投稿日:2023.4.5
出っ歯が引き起こす弊害って?
札幌キュア矯正歯科です。当院のブログを見つけてくださりありがとうございます。
歯並びのお悩みの中で「出っ歯」は上位を占めています。
その程度にもよると思いますが、見た目の印象を大きく変えてしまうため、気になっていらっしゃる方は少なくありません。
当院でも「出っ歯」についてのご相談を多くいただいております。
今回は、出っ歯であることで具体的にどのような弊害があるのかや治療方法についてお話していきます。
目次
こんな状態を出っ歯といいます
「出っ歯」とは、その名の通り前歯が前方にでており、上下の歯が上手く噛み合っていない状態をさします。
歯科では「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と呼ばれ、日本人に多く見られる歯並びの1つです。
見た目のコンプレックスになってしまうことも良くあり、口元が気になって思い切り笑えなかったり、口元を見せることに抵抗を感じてしまう方も少なくありません。
とはいえ出っ歯によって生じるデメリットは見た目の問題だけではなく、お口や身体の健康面にも影響があるのです。
次の項では、出っ歯のままでいることでどのようなデメリットがあるのかお伝えしていきます。
健康にも影響!?出っ歯が引き起こすデメリット
出っ歯は「不正咬合(ふせいこうごう)」の中の1つで、噛み合わせが悪く、正しく噛めていない状態です。
そんな出っ歯を放置していると、一体どのような問題が生じてしまうのでしょうか。ここでは7つのデメリットをあげていきます。
➀お口を上手く閉じられない
前に出ている歯によって唇が外側に押されてしまうため、お口をしっかり閉じることができません。
無意識のうちにお口を開いていることも多く、見た目の印象も変えてしまいます。
②口臭が気になりやすい
お口を開いている時間が長いと、どうしてもお口の中が乾燥しがちです。
通常は唾液によりお口の中の細菌は洗い流されていますが、乾燥した状態だと細菌が留まり増えてしまいます。
その結果、口臭に繋がってしまうことも考えられます。
③虫歯や歯周病のリスクが高くなる
口臭と同様の理由で、虫歯菌や歯周病菌も増殖するため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
また歯並びの乱れた部分には歯垢が溜まりやすく、歯磨きもしにくいことからその傾向がさらに高まってしまうのです。
④前歯のケガをしやすくなる
前歯が通常よりも前に出ているため、転倒や衝突した時にどうしても前歯をぶつけてしまいやすい傾向があります。
ぶつかった衝撃で前歯がグラグラ揺れる・折れるといった症状の他、歯が完全に抜けてしまうこともあり得るため気をつけたいところです。
⑤前歯でしっかり噛み切れない
上下の歯がきちんと噛み合っていないため、前歯で食べ物を噛み切りにくい状態です。
十分噛まずに大きいまま食べ物を飲み込んでしまうため、消化不良を起こすこともあります。
⑥顎関節症や肩こりに繋がることがある
前歯でしっかり噛めないと、奥歯だけを使って噛む傾向があります。
これにより顎関節に必要以上の負担がかかり、顎関節症を引き起こしてしまう可能性があります。
また、身体のバランスが崩れ頭痛や肩こりを誘発してしまうこともあるでしょう。
⑦風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすい
しっかりお口を閉じられていないことで、お口からウイルスや細菌が侵入しやすくなります。
また唾液が不足してお口が乾燥した状態になることも重なり、感染症にかかりやすいともいわれています。
出っ歯になってしまう原因とは
ここまででおわかりいただけたように、デメリットは意外にもたくさんあります。
では、そもそも出っ歯になってしまう原因とは何なのでしょうか。
原因としては「先天的な原因」と「後天的な原因」の2つがあげられます。
