投稿日:2023.5.2
放置するとリスクが高まる!八重歯のデメリットとは?
こんにちは!札幌キュア矯正歯科です。
当院のブログを見つけてくださりありがとうございます。
日本では「チャームポイント」として親しまれることもある八重歯ですが、
歯並びの乱れや口腔衛生の観点から見ると、しばしば問題視されることもあります。
八重歯は不正咬合の一種であるため、そのトラブルやリスク、治療のメリットについて正しく理解することが重要です。
本日は「八重歯は他の病気の原因にもなる?」というテーマで、八重歯の特徴や原因、そして治療方法について詳しく解説します。
⒈八重歯とは
中央の前歯(側切歯)から数えて、3番目の糸切り歯(犬歯)と呼ばれる歯が、
通常U字型に並んでいる歯列から外側に飛び出している状態や、隣の歯と重なり合っている状態のことを一般的に「八重歯(やえば)」と呼びます。
八重歯は歯並びがデコボコと乱れてる叢生(そうせい)の症状の一種とされています。
特に笑ったときに、際立って目立つ特徴があります。
日本ではチャームポイントとして良いイメージを持っている方も多いですが、海外では「ドラキュラの歯」と呼ばれており、ネガティブな印象があります。
また、八重歯は歯が重なることで、汚れや着色が残りやすく、口内の清潔感が損なわれ、お口の中のトラブルを招く可能性があります。
⒉八重歯の特徴について
八重歯の特徴として以下の症状が挙げられます。
・犬歯(前から3番目の歯)が他の歯よりも前に出ている。
・口を閉じても八重歯が完全に隠れない。
・唇が引っかかりやすい
・八重歯のある部分の口元が膨らんで見える。
・前歯で唇が切れることがある。
・食べ物が歯と歯の間に挟まりやすい。
・前歯が当たって口内炎になりやすい。
⒊八重歯になる4つの原因
八重歯を引き起こしてしまうと考えられている4つの原因を解説します。
①乳歯が抜けるタイミングが遅い
乳歯が予想よりも長く抜けずに残っている場合、永久歯のためのスペースが不足することがあります。
その結果、永久歯が生えてくる際に、犬歯が歯列から押し出され、八重歯の状態になることがあります。
②顎の成長不足
顎が十分な大きさに成長しないことによって歯が並ぶスペースが狭くなり、八重歯が生じる原因になります。
この顎の成長不足は、食生活にも関係しています。
柔らかい食べ物ばかりを好んで摂取することで、噛む回数が減少し、結果として顎の成長が妨げられます。
八重歯の他にも、親知らずが横向きに生えてしまうのも同じ原因と言われています。
③歯のサイズが大きい
歯のサイズは遺伝によって決まることがほとんどです。
顎のスペースに対して歯のサイズが大きすぎると、顎に収まりきれず、生えてくる歯が押し出され、八重歯が生じることがあります。
④上の前歯に過剰歯がある
過剰歯とは、通常の歯の数を超えて生えてくる余分な歯のことを指します。
小さく円錐形(えんすいけい)をしていることが多く、歯ぐきの中に埋伏したまま生えてこない場合もあります。
上の前歯付近に「過剰歯」があると八重歯の原因になると言われています。
特に前歯の間に見られることが多く、上顎の中切歯間や犬歯付近に現れることがよくあります。
正常な歯の配列の障害となり、歯並びを乱す原因になることが多いです。
八重歯を放っておくと…
八重歯を放置しておくと、具体的に以下のような問題やリスクが発生する可能性があります。
◎虫歯や歯周病のリスク
八重歯を放置すると虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
八重歯は隣り合う歯と重なっているため歯ブラシが当てにくいため、歯垢や歯石が残りやすくなります。
その結果、虫歯や歯ぐきの炎症を引き起こしやすいとされています。
◎唇や口内を切る
八重歯は犬歯が前に出ているため、唇や口内の粘膜を噛んで傷つけてしまうことがあります。
さらに切り傷から口内炎ができて痛みや不快な症状が続いてしまうこともあります。
