投稿日:2023.7.31
年齢を重ねるとガミースマイルになることがある?
札幌キュア矯正歯科です。
当院のブログを見つけてくださりありがとうございます!
年齢を重ねると顔立ちや体の様々な変化が気になるものですが、
加齢による顔立ちの変化の一つに「ガミースマイル」が目立つようになることがあります。
ガミースマイルとは、笑ったときに上の歯ぐきが多く見えてしまう状態のことで、
若い頃は気にならなかったのに、年齢を重ねることで目立ってきたと感じる方も少なくありません。
今回は、ガミースマイルとは何か、加齢との関連性や治療方法について詳しく解説します。
目次
ガミースマイルとは?
ガミースマイルとは、笑ったとき露出した歯ぐきが過度に目立つ状態のことを指します。
通常、笑顔で見える歯ぐきの範囲は少なく、そこまで目立ちません。
しかし、ガミースマイルは、歯ぐきの露出が広いため、審美的な観点から見た目を気にして
コンプレックスを感じる方が多くいらっしゃいます。
ガミースマイルが起こる原因
ガミースマイルは、生まれつきの遺伝的な要因や成長過程での影響で引き起こされます。
ガミースマイルが起こる原因として次の3つのポイントが挙げられます。
①歯の長さが短い
②唇の位置が上がり過ぎる
③歯の位置が下にあり過ぎる
この3つの要因が起こりやすくなる問題点について詳しくご説明します。
◎歯並びや骨格の問題
1. 上顎が前に出ている(出っ歯)
上顎骨が過度に発達していると、歯ぐきが前に突き出しているため、笑ったときに、歯ぐきが著しく露出します。
2. 上の前歯の位置が通常よりやや下にある
上の前歯が通常よりも低い位置にあると、歯ぐきの露出が増えることがあります。
これは、噛み合わせが深い「過蓋咬合(ディープバイト)」の方に多く見られる傾向があります。
このように深い噛み合わせが原因の場合には、矯正治療で改善できる可能性があります。
一度矯正歯科で相談されることをおすすめします。
3. 歯の大きさと歯ぐきのバランス
歯の長さが短い、またはサイズが小さい場合も、歯ぐきが大きく覆っている状態になりやすいため、
笑ったときに歯ぐきの部分が一層目立つことがあります。
◎上唇や筋肉の問題
1. 上唇が薄い
生まれつき唇が薄い場合、唇が上方向に上がりやすくなり、本来隠れる部分の歯ぐきが余計に見えやすくなります。
2. 上唇の筋肉が強い
上唇を引き上げる筋肉が発達して強く働くと、笑顔の表情になると上唇が過度に上がり、見える歯ぐきの部分が多くなります。
年齢とガミースマイルの関連性
年齢を重ねることでガミースマイルが目立つようになる理由について以下にご説明します。
①歯の磨耗
歳を重ねることで、歯の摩耗が進むことで歯の長さが短くなり、歯ぐきが強調されることがあります。
元々噛み合わせの力が強い方や、噛み合わせが悪い方、歯ぎしりや食いしばりのある方は歯がすり減る進度が早いため、
早めに歯科医院に相談することをおすすめします。
②歯周病
老化によってガミースマイルが目立つ原因の一つは歯周病です。
歯周病は、歯を支える歯周組織に細菌感染が起こることで発症し、歯ぐきの炎症を引き起こします。
進行すると、歯槽骨(歯を支える骨)が破壊されることがあり、最悪の場合には歯を失う可能性もあります。
加齢による唾液の減少、免疫力の低下、喫煙やストレス、糖尿病などの全身疾患が歯周病の進行を促進し、
歯周病が進行することで歯が動き、出っ歯になることがあります。
これにより、歯ぐきが目立ちやすくなることがあります。
日々の口腔ケアを怠らず、定期的な歯科検診を受けることで、歯周病の進行を防ぎ、早めに予防することが重要です。
③生活習慣や癖
生まれつきガミースマイルの要素を持っていない方でも、日常生活の癖や習慣の積み重ねによって
ガミースマイルを招くことがあります。
具体的には、歯に圧をかけるような、舌癖や頬杖をつくなどの動作です。
このような歯並びを乱す癖や習慣は、年齢を重ね続けてしまうことで、望まない方向に歯の位置を動かしてしまいます。
そのため、ガミースマイルだけでなく他の歯列不正も招くリスクが高くなります。
できるだけ早い段階で改善し、歯並びの悪化を未然に防ぐことが重要です。
以下の項目をチェックしてみて、当てはまるものがあれば、日常的に改善するように心がけましょう。
専門の歯科医師にに相談することもおすすめです。
● 舌で前歯を押す癖
● 頬杖をつく
● 歯ぎしり・食いしばり
● 抜けた歯を放置している
● 悪い歯並びや噛み合わせ
● 口呼吸
ガミースマイルを放置するとどのようなデメリットがある?