それぞれどのようなものがあるのか順番にご説明していきますので、ぜひチェックしてみてください。
先天的な原因
主に遺伝によるものです。親御様のどちらかに出っ歯があるとお子様も同じような歯並びになる可能性が高いでしょう。
・顎の大きさに対して歯が大き過ぎる
・上の顎が大きく下の顎とのバランスが悪い
・上の顎に比べ下の顎が小さ過ぎる
このような歯や顎の骨の大きさ・形などの骨格的な問題や歯並びは、お子様にも遺伝する可能性があります。
後天的な原因
生まれた後の癖などが原因の場合です。具体的には次のようなものがあげられます。
・お口周りの癖
「指しゃぶりや舌癖(ぜつへき)、唇を吸ったり噛んだりする癖」などを長期間続けていると、歯が前に出てきてしまう原因となります。
舌癖とは舌で歯を押す癖のことです。舌の力は意外と強いため、継続して行うことで少しずつ歯が動いて歯並びに影響してしまいます。
また「開咬(かいこう)」や「反対咬合(はんたいこうごう)」など他の不正咬合の原因にもなります。
・口呼吸
口で呼吸をしていると、舌の位置が下がってしまい上の顎が十分に成長できなくなってしまいます。
その結果、歯が並びきらずに前歯が出てしまうこともあるのです。口呼吸が癖になっている場合もあれば、鼻炎やアレルギーなどによりなっていることもあります。
もし鼻呼吸ができない原因がある場合には、早めに改善するようにしましょう。
・歯周病
歯周病が進行すると、歯を支えている顎の骨が溶かされ歯がグラグラしてきてしまいます。
しっかり支えられなくなるため、舌に押されて歯が外側に広がり出てしまう「フレアーアウト」と呼ばれる状態になることがあります。
出っ歯を治す方法は?
治療方法は、出っ歯の程度や原因によって異なります。
軽度や中程度であれば矯正治療のみで治せる可能性がありますが、骨格的が原因であったり重度の出っ歯の場合は外科的な手術が必要となることもあるからです。
出っ歯を治す矯正治療の種類
矯正治療には、次のような種類があります。歯並びの状態や、患者様のご希望に合わせて治療方法を選択することが可能です。
ここでは、それぞれの特徴を簡単にご紹介していきます。
ワイヤー矯正
歯の表側に装置(ブラケット装置)をつけ、そこにワイヤーを通して歯を動かします。
固定式のため、装置に食べ物が絡まったり歯磨きがしにくくなったりしてしまいます。
裏側矯正
装置が外側から見えないように、内側につけて行う治療方法です。ワイヤー矯正と同様、固定式の装置になります。
マウスピース矯正
透明な目立ちにくいマウスピース型の装置を用いて行います。他の装置とは異なり取り外しができるため、お食事や歯磨きに支障がないのも特徴です。
お子様の場合
上記のような矯正治療の他に「口腔筋機能療法(こうくうきんきのうりょうほう:MFT)」が有効なケースもあります。
口腔筋機能療法とは、唇・舌・頬など歯並びに関係する筋肉がしっかり機能するように整えるトレーニングです。
まだ成長過程にあるお子様のうちであれば、これらの正しい位置や使い方を覚えることにより、お口周りの筋肉が健全に発育するように促すことができます。
それにより、歯並びや上下の顎のバランスが整いやすい環境を作ることができるのです。
ただし、MFTが適応となる年齢には制限があります。実施しているかどうかや対象年齢は歯科医院によって多少異なる可能性があるため、ご興味のある方は一度問い合わせてみると良いでしょう。
早ければ3〜5歳くらいからスタートする場合もありますので、早めの相談が大切です。
出っ歯を治したい時は
今回は、出っ歯による弊害や治療方法についてお話しました。
出っ歯は見た目だけの問題ではなく、お口や全身の健康にも影響してしまいます。
もしご自分の歯並びや口元に気になることやお悩みがあれば、いつでもご相談にいらしていただければと思います。
当院では、歯列矯正をお考えの方や興味がある方の無料カウンセリングを実施しています。ご希望の方は気軽にお問い合わせくださいね。
ご一読いただき、ありがとうございました。