投稿日:2023.2.1
なぜ歯並びが悪くなってしまうの?原因と治療方法は?
歯並びは見た目の印象を大きく変えてしまうため、気にされる方は少なくありません。
そもそも、どのように並んでいると良くてどのような状態だと悪いのか、聞いたことのある方はいらっしゃいますか?
恐らくほとんどの方は「歯がキレイに並んでいるかどうか」という見た目で判断されているのではないかと思います。
今回は、歯並びが悪くなる原因や治療方法などについてご紹介していきます。
口元にお悩みのある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
歯列不正とは
歯の並び方が悪いことを、専門用語では『歯列不正(しれつふせい)』といいます。
歯列不正は、大きく分けて歯に原因がある場合と顎の骨に原因がある場合の2つです。
一方、噛み合わせにも異常があることを『不正咬合(ふせいこうごう)』といい、同時に歯並びも乱れている傾向があります。
不正咬合には様々なタイプが存在しますが、詳しくはこちらの記事でご紹介しておりますので、ご興味のある方はぜひ合わせて
ご覧ください。
歯並びが悪いことで生じるトラブル
歯並びというと「見た目の問題なのではないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそれだけではありません。
下記のようなトラブルを引き起こす可能性がありますので、気をつける必要があるからです。
①見た目の印象を変えてしまう
歯がどう並んでいるのかは、口元だけではなくお顔の印象も大きく変えてしまいます。
歯がキレイに並んでいると、清潔感がある印象を与えるなど周りの人からのイメージも良くなりやすいです。
②精神面にも影響を与える
口元にコンプレックスを感じていると、手で隠しがちになってしまったり、笑顔が不自然になってしまうという方も
少なくありません。そのため、コンプレックスが解消されることで、笑顔が増えたり積極的になったりする方が多い傾向があります。
③虫歯や歯周病になりやすくなる
歯がガタガタ並んでいるところなどは、歯ブラシが届きにくく、磨き残しも生じやすい部分です。
歯垢が残りやすい場所は、虫歯や歯周病のリスクも高くなります。
④発音や滑舌が悪くなってしまう
空気が漏れてしまったり、唇や舌の動きが妨げられると発音や滑舌にも影響を及ぼします。
空気が漏れてしまう場合は、特に『タ行』や『サ行』などが発音しにくくなります。
⑤消化不良を起こすことがある
十分に食べ物を噛み砕く前に飲み込んでしまう傾向があり、消化不良を起こしてしまうことがあります。
⑥顎関節症の発症に繋がる
歯が乱れて並んでいると、噛んだ時の力が均等に加わらないため、一部の歯やお口周りの筋肉に過剰な負担をかけてしまいます。
それが積み重なると、顎関節症を引き起こしてしまうことがあります。
⑦全身の不調を引き起こす
歯列不正があるとバランス良く噛むことができず、お口周りの筋肉もアンバランスになりやすいです。
首や肩などの筋肉とも繋がっているため、首こりや肩こりの原因となります。また頭痛を引き起こすこともあるでしょう。
歯並びが悪くなってしまう原因
そもそも、なぜ歯並びは悪くなってしまうのでしょうか。主な原因として考えられるのは、次のようなものです。
①遺伝
ご両親のどちらかに歯列不正や不正咬合が見られると、お子様にも遺伝しやすいといわれています。
とはいえ、必ずしも遺伝するとは限りません。
②生活習慣や癖
日常生活の中で何気なく行っている習慣や癖が原因となることもあります。
現在では、遺伝などの生まれつきの原因よりも、生まれた後に行う癖などが原因となっていることの方が多いとされています。
以下のような習慣や癖がある場合は、特に注意が必要です。
・指しゃぶり
赤ちゃんのうちは問題ありませんが、3歳を過ぎる頃にはやめられるようにしていきましょう。
・爪噛み
噛む力が加わることで、歯や歯ぐきに負担がかかります。継続して行っていると、少しずつ歯が動くという影響があります。
