投稿日:2025.2.26
受け口と出っ歯両方になることはあるの?
こんにちは。札幌キュア矯正歯科です。
受け口や出っ歯とは違って、上下の歯が前に出ている歯並びを「上下額前突(じょうげがくぜんとつ)」とよびます。
口元全体が前に出ていることから、「口ゴボ」とよばれることもあります。
受け口は下の歯または下の顎が前に出ていて、出っ歯は上の歯または上の顎が前に出ている状態です。
上下顎前突の場合は、上下の歯、または上下の顎が前に出ているため、受け口と出っ歯の両方になっている歯並びなのです。
ここでは、上下顎前突について詳しくお話しします。
目次
受け口と出っ歯の両方になる歯並び「上下顎前突」の特徴
上下顎前突は、上下の前歯または、上下の顎の骨や歯ぐきが前方に出ている状態です。
歯列の凹凸がなく、前から見たときにはそれほど気にならないというケースもありますが、
横から見ると、口元だけが突出しているように見えます。
次のような歯並びの方は、上下顎前突の可能性があります。
・横から見ると口を尖らせているように見える
・口をしっかりと閉じられない
・口を閉じると下顎にシワができる
顎先と鼻に人差し指を当ててみて、指に唇が触れた場合、口元が前に出ている可能性があります。
「上下顎前突」になる原因
上下の顎が前に出る原因は、大きく分けて2つあります。
・先天的な理由
上顎と下顎のバランスが取れていなかったり、顎のサイズが歯の大きさにくらべて小さかったりするのは、
生まれながらの骨格的な理由が関係しています。骨格や歯の大きさは、遺伝による影響が大きいとされています。
・後天的な理由
骨格的な理由以外にも、次のようなクセや習慣も関係があります。
指しゃぶり
指しゃぶりをしていると、指で前歯を前方に押す力がはたらき、前歯が先方に突き出てしまいます。
お口ポカン
日常的に口があいている方がいらっしゃいます。
口が開いたままの状態では、舌が歯を押している可能性があります。
しっかり噛む習慣がない
普段からやわらかいものばかりを食べていると、顎やお口周りの筋肉が衰えます。
また、かみ合わせがあっていない状態でもしっかりと噛むことができないため、噛む力は弱くなるでしょう。
唇からの歯にかかる力が弱くなっている状態で、さらに舌で指や歯を押すことになると、歯が前方に向かって生えやすくなるのです。
上下顎前突をそのままにしているとどうなる?
上下顎前突の状態では、程度にもよりますが、口元が前方に突出することでお顔のバランスが崩れている場合があります。
鼻の下が長く見えたり、口元がふくらんで見えたりするため、口元が気になってマスクを手放せない方や、
手で隠しがちになる方もいらっしゃいます。
お口が開けっ放しになっていると口元が緩んでいるような印象を与えたり、無理やりに閉じようとすることで表情が硬く
見えてしまったりすることもあるでしょう。
さらに、歯並びや骨格が原因で口をしっかりと閉じることができないと、お口の中が乾燥しやすくなります。
むし歯や歯周病の原因である細菌が活動しやすい状態となり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。
また、上下の歯でしっかりと噛めていない場合、お口の中に食べかすが残りやすくなるだけでなく、
唾液の分泌量も低下してしまうためです。
ほかにも、発音や咀嚼(そしゃく)にも影響が出る恐れがあります。
かみ合わせに問題が生じていれば、顎にかかる負担が大きくなり、お口にとどまらず全身の健康にも影響をおよぼすことに
なりかねませんので、早めの治療をおすすめします。
上下顎前突の治療法
上下顎前突は、歯列矯正治療によって改善できる可能性があります。
治療方法は一つではなく、歯並びの程度や上下顎前突になった原因によって異なります。
症状が軽度から中度であれば、
・マウスピース型矯正装置を使ったマウスピース型矯正治療
・ワイヤーを使った矯正治療
で対応することが可能です。
ただし、重度の場合は、外科矯正が必要となる場合もあります。
マウスピース型矯正装置を使った矯正治療
透明のマウスピース型矯正装置をお口に装着して、少しずつ歯を動かす治療法です。
マウスピース型矯正装置は透明ですので、装着していても周りに気付かれにくいのが特徴です。
ただし、毎日決められた時間を守って装着しなければ、予定通りに治療が進まない場合があります。
また、骨格的な原因で上下顎前突になっている場合は、マウスピース型矯正装置を使った治療だけでは改善できない場合があります。
裏側矯正(舌側矯正)
ワイヤーを使った矯正治療では歯の表面に、ブラケットと呼ばれる四角い装置を取り付けて、ワイヤーを通します。
歯を動かしたい方向に力を加えることで、少しずつ歯を動かす治療法です。
歯の表面に装置を取り付ける矯正治療を「表側矯正」といい、歯の裏側(舌側)に取り付ける矯正治療を「裏側矯正(舌側矯正)」
とよびます。裏側矯正は歯を引き込むことを得意とするため、上下顎前突の治療に適しています。
また、裏側に付けることで、お口を開けたときに目立ちにくいことに加えて、装置が唇の裏などに当たることで
粘膜が傷つくといった心配も不要です。
食べたものの一部が装置にからまることを気にせず、食事をしていただけます。
ただし、見えにくい分、しっかりとお手入れする必要があります。
表側矯正とくらべて難易度も高いことから、専門的な知識や多くの症例経験がある歯科医院で行うのがおすすめです。
外科矯正
骨格に原因がある場合は、矯正治療だけで治すことは難しいため、顎の骨を切る手術を伴う外科矯正が必要です。
当院では、サージェリーファーストといって、外科矯正と裏側矯正を組み合わせた治療を行っています。
渋谷矯正歯科グループでは、院内で検査・治療計画の立案を行い、提携の医療機関で外科手術を行うのが基本です。
手術後、痛みが治まったら裏側矯正を行い、歯を支える土台から根本的に治すことをめざしています。
個人差はありますが、手術から5日ほどで、一般的な食事ができるようになり、矯正治療もはじめることができます。
お口の中側からメスをいれるので、お顔に傷が残ることはありません。
外科矯正を行うことで、
・根本的に改善できる
・治療を始めて早い段階で見た目の問題が解消されやすい
といったメリットが期待できます。
口元が気になる場合は「渋谷矯正歯科」にご相談ください
出っ歯や受け口は、日本人には多く見られる不正咬合です。
2011年(平成23年)の「歯科疾患実態調査」によると、12歳~20歳の男女の前歯の不正咬合のうち、
出っ歯とよばれる「上顎前突」は12.9%、受け口とよばれる「反対咬合」は2.4%をしめていました。
なかには、出っ歯と受け口の両方になっている場合もあります。
そのままにしていると、お口だけでなく全身の健康にも悪い影響をおよぼす恐れがありますので、お早めにご相談ください。
参考:厚生労働省eヘルスネット「不正咬合の種類と実態」より
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-06-001.html
札幌キュア矯正歯科は、舌側矯正専門クリニックとしてスタートしました。
患者さんのニーズに添いながら、お口の健康をトータルにサポートできるように、さまざまな治療方法をご用意しています。
札幌駅から徒歩1分と、お仕事の帰りやお買い物の途中に立ち寄っていただきやすいクリニックですので、
まずはお気軽にご相談にお越しください。
※矯正歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。
※マウスピース型カスタムメイド歯科矯正装置は、日本では完成薬機法対象外の矯正装置であり、
医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。