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投稿日:2023.12.13

歯列矯正中にタバコは吸っていいの?

こんにちは。
札幌キュア矯正歯科です。
いつも当院のブログを読んでくださりありがとうございます。
普段から喫煙している方にとって、歯列矯正を始める際に気になるのがタバコを吸い続けて良いのか、それとも禁煙すべきなのか、という点ではないでしょうか。

長年吸い続けてきたタバコを、急にやめるのは簡単ではありません。
そのため、「喫煙者は歯列矯正ができないのでは?」と不安に感じる方もいるでしょう。

タバコを吸うからと言って歯列矯正ができないということはございません。
ただし、タバコが歯列矯正に悪影響を与える可能性について、事前にきちんと理解しておくことが重要です。
そこで、今回は「歯列矯正中のタバコ」について解説していきます。

歯列矯正中にタバコは吸っていいの?

結論から申し上げますと、喫煙しながらでも歯列矯正はできます。
しかし、できる限り喫煙は控えることを強くお勧めします。
なぜなら、歯列矯正中のタバコは、歯の動きや見た目に多くの悪影響を及ぼす可能性があり、決して推奨できるものではないからです。

また、歯列矯正中は電子タバコも避けた方が良いでしょう。多くの電子タバコにはニコチンが含まれています。
ニコチンには血管を収縮させる作用があり、血流の悪化を招き歯列矯正の進行を遅らせたり、痛みや腫れなどのトラブルを引き起こしたりする可能性があります。

歯列矯正中の喫煙による悪影響

札幌 歯列矯正

では、なぜ歯列矯正中の喫煙は避けた方がいいのでしょうか。その理由を4つ紹介します。

1.歯の動きが悪くなる

札幌 歯列矯正

「タバコを吸うと血行が悪くなる」ということは何となく聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
歯列矯正は歯槽骨(しそうこつ)という歯を支える骨が、吸収と形成を繰り返すことで歯を移動させる治療法です。

もう少し詳しく説明すると、矯正装置を装着することによって歯に力が加わり、歯を支える骨がゆっくりと作り替えられ、その結果、歯が動いていくという仕組みです。
この仕組みは傷の修復に近いものがあります。
そのため、血流が滞ると傷の治りが悪くなるように歯列矯正で重要な「骨の作り替え」も遅れてしまうのです。

もし、喫煙している方で歯列矯正中に歯の動きが鈍いと感じている場合は、タバコの影響を受けている可能性があります。

喫煙によって歯が全く動かなくなるわけではありませんが、歯の動きが遅くなると治療期間が長引いてしまう可能性があります。
計画通りにスムーズに歯を動かすためには、喫煙を控えることが望ましいでしょう。

また、喫煙は歯周組織の炎症を引き起こすリスクも高めます。
炎症が起こると、歯を動かす力が正常に伝わりにくくなり、矯正治療の効果が十分に得られない可能性があります。
また、歯周病が悪化すると、歯がグラグラしてしまい、矯正治療自体が困難になることも。

歯列矯正を成功させるためには、喫煙のリスクを理解し、できる限り控えるように努めましょう。

2.着色汚れがつきやすい

札幌 矯正歯科

タバコによる着色汚れは、歯列矯正中だけでなく、多くの方が気にされていることでしょう。
特にワイヤー矯正中は、矯正装置によって歯磨きなどのケアが通常よりも難しくなります。
白い装置を選択した場合、なおさら着色汚れが目立ちやすくなってしまい、「目立たないように」と選んだはずの装置が、かえって気になる存在になってしまうこともあります。

マウスピース矯正の場合も喫煙は決しておすすめできません。マウスピースにも着色汚れは付着します。
外している間は大丈夫なのでは?と思われる方もいるかもしれませんが、再度装着する前に歯磨きなどのケアをしなければ意味がありません。

