投稿日:2023.5.24
マウスピースのニオイの原因って?
「いつの間にかマウスピースに臭いがついていた」とお悩みではありませんか?
歯科で使用するマウスピースは、マウスピース型矯正装置のほかに、歯ぎしり防止用のナイトガードや、ホームホワイトニング用などがありますが、マウスピースに臭いがつくと使用したときに不快に感じやすく、周囲にも悪い印象を与えかねないので注意しなくてはいけません。
こちらのページでは、マウスピースに臭いがつく原因や、放置するデメリット、臭いを改善・予防するためのポイントについて分かりやすくまとめました。お困りの方はぜひご参考ください。
目次
マウスピースが臭う3つの原因
未使用のマウスピースは無臭です。使用すると徐々に臭いがつきますが、その原因を知らない方は少なくありません。
マウスピースが臭う主な原因について、以下でくわしくみていきましょう。
マウスピースに付着した汚れを放置している
マウスピースに食べかすや歯垢が付着すると、それが嫌な臭いを発するようになります。
マウスピースはプラスチック素材なため臭いがしみこみやすく、強い食べ物や飲み物を口にしたときはとくに注意が必要です。
マウスピースに付着した細菌が増殖している
マウスピースには、お口のなかの細菌が移ります。
マウスピースの表面に傷があると、その溝で細菌が増殖し、臭いを発するようになるため注意しましょう。
臭いを防ぐには、工夫をしてお手入れをする必要があります。
口腔内に細菌や磨き残しが多い
お口のなかの衛生状況は、マウスピースの臭いを左右します。
細菌数や磨き残しが多いと、マウスピースに臭いがつきやすくなるため、丁寧なお手入れを心がけましょう。
マウスピースの臭いを放置するデメリット
マウスピースに臭いがついても、機能的には問題ありません。
しかし、気持ちの面でストレスがたまりやすく、使用を躊躇する方も多い印象です。
臭いを放置するデメリットを以下でくわしくみていきましょう。
口臭の悪化
マウスピース型矯正は、歯を動かすために装置を1日20時間以上の装着しなくてはいけません。
人前でも装着する必要があるため、マウスピースの臭いが口臭につながり、対人関係に支障をきたす可能性があります。
歯周病で歯ぐきからの出血などがみられる場合は、マウスピースにも血の臭いが移るため、より口臭が強くなる傾向にあります。
装着時に不快に感じる
臭いがついているマウスピースを使うと、お口のなかが不快に感じます。
マウスピースの表面で細菌が増殖している場合、体調不良につながることもありますので注意しましょう。
治療に対するモチベーションの低下の原因になるケースも珍しくありません。
毎日を明るく過ごすためにも、早めの改善がおすすめです。
虫歯や歯周病のリスクが高まる
臭いがついているのには理由があり、その多くは歯垢の付着や細菌の増殖です。
唾液には虫歯予防に役立つ「殺菌作用」「再石灰化作用(初期虫歯を自然修復する効果)」「自浄作用」などがありますが、マウスピースをはめている間は歯が唾液につかりにくくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
お口のなかだけでなく、歯や歯ぐきに触れるマウスピースも清潔な状態をキープすることが大切です。
マウスピースの臭いをとるには?
マウスピースの臭いをとるには以下の方法が有効です。
しっかり染み込んでしまった臭いは取れにくいため、無臭のときから丁寧な管理をおすすめします。
食べかすや歯垢を丁寧に落とす
マウスピースに臭いがつく原因の多くは、お口のなかにあります。
磨き残しが多い状態で装着すると、その分臭いもつきやすくなるため、事前にしっかり汚れを落とすようにしましょう。
歯の表や裏面の汚れを落とすだけでは、臭いを防ぐことはできません。
フロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間や根元の汚れもしっかり除去することが大切です。
フロスや歯間ブラシの正しい使い方については、歯科医院で分かりやすく説明していますので、お気軽にご相談ください。
柔らかめの歯ブラシで表面についた汚れを落とす
マウスピースは、プラスチック素材でできているため摩擦に弱く、傷がつきやすい傾向にあります。
乾いた状態で表面を擦ると傷がついてしまうため、かならず流水下で汚れを落とすようにしてください。
毛先が硬めの歯ブラシを使うと深い傷がつき、その溝に汚れや細菌が入り込んでしまいます。
マウスピースを洗うときは毛先が柔らかめの歯ブラシを使うようにしましょう。
市販の洗浄液を定期的に使って殺菌する
歯ブラシのお手入れだけでは、汚れや細菌を完全に除去することは難しいので、歯ブラシを使って隅々まできれいにしたあとに洗浄液に浸けることをおすすめします。
1週間に1回の使用が目安ですが、お口のなかの磨き残しが普段から多い方や、喫煙習慣のある方は間隔を短くするようにしましょう。
洗浄液は商品によって使い方や浸ける時間が少し異なるため、使用する前にかならず説明書をお読みください。
洗浄後にしっかり乾燥させる
濡れたままマウスピースを放置すると、細菌の増殖につながります。
洗浄後は風通しのいいところでしっかり乾燥させるようにしてください。
乾燥させる時間や場所がない場合は、できるだけティッシュで水分を拭き取ってから専用のケースで保管しましょう。
ティッシュにくるんだまま放置すると、誤って捨ててしまう恐れがあるため注意が必要です。
マウスピースの着色は臭いの原因?
マウスピースは、長期間使うと黄ばむことがあります。
とくに色の濃い食べ物や飲み物を頻繁に口にする方は、黄ばみがつきやすい傾向にあるため注意しましょう。
飲食後にお口をゆすいたり、歯磨きをしたりすることで、黄ばむリスクを抑えられます。
黄ばみよりも、汚れや歯垢の付着、細菌の増殖が、マウスピースの臭いをひきおこします。
マウスピース型矯正治療で使用する装置は、10日~2週間で交換してもらうため、黄ばみが気になることはほとんどないでしょう。
マウスピースの臭いが気になる方は作り直しも視野に
マウスピースの臭いが気になってしょうがないという方には、作り直しをおすすめすることがあります。
ただし、マウスピース型矯正の場合は、定期的に交換できることに加え、作り直しには1か月必要であることから、作り直しをおすすめすることはほとんどありません。
治療期間の延長につながるため、慎重に判断しましょう。
次のマウスピースが快適に使えるように臭いの原因を理解し、しっかり対策することをおすすめします。
正しい管理でマウスピースの臭いを予防しよう
歯科で使用するマウスピースはプラスチックでできているため、臭いや着色、傷などがつきやすい傾向にあります。
とくに臭いは口臭や虫歯、歯周病といったお口トラブルにつながりやすいため注意しましょう。
マウスピースのトラブルを予防するには、正しく管理することが大切です。
マウスピースを洗うときは、かならず流水下で柔らかめの歯ブラシを使って行いましょう。
たとえ使い古したものであっても毛先が「硬め」の歯ブラシは、マウスピースの表面に傷がつく可能性がありますので使わないようにしてください。歯ブラシで洗った後は洗浄剤を使用し、しっかり乾燥させることで、清潔な状態をキープできます。
臭いや着色がどうしても気になるという方は、作り直しも視野に入れておきましょう。
当院では、マウスピースをお渡しするときに管理方法について分かりやすくご説明しています。
これからマウスピース型矯正やナイトガード、ホームホワイトニングをご検討中の方は、お気軽にご相談ください。