◎肩こりや頭痛
八重歯は噛み合わせが不均等であるため、顎に強い負荷がかかります。
これによって首の周りの筋肉が緊張状態になり、肩こりや頭痛を引き起こすことがあります。
◎食事がしにくい
歯並びが悪いと、食べ物を効果的に噛み切れず、咀嚼する際に歯に均等な力がかからないことがあります。
その結果、口や顎の筋肉の使い方に偏りが生じ、食事がしにくくなることがあります。
◎見た目のコンプレックス
八重歯は可愛らしいイメージを持たれますが、特徴的な見た目から、中にはコンプレックスに感じている方も多くいらっしゃいます。
口元に自信が持てず、人前で思い切り笑えなくなってしまうなど、日常生活にも影響を及ぼしてしまうこともあります。
八重歯の治療方法
◎ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は3次元的に歯を動かすことができるため、適応できる症例が多いです。
全体の噛み合わせのズレがなく、八重歯が軽度の症状である場合には部分矯正で対応できるケースもあります。
装置の見た目を目立たなくしたい場合にはハーフリンガル矯正や裏側矯正がおすすめです。
◎マウスピース矯正
マウスピース矯正は中等度から軽度の症例に適しています。
透明なマウスピースを使用するため、目立ちにくく、取り外しができるので通常通りの歯磨きが可能です。
ただし、重度の八重歯にはマウスピース矯正は適していません。
◎抜歯が必要な場合
八重歯の矯正にはスペース不足で抜歯が必要になることが多いです。
過剰歯が障害になっている場合にも抜歯が必要になります。
◎非抜歯で矯正する場合
非抜歯で歯を動かすスペースを作るために、歯の側面をわずかにIPRと呼ばれる(やすりがけ)することで調整する場合があります。
エナメル質の厚みの範囲内で削るため、調整できる量は限られています。
八重歯の予防方法
八重歯は顎の大きさが十分に発達できないことで起こることもあるため、顎が未発達の子どもさんの場合、食習慣を見直し
顎の発達を促すことや、歯並びを悪くする癖を改善することで、予防できる場合があります。
咬む回数を増やす
咀嚼は、顎の成長を促し、口周りの筋肉を鍛えることができます。
ひとくちに30回程度咬むことが理想的です。
よく噛んで食べることは唾液の分泌量も増えるため、体の健康にもメリットがあります。
柔らかいものばかり食べない
柔らかいものばかり食べていると顎が十分に成長しないことがあります。
特に成長期の子どもさんは、偏った食べ物を避けて、噛み応えのある食材を食べることを心がけましょう。
定期検診を受ける
歯科検診では歯並びや噛み合わせもチェックするため、八重歯を早期発見することに繋がります。
成長途中の子どもさんの場合、顎の成長を促すことで抜歯をしなくて済む場合もあります。
すでに八重歯がある場合や、親御さんに八重歯の家族歴がある場合には早めに歯科医師に相談しましょう。
歯並びを悪くする癖を治す
指しゃぶり、唇や爪を噛む癖、舌を前に出す癖、頬杖をつくなどの悪習慣は、歯に望まない方向に圧力をかけたり
唇や頬の筋肉を緩めることで歯並びを乱す原因になります。
矯正歯科では、口周りの筋肉の機能を回復させるためのトレーニングを受けることができます。
改善が難しい場合には、専門医に相談することが重要です。
最後に
八重歯は「かわいい」と感じる方も多く、チャームポイントとされることもありますが、美しく整った歯並びに勝るものはありません。
八重歯は不正咬合の一種であり、放置すると口腔衛生や健康に影響を与えることがあります。
早期に治療を始めることで、トラブルを最小限に抑えることができます。
歯科医師に相談し、自分に合った適切な治療を受けることで、健康的で美しい歯並びを取り戻しましょう。
当院では無料カウンセリングも行っておりますのでお気軽にご相談ください。
ご予約はホームページにて承ります。
ご一読いただき、ありがとうございました。