気軽に試しやすい方法です。
効果は一時的で、3〜6カ月ごとの再注射が必要です。
また、表情が不自然になるなどの副作用が出ることもあるため、医師としっかり相談した上で治療を進めることが大切です。
MFT(口腔筋機能療法)
MFTでは、口まわりの筋肉を鍛えるトレーニングを行います。ガミースマイルの原因には、
唇を引き上げる力が強すぎたり、舌の位置が悪かったりすることがあります。
トレーニングを通じて、正しい舌の位置や呼吸法、唇の動きを改善し、崩れた筋肉のバランスを整えていきます。
矯正治療と一緒に行うことで、より美しく仕上がりを保ちやすくなります。
自分に合った治療法を見つけるには?
ガミースマイルの治療には、歯列矯正や表情筋の緊張を和らげる注射のほかにも、
外科手術や歯肉の形を整える処置など、さまざまな方法があります。最適な治療法は、
ガミースマイルの原因や症状の程度によって異なります。まずは専門の歯科医院で診察を受け、
ご自身に合った治療法を見つけることが大切です。
まとめ
年齢とともに筋肉や歯茎の変化が起こり、それによってガミースマイルが目立ってしまうことがあります。
特に歯周病の進行や口元の筋肉のバランスが崩れると、笑ったときに歯茎が露出しやすくなります。
予防のためには、日々の丁寧なセルフケアとともに、口元の筋肉を意識したトレーニングも効果的です。
気になる症状がある場合は、早めに専門の歯科医師に相談しましょう。
札幌キュア矯正歯科はガミースマイルのお悩みにも対応しております。
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