ガミースマイルを放置することで、見た目の問題だけでなく、歯ぐきが乾燥しやすくなり、炎症を引き起こすリスクが高まります。
結果として、口腔内の健康にも悪影響が及ぶ可能性があります。
具体的には、以下のようなデメリットが生じやすくなります。
● 虫歯や歯周病のリスク増加
● 口臭の悪化
● 口の中の乾燥(ドライマウス)
● 見た目に対するコンプレックス
● 顎関節症のリスク
● 歯の磨耗
ガミースマイルの治療方法
ガミースマイルの治療には、矯正治療をはじめ、症状の原因に応じたさまざまな方法があります。
ガミースマイルの原因や症状の程度に応じて治療法が異なるため、専門医としっかり相談しながら、
最適な治療法を選ぶことが大切です。
◎矯正治療
1. ワイヤー矯正
歯にブラケット装置を取り付け、ワイヤーを通して引っ張ることで、ガミースマイルの原因となる
過蓋咬合(ディープバイト)や出っ歯を改善します。
ワイヤー矯正には、表側矯正や裏側矯正(舌側矯正)などの方法があります。
裏側矯正(舌側矯正)を行う際、噛み合わせが深い場合、上の装置に下の歯が当たってしまうことがあります。
そのため、事前に噛み合わせを上げる「バイトアップ」が必要となります。
2. マウスピース型矯正
薄いプラスチック素材のマウスピースを使うマウスピース型矯正は、ガミースマイルの原因が
軽度の出っ歯や過蓋咬合である場合には適応できます。
専門医に相談した上で治療が可能であるか確認する必要があります。
3. 歯科用アンカースクリューを用いた矯正
アンカースクリューは、小さなチタン製のネジを歯ぐきに埋め込むことで、歯以外に強固な支点を設け、
効率的に歯を動かすことができます。
これにより、上の前歯を歯ぐきの方向に押し下げる「圧下」を行うことが可能になります。
この方法はガミースマイルの治療に有効です。
◎外科手術
1. 外科矯正(サージェリーファースト)
外科矯正(サージェリーファースト)は、まず顎の骨格の問題を改善するために外科手術を行い、
その後に噛み合わせの矯正治療を進める方法です。
顎の骨格に問題がある場合、この治療法が有効です。
2. 注射による治療
上唇が薄い場合や、上唇の筋肉が発達して緊張が強い場合には、筋弛緩作用のある製剤を注射することで、
筋肉の緊張を緩め、歯ぐきの露出を軽減することができます。
ただし、これは根本的な治療ではなく、一時的な効果しか得られません。
効果が薄れてきた場合には、継続的な施術が必要となることがあります。
3. 上唇粘膜切除術
上唇の内側を一部切除し、歯ぐきが見える面積を縮める外科手術です。
4. 歯肉切除
歯ぐきが歯に被り過ぎている場合、歯ぐきを整形して歯の面積を広くする外科手術です。
5. 歯冠長延長術(クラウンレングスニング)
歯ぐきと、歯を支えている歯槽骨の整形を行い、歯ぐきと歯を支えている骨を下げることで審美性が大きく向上します。
この手術は、歯冠が短く、歯ぐきの露出が多い場合に有効です。
最後に
ガミースマイルは年齢と共に歯ぐきが目立ちやすくなることがあります。
遺伝的な要因や生活習慣が影響を与えることもあり、放置すると見た目の問題だけでなく、健康面でもリスクが伴うことがあります。
治療方法には、矯正治療、外科手術、注射による一時的な改善策など、いくつかの方法があります。
最適な治療法は、専門医と相談し、患者様の症状や希望に応じて選択されます。
また、日々の口腔ケアや生活習慣を見直すことも大切です。
ガミースマイルが気になる方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
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ご一読いただき、ありがとうございました。