投稿日:2023.5.19
歯科矯正中のご飯は制限した方がいい?
こんにちは♪ 札幌キュア矯正歯科です。
当院のブログを見つけてくださりありがとうございます。
ところで皆さん、「矯正治療中は食事制限が必要?」と気になっていませんか?
治療がはじまると、いろいろな面で制限が発生します。その一つに「食事」がありますが、制限をせずに今までどおり行った結果、
強い痛みが発生したり、治療期間の延長につながったりする可能性があるため、気をつけなくてはいけません。
今回は、矯正治療で食事制限がある理由やおこりやすいトラブル、トラブルを放置するリスク
などについて分かりやすくまとめました。現在矯正治療を行っている方はもちろん、治療をご検討中の方もぜひご参考ください。
目次
トラブルや強い痛みを避けるためにある程度の制限は必要
矯正治療中のお悩みで多いのが、食事中のトラブルや痛みです。トラブルの多くは固定式のワイヤー矯正で発生しますが、
マウスピース矯正であっても間違った使い方をするとトラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。
トラブルは治療期間の延長につながりやすく、強い痛みを頻繁に感じると治療に対するモチベーションも下がる傾向にあります。
余計な負担をかけないためには、ある程度の制限が必要だといえるでしょう。
食事中におこりやすいトラブル
トラブルの多くは装置に関係しており、発生すると歯の動きが悪くなる傾向にあります。
治療を効率よくすすめるためにも、トラブルの早期発見を意識しましょう。
食事中におこりやすいトラブルとして、以下の3つが挙げられます。
装置の脱離や破損
固定式のワイヤー矯正の場合、硬いものを噛みちぎったり急に噛んだりすると装置が取れることがあります。
一度取れた装置は専用の接着剤でつけ直す必要があり、できるだけ早めに歯科医院へご来院いただかなくてはいけません。
マウスピース矯正の場合は、食事中は装置を取り外す必要があるため、正しい使い方をしてれば装置の破損はおこらないといえます。
装置をつけたまま食事をすると、熱によって装置が変形したり、穴があいたりすることがあるため注意が必要です。
ワイヤーの変形
ワイヤー矯正では、工程ごとに使用するワイヤーの太さや形が異なり、とくに治療をはじめたばかりのころは細いワイヤーを
使用するため、硬い食べ物が無理にあたると変形する恐れがあります。ワイヤーが変形すると、歯が間違った方向に動いてしまい、
そのぶん治療期間の延長につながるので気をつけましょう。
装置のすき間に食べ物が詰まる
ワイヤー矯正では、装置やワイヤーのすき間に食べ物が詰まることがよくあります。
とくに表側矯正で食べ物が詰まると目立ちやすいので、詰まった感覚があった場合は早めにチェックすることをおすすめします。
食事中におこったトラブルを放置するリスク
装置の脱離や破損、変形といったトラブルは、歯科医院での手直しが必要です。
治療法に限らず「おかしいな」と思ったら早めにご連絡ください。トラブルを放置するとさらなるトラブルが引き起こされる可能性があります。
歯が計画通りに動かない
ワイヤー矯正の場合、装置が取れた歯の動きが止まったり、後戻りがおこったりする可能性があります。
しかし、装置の脱離はご本人が気づいていないケースも多く、早期発見には毎日のチェックが欠かせません。
マウスピース矯正の場合も、装置の変形や破損は、歯が計画通りに動かない原因です。
ワイヤー矯正と違って装置をすぐに直せない点も理解しておきましょう。
装置が使えなくなると、製作会社に再度依頼して作り直す必要があります。
装置の受け取りまで1か月ほどかかるため、そのぶん治療期間が延びてしまいます。
痛みの発生
装置の脱離や変形によって歯ぐきに余計な刺激が加わったり、食べ物が詰まりやすくなって歯ぐきの腫れや外傷性の口内炎が
できたりすると、痛みが発生します。余計な痛みは治療に対するモチベーションの低下につながりやすいため注意が必要です。
虫歯や歯周病のリスクが高くなる
ワイヤー矯正で装置が脱離していると、その装置についた汚れをきれいに落とすことが難しくなり、その結果虫歯や歯周病、口臭のリスクが高まります。
トラブルの状態によっては矯正治療を中断する必要があるので、治療期間を延ばさないためにもトラブルがおこったときは早めに歯科医院へご連絡ください。
強い痛みを感じやすい食事について
治療法に限らず、治療をはじめたばかりのころや調整日から1週間は、強い痛みを感じやすい傾向にあります。
以下の食べ物はとくに強い痛みにつながりやすいため注意しましょう。
①硬いもの・厚みのあるもの
硬いものや厚みのあるものは、ある程度の噛む力が必要で強い痛みにつながる傾向にあります。代表的なものに硬いパンや分厚いお肉などが挙げられます。
②噛みちぎる必要があるもの
噛みちぎる行為は、歯の縦方向だけでなく横方向にも力がかかるため、強い痛みにつながりやすいといえます。
代表的なものに大きめのお肉やハンバーガーなどが挙げられます。
おすすめの食事方法
負担を最小限に減らすには、食べ方を工夫することが大切です。現在矯正治療中で食事がつらくなっている方は、ぜひ以下の方法をお試しください。
①硬いものは柔らかくして食べる
食べ物は調理法によって食感を変えられます。とくにお肉は焼くと硬くなりやすいため「煮込む」のがおすすめです。
根菜は蒸して温野菜にすると、食物繊維が柔らかくなり食べやすくなります。
②厚いものは薄くして食べる
お肉を焼いて食べたいときは、事前に薄めのものを選ぶか、焼いたあとにナイフなどで薄く切るようにしましょう。
そのほうが歯に負担をかけません。
③大きいものは一口サイズに切って食べる
ステーキやハンバーガーなどを食べるときは、噛みちぎらなくてもいいように事前にナイフで切り分けるようにしましょう。
④痛みが強いときは柔らかめのものを食べる
歯が動く痛みが強いときに、わざわざ食感の強いものを選ぶ必要はありません。スープやおかゆ、うどんなど
「たくさん噛まなくても食べられるもの」を積極的に選ぶようにしてください。
口内炎ができて食事がしにくいときの対処法は?
矯正治療中は、装置のあたりが強かったり、栄養が偏ったりすることで口内炎ができることがあります。
ワイヤー矯正の装置のあたりが強い場合は、専用のワックスで装置を覆うことで痛みを緩和できます。
マウスピース矯正で口内炎ができたり、装置とは関係のない部位に口内炎ができたりした場合は、軟膏やレーザー治療などを
行って治癒を早めるようにしましょう。
口内炎の痛みは、食事の時間が億劫になったり、治療に対するモチベーションが低下したりする原因です。
お困りの方は我慢せずに歯科医院へご相談ください。
食事のとり方を工夫して矯正治療をスムーズにすすめよう
矯正治療中は、食事のとり方によって装置の脱離や破損、変形といったトラブルがおこる場合があります。
とくに固定式のワイヤー矯正は取り外しが可能なマウスピース矯正にくらべてそのリスクが高いため、注意しなくてはいけません。
「食事制限があるのはストレス」と思うかもしれませんが、治療を計画通りにすすめるにはとても大切なことです。
余計な痛みを発生させないためにも、ぜひ今回ご紹介した食事のとり方を実践してみてください。
工夫をすることで食事の時間が今よりもっと楽しくなり、身体への負担も少なくなります。
矯正治療中の食事について困ったことや不安なことがございましたら、お気軽に当院までご相談ください。