投稿日:2025.11.11
上下でマウスピースの枚数が違うのは普通?交換ペースと安全な進め方をわかりやすく解説

「上下でマウスピースの枚数が違うけどそのまま使って大丈夫?」と心配になっていませんか?
マウスピース型矯正では、このような質問を多くいただきます。
結論からお伝えすると、上下で枚数が異なるのはよくあることで、設計上の理由があります。
治療計画どおりに進めれば問題はありませんのでご安心ください。
こちらのページでは、上下で装置の枚数が異なる理由や交換頻度、多い側と少ない側それぞれの使い方、
破損やヒビなどトラブルがあったときの対処法などについて分かりやすくまとめました。
現在マウスピース型矯正をしている方はもちろん、治療をご検討中の方もぜひご参考ください。
目次
まず知っておきたいマウスピース型矯正の3つのポイント

① 枚数差は普通
上下で枚数に差があると渡し忘れや紛失の可能性を考えてしまって、不安に感じる方も少なくありません。
しかし、枚数差があるのは珍しいことではなく、理由としては「歯の移動量や難易度が上顎と下顎で異なる点」が挙げられます。
② 多い側は原則1週間交換
枚数差がある場合は、多い側を1週間交換で使用するのが基本です。
しかし、担当医の指示が最優先となりますので、気になる方はしっかりと確認しておきましょう。
③ 少ない側は「最後のマウスピース」を保定的に使用
少ない側はもう一方の進行を待つ必要があるため、最後のマウスピースを保定的に使用します。
動いた位置をキープしないと計画通りに歯が動かないため、紛失や破損には十分注意しましょう。
万が一マウスピースが破損したときは、自己判断で進めずに早めに歯科医院へご連絡ください。
なぜ上下で枚数が違うの?設計の仕組み

移動量・難易度の差
改善するために必要な歯の移動量や治療の難易度の差があることで、使用するマウスピースの枚数に違いがうまれます。
とくに叢生(デコボコ)の歯並びは上下の差がでやすい傾向にあります。
治療目標の違い
移動すべき歯の本数、噛み合わせや正中の調整など改善すべき点は上下で同じとは限りません。
治療目的の違いがあれば使用するマウスピースの枚数は異なります。
段階的な計画
歯並びの状態によっては先に片顎の歯列弓を整えて、もう片方は恥しながら最終咬合に合わせることがあります。
追加アライナー(リファインメント)の考え方
微調整や精密に仕上げることを理由に公判で枚数が追加されるケースは珍しくありません。
納得のいく仕上がりにするためには必要なことといえるでしょう。
個別最適化
AI計画や技工設計で最短距離&安全性重視のため、上下非対称はむしろ合理的といえます。
進め方の基本は“多い側1週間交換・少ない側は最後をキープ”
基本的なやり方は「多い側1週間交換・少ない側は最後をキープ」で、装着時間は原則1日20時間~22時間です。
不足すると治療が計画どおりにすすまない可能性があるので注意しなくてはいけません。
交換頻度の多い側は痛みを感じやすい傾向にありますが、調整ができることもあるのでご安心ください。
少ない側の最終トレーは現在位置を保つ保定的な役割があります。紛失予防に努めましょう。
装着時のトラブルを防ぐ使用のコツ
不衛生だったり変形がみられたりすると、予期せぬトラブルに発展する可能性があります。
マウスピース1枚の使用期間はリテーナー(保定装置)などとくらべて短いですが、毎日丁寧に洗って清潔な状態を保つことが大切です。
熱いお湯の使用や熱湯消毒、直射日光のもとで放置するなどは変形につながるのでやめましょう。
一日のスケジュールは患者様によって異なります。使用するタイミングについて不安がある方は歯科医師と相談するといいでしょう。
忘れやすい方は交換日をカレンダーやアプリでチェックしておくのがおすすめです。
専用のケースを持ち歩く習慣をつけるのも紛失予防のためになりますのでぜひお試しください。
割れ・ヒビ・紛失時の対応
装置の割れやヒビは、歯が予想外の動きをする大きな原因です。
見つけたら使用を中止してできるだけ早めに歯科医院へご来院ください。
自己判断で前の番号に戻したり次へ進んだりするのは治療計画の妨げになることがあり注意が必要です。
すぐにご来院いただけない場合も、歯科医院へ連絡をして確認しましょう。
マウスピースの変形がおこっているサイン
装置をはめたときに緩さを感じたり、部分的な浮きや装着感の急変を感じたりしたときは、マウスピースの変形がおこっている可能性が高めです。
すぐにご来院いただくのが理想ですが、数日後になる場合はできるだけ清潔な状態を維持して、食事中は必ず外す、
水以外の飲料は装着中は控えるなど通常で守るべきことをしっかり実行しましょう。
旅行や出張を控えているときに注意すべきこと
旅行や出張中にマウスピースのトラブルがおこることもあります。
たとえ1日であっても予備のケースや直近の前後番号を数枚持参するなどして備えておきましょう。
歯科医院の連絡先をメモしておくことも大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 枚数が多い=症状が重いの?
枚数が多いと「それだけ歯並びが悪いのかも…」と不安になりやすいですが、必ずしも重症というわけではありません。
移動設計が細かいだけの場合もあります。
Q2. 痛みが強い週があります。交換を遅らせたほうが良い?
交換を遅らせるかどうかは装着時間と追従状況で判断します。自己判断せずに歯科医院へご相談ください。
Q3. 片顎だけ先に終わっても大丈夫?
最後のトレーで保持しながらもう片方を合わせる計画は一般的です。片方の枚数が足りないわけではありませんのでご安心ください。
Q4. ホワイトニングは併用できますか?
可能な場合がありますが、薬剤の使用法やトレーの適合に注意が必要です。
また、アタッチメントやボタンが付いている部分は白くならないので注意が必要です。