また、矯正治療終了後に装置を外した際、装置がついていた部分とそうでない部分で歯の色が異なり、まだらになっていることがあります。せっかく歯並びが綺麗になっても歯の色がまだらでは残念な気持ちになりますよね。

歯列矯正治療は長期間に及ぶため、審美性を保ちたいのであれば、やはり禁煙が望ましいです。
もし禁煙が難しい場合は、黄ばみの原因となるヤニが比較的少ない電子タバコへの切り替えを検討してみるのも良いかもしれません。
ただし、電子タバコも完全に着色を防げるわけではないため注意が必要です。

3.虫歯や歯周病になりやすい

札幌 矯正歯科

タバコには、唾液の分泌量を減少させる作用があります。
唾液には、口腔内を清潔に保つ自浄作用や、細菌の繁殖を抑える抗菌作用など、歯を守るための重要な役割があります。
しかし、喫煙によって唾液の分泌量が減ると、これらの機能が低下し、虫歯のリスクが高まります。

また、歯を支える骨が溶けて歯を失う原因となる歯周病も喫煙によって発見が遅れることがあります。
これは、タバコによって血管が収縮し、歯周病の初期症状である歯茎の出血や腫れなどが現れにくくなるためです。
口腔内の大切なサインに気づかないうちに歯周病が進行し、悪化するリスクが高くなってしまいます。

特に、矯正治療中は装置が装着されているため、歯磨きなどの口腔ケアが難しいです。
そのような状況で喫煙を続けると、虫歯や歯周病のリスクはさらに高まってしまいます。
歯列矯正中は、より一層、口腔内を清潔に保つことが大切なのです。

4.口臭が強くなる

札幌 矯正歯科

前述したように喫煙は唾液の分泌量を減少させます。
唾液には、口腔内の汚れを洗い流す自浄作用がありますが、その量が減ると汚れが残りやすくなります。
そして、残った汚れに細菌が付着し、繁殖することで口臭の原因となるのです。

喫煙中は、歯列矯正をしていなくても口臭が発生しやすい状態である上に、矯正装置によって歯磨きが不十分になりがちです。
そのため、磨き残しが増えることで、さらに口臭が悪化する可能性があります。

口臭は、自分自身だけでなく、周囲の人にも不快感を与える可能性があります。
歯列矯正中は、口臭対策も怠らないようにしましょう。

歯列矯正中に禁煙を目指すには?

たばこ 札幌 歯列矯正

禁煙を成功させるためには、まずご自身の喫煙習慣を客観的に把握し、どのようなときにタバコを吸いたくなるのか、そのきっかけを理解することが大切です。
その上で禁煙補助薬(ニコチンパッチや内服薬など)や、医療機関(禁煙外来など)の専門的なサポートを積極的に活用しましょう。
禁煙外来を受診した場合、ご自身の力だけで禁煙に取り組むよりも高い成功率が期待できます。

一般的に禁煙外来を利用した際の禁煙成功率は、約50%~70%程度と報告されています。
欲求をコントロールすることができ、禁煙の目標を達成しやすくなるでしょう。
また、禁煙を継続するためには、周囲の人の協力やサポートも重要です。
家族や友人、職場の同僚などに禁煙を宣言し、理解と協力を求めましょう。

まとめ

札幌 歯列矯正

この記事では、タバコが歯に及ぼす様々な悪影響について解説しました。
皆様もご存知のとおり、喫煙は歯列矯正の妨げになるだけでなく、お口全体の健康を損なうリスクを高めます。

禁煙が難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、まずは少しずつでも喫煙量を減らすことを意識してみましょう。
全身の健康だけでなく、歯の健康維持にもつながり一石二鳥の効果が期待できます。

また、喫煙中であっても歯列矯正を受けることは可能ですので。
大切なのは、喫煙によるリスクを理解した上で歯科医師と相談しながら治療を進めることです。

当院は、患者さま一人ひとりの状況に合わせた歯列矯正治療を提案しています。
ご不安な点やご不明な点がございましたら、お気軽にご予約ください。

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