投稿日:2023.10.23
矯正中のゴムかけが面倒!サボったらどうなる?
こんにちは。札幌キュア矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
歯列矯正といわれると「ワイヤーやマウスピースなどの装置をつける」というイメージをする方が多いのではないでしょうか。
しかし治療を進めていく中で、装置以外に「ゴムかけ」というものが必要な場合があることをご存じですか?
これは、既につけている矯正装置にある「フック」や「ボタン」と呼ばれるところにゴムを装着する方法です。
ご自身で着脱する必要があるため、面倒だと感じてしまう方も少なくありません。とはいえ、ゴムかけの役目はとても重要です。
ゴムをきちんと使えるかどうかで、最終的な歯並びの仕上がりが左右されてしまうからです。
今回はゴムかけの役目や、サボった場合にはどうなるかについてお話していきたいと思います。
目次
矯正治療で使うゴムって何?
歯列矯正で用いるゴムは、薄くて丸いゴムのことで「顎間(がっかん)ゴム」や「エラスティックゴム」とも呼ばれています。
このゴムを装置にかけて引っ張ることで、歯を動かしていく仕組みです。これを「ゴムかけ」といいます。
歯並びの仕上がりを左右する!ゴムかけの重要な役目とは
ゴムかけの主な役目は、上下の噛み合わせを整えることです。他にも次のようなものがあげられます。
①歯の位置の微調整をする
ゴムを使うことで、ブラケット装置やワイヤーでは動かすことのできない方向に歯を動かすことができます。
矯正装置の補助として、微調整するために用いられています。
②歯と歯の間の隙間を埋める
ゴムは、歯と歯の間にある隙間を埋めるためにも役立ってくれます。
矯正装置では埋められない細かな隙間を調整したり、抜歯後の隙間を埋めるために使われることもあります。
③噛み合わせの調整
矯正装置では、歯並びをキレイにすることはできますが、噛み合わせまで整えることはできません。
噛み合わせにズレがあると、下記のような様々なトラブルを引き起こしてしまいます。
そのためゴムをかけ、正しい位置で歯が噛めるように調整する必要があるのです。
・しっかり噛めない
・発音や滑舌に支障がある
・顎関節症の発症に繋がることがある
・肩こりや頭痛など身体の不調の原因となることがある
④歯を効率的に動かす
出っ歯などで歯を引っ込めたい場合などにも、顎間ゴムは有効です。
適切な強さの力を加えて歯を引っ張ることにより、効率良く歯を移動させることができます。
⑤治療期間の短縮
効率良く歯を動かせることで、結果として治療期間の短縮にも繋がります。
このように、ゴムは矯正装置だけではできない部分を補ってくれるため、治療をスムーズかつ良い仕上がりにするために
必要なことなのです。
ゴムかけが必要となるのはどんな時?
ゴムのかけ方は何通りもあり、患者様の歯並びや噛み合わせの状態に合わせて歯科医師が決めていきます。
使用するタイミングは、ほぼ歯が並ぶ治療の後半頃に始めることが多いです。
この項では、一般的に行われているかけ方の種類や効果についてご紹介していきます。
・Ⅱ級ゴム
出っ歯を改善する時に行います。上の前歯と下の奥歯にかける方法です。上の歯を後退させ、下の歯を前に移動させていきます。
・Ⅲ級ゴム
受け口の改善に用いられます。
上の奥歯と下の犬歯にゴムをかけることで、下の歯を後退させ、上の歯を前に移動させることができます。
・垂直ゴム
開咬(オープンバイト)という、前歯が噛み合わないような場合に行います。
上下の歯に垂直にゴムをかける方法です。ケースによっては、ちょうど三角形の形になるようにかけることもあります。
・クロスゴム(交叉(こうさ)ゴム)
上下の歯の噛み合わせにズレがある場合に用います。噛む面に股がるようにして、上下の歯の表と裏側にかかるように装着します。
面倒なゴムかけ!もしサボったらどうなる?
実際のところ「ゴムをかけると見た目が気になる」「取ったり外したりするのは面倒で、正直やりたくない…」
という方も多いのではないでしょうか。ゴムはワイヤー矯正装置のように歯科医院で取り外しをするわけではなく、ご自分で着脱
していただくものです。「やらなきゃと思ってはいても、ついつい面倒になってサボってしまう…」という気持ちもわかります。
それでも皆様につけていただくようにお願いしているのは、サボると次のような問題が生じてしまうからです。
①歯が元の位置に戻ってしまう
一見、歯がキレイに並んでいるように見えても、まだ治療途中です。
そのため、せっかく動いた歯が元の位置に戻ってしまう可能性があります。
②見た目の仕上がりに差が生じる
ゴムかけは、矯正装置では難しい方向に歯を動かしたり、噛み合わせの微調整をするものです。
指示通りに装着しないと、最終的な仕上がりに差が生じてしまいます。
③治療期間が長引く
ゴムをつける時間が短くなると、計画通りに歯が動かず、治療期間が長引いてしまう可能性があります。
上記からもおわかりいただけるように、サボることで生じるデメリットはたくさんありますが、得られるメリットは何もありません。
せっかく始めた矯正治療の効果を最大限に得るために、コツコツと根気強く続けていただくことが大切だといえるでしょう。
ゴムはいつ、どのくらいつけるの?
ゴムかけは、歯科医師から指示された通りに行いましょう。
ここでは、基本的な装着時間や交換するタイミングについてご説明していきます。
装着時間
食事をする時と歯磨きの時以外は、毎日装着していただきます。食事や歯磨きが終わったら、またゴムを装着してください。
なぜこんなに長い時間つけるのかというと、歯を動かすためには時間が必要だからです。
装着する時間が短くなってしまうと、歯が動かないばかりか、歯が元の位置に戻る原因にもなります。
結果として全体の治療期間が長引いてしまうこともありますので、しっかりつけるようにしましょう。
交換するタイミング
最低でも1日1回は新しいゴムに交換しましょう。
使用中はゴムに常に力が加わった状態になるため、徐々に伸びたり劣化したりしてしまうからです。
また、使っているうちに切れてしまうこともあります。
そのため交換せずに同じものを使っていると、矯正力が半減して期待する効果が得られなくなってしまうので注意しましょう。
もし一度外したゴムを再度使うことに抵抗がある場合は、外す度に新しいゴムに交換していただいても構いません。
ゴムかけがでご不安な方も当院までご相談ください
今回は、ゴムかけについてやサボるとどうなるかなどについてお話しました。
ゴムかけはご自分で毎日着脱していただくため、ついサボりがちになってしまったり、面倒になってしまうこともあると思います。
とはいえ患者様のお口の状態によって必要なもので、必ずしも皆様がつけなければならないものではありません。
歯列矯正は見た目をキレイにするだけではなく、同時に噛み合わせも合わせることで、審美的にも機能的にも整った歯並びを
目指していく治療です。そのためゴムかけが必要と診断された場合には、積極的に取り組んでいきましょう。
もし「続けられるかな」「自分でできるかな」などご不安を感じておられる方がいらしたら、まずはカウンセリングにお越しください。
歯並びについてのお悩みはもちろん、矯正装置やゴムかけについてもご説明させていただきます。
ご心配なことがございましたら、何でもお話くださいね。
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