Q5. 追加アライナーは珍しい?
仕上げを精密にするための一般的プロセスです。
状態が悪くなったとは限りませんので過度に心配せず、今までどおりにご使用ください。不安が強い方は一度歯科医院へご連絡をお願いします。
トラブル予防チェックリスト
①1日20〜22時間装着
マウスピース型矯正は1日20~22時間の装着が基本です。
不足するとトラブルがおこって後戻りや治療の延長が必要になる可能性があります。
②交換日は固定(曜日や時間帯を決める)
装置の交換する間隔に差があると計画どおりに歯が動かない可能性があります。
交換する曜日を決めておくと安心です。
おすすめの時間帯は夜寝る前です。理由として、寝ている間はマウスピースを長時間はめていられるからです。
③清掃は毎回:専用洗浄剤or流水+やわらか歯ブラシ
メインで使用する装置はリテーナー(保定装置)にくらべて1つの装置の使用期間が短めですが、
不衛生な状態で使用すると虫歯や歯周病といったトラブルにつながります。
専用洗浄剤または流水下でやわらかめの歯ブラシを使って汚れを落としましょう。
④熱変形NG(熱湯・車内放置)
装置は熱に弱く、触れると変形する恐れがあります。熱湯の使用だけでなく車内放置も厳禁です。
⑤食事は外す/砂糖・酸性飲料は注意
装置をつけたまま食事をするのは変形や破損の原因です。
かならず外して食事をし、歯磨きをしてから装着するようにしましょう。
また、装着中に砂糖や酸性飲料を飲むと虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
お茶は着色の原因ですので水がおすすめです。
⑥保管ケースを常に携帯
外で装置を外すときは専用のケースで保管してください。
ティッシュなどに包むと誤って捨てる可能性があります。
急な外食などで困らないようケースを持ち歩く習慣をつけるのがおすすめです。
⑦浮き・痛み・破損など違和感は早めに連絡
治療を計画どおりにすすめるには、トラブルをできるだけ早めに解決することが大切です。
問題がおこったら放置せずにすぐに歯科医院へご連絡ください。
通院・連絡の目安と医院のサポート
スムーズな治療にするためには、定期チェックで追従状況・咬合を確認する必要があります。
装置にヒビや破損がみられたり使用できなかったりしたときはもちろん、強い痛み、
歯ぐきが赤く腫れたり出血したりなどそのほかの異常がみられた場合も、次の予約日を待たずにご連絡・ご来院ください。
当院では「LINE」「お電話」「WEB予約」など、相談窓口を整えています。
まとめ—不安を安心に変えるポイント
マウスピース型矯正は、上下で枚数が違うのは珍しいことではありません。
多い側は1週間交換、少ない側は最後のトレーで保持が基本ですが、担当医の指示が最優先となりますので覚えておきましょう。
心配な方は受け取り時に各枚数を確認しておくのがおすすめです。
装置の破損や違和感、ご不安があれば早めに歯科医院へご相談ください。

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