・吸唇癖
文字通り、唇を吸う癖のことです。 下唇を吸っていると出っ歯になりやすく、上唇を吸っていると受け口になりやすい傾向があります。
・頬杖
顎を押している状態になるため、続けて行うことで顎のズレや歪みを引き起こします。
・舌癖(ぜつへき)
舌で前歯を押す癖などがあると、出っ歯や受け口の原因となります。
・口呼吸
『お口ポカン』などともいわれるように、お口を開いた状態が習慣になっていると、お口周りの筋肉が衰えてしまい、
歯並びに影響を及ぼします。また、お口が乾いて細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクも高くなるため注意が必要です。
・歯ぎしり・食いしばり
歯に大きな力が加わった状態になるため、歯が動いて傾いたり、磨り減ってしまいます。
結果として噛み合わせが変わり、歯並びの乱れに繋がるのです。
③骨格的な問題
上顎の成長が不十分であったり、下顎が過成長してしまったりすることが原因となるケースもあります。
④虫歯や歯周病
虫歯を放置していると、空いたスペースに隣の歯が移動してきてしまいます。
また虫歯の歯を避けて反対側で噛んでいることが、顎の歪みの原因にもなることもあるでしょう。
歯周病の場合は、進行すると顎の骨が溶けて歯が動きやすくなるため、歯の位置が乱れてしまう原因となります。
他に親知らずが横に生えていて歯を押してしまったり、噛み合わせが合っていないこと、姿勢の悪さなども原因の1つです。
歯並びを改善する方法は?
歯並びを改善する方法としては、次の3つがあげられます。
①矯正治療
ほぼ歯を削らずにキレイな歯の並び方を目指すことのできる方法です。用いる装置により、様々な種類があります。
・ワイヤー矯正(表側矯正)
ブラケットと呼ばれる装置を歯の表側につけ、そこにワイヤーを通して歯を動かす方法です。
・裏側矯正(舌側矯正)
ワイヤー矯正と同じような装置を、歯の裏側につけて行う治療方法です。
・マウスピース型矯正
透明で目立ちにくいマウスピース型の装置を使って行う治療です。
②外科矯正
骨格的な問題があり、矯正治療だけでは改善が難しい場合に適応となります。外科手術と歯列矯正を両方行う方法です。
③セラミック治療
歯を削って、歯がキレイに並んでいるように被せ物をする治療です。
歯を削らないと被せることができないため「なるべく歯を削りたくない」という方には向いていません。
しかし、矯正治療よりも短期間で終了するというメリットもあります。
キレイな歯並びのためにできること
歯並びを悪くしない、もしくは矯正治療後のキレイな状態を維持するためには、日頃から予防していくことが大切です。
毎日のセルフケアだけでは難しいため、定期的に歯科医院でのメンテナンスも受けるようにしましょう。
虫歯や歯周病を予防することはもちろんですが、もしなってしまった場合には早めに治療するようにしてください。
また、歯並びに影響を与えるような習慣や癖を改善したり、良く噛むようにすることも重要です。
悪習慣や癖があると、矯正治療を受けた後に『後戻り』といって、元の状態に戻ってしまうリスクが高くなります。
今まで続けてきたことをやめるというのは、決して簡単ではありませんが、少しずつ変えていけるように努力してみてくださいね。
歯並びのお悩みや矯正治療なら当院までご相談ください
今回は、歯並びが悪くなる原因や治療方法などについてお話しました。
歯並びが悪くなる原因は様々ですが、そのまま放置していると、それに関連した新たなトラブルを引き起こしてしまいかねません。
悪化すればするほど治療も大変になってしまいますので、心当たりのある方はぜひ早いうちに当院までご相談にいらしてくださいね。
カウンセリングを受けたら治療しなければいけない、というわけではありませんので、どうぞ気軽にご利用いただけたらと思います。
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