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ブログ

投稿日:2023.9.16

歯茎痩せは歯科矯正で治せる?

こんにちは。札幌キュア矯正歯科です。
当院のブログを見つけてくださりありがとうございます。
「下がった歯茎が気になる」
そのような悩みを持つ方もいるでしょう。
歯茎が痩せる原因は、歯周病や年齢、歯ぎしり、間違った歯磨きなどさまざまです。
そこで今回は「歯茎痩せは歯科矯正で治せる?」をテーマに歯茎が痩せる原因、治療法などについて解説します。

歯茎痩せとは

歯列矯正 札幌 歯肉退縮

歯茎痩せとは、いわゆる「歯肉退縮(しにくたいしゅく)」のことです。
歯肉退縮とは、歯茎が何らかの原因で下がって歯根が露出している状態のことをいいます。
一度下がってしまうと治癒することはありません。

原因

歯茎が痩せてしまう原因は以下の通りです。

歯周病

歯周病 歯周組織

歯周病とは、歯周病原菌に感染することで引き起こされる病気で、歯茎に炎症を起こし、歯を支える骨を溶かしていきます。
進行すると歯を支えている骨が溶けてなくなると同時に、歯茎も下がっていきます。
特に歯列矯正中は、装置やワイヤーなどが原因で歯ブラシがしにくく口腔内を清潔に保つのが難しくなり、
歯周病や虫歯になりやすくなるため注意しましょう。

歯を支える骨が薄い

日本人は元々歯を支える骨が薄く歯茎も薄いです。
骨が薄いということは歯を動かすためのスペースが限られているということ。
そのため、歯列矯正を行う際に、歯を大きく動かす必要がある場合、歯を支える骨が吸収されてしまい、
歯茎が退縮しやすくなることがあります。

過剰なブラッシング

ブラッシング圧が強かったり、硬い歯ブラシで磨くと歯茎が傷ついてしまい歯茎が下がります。
歯列矯正中は上記にも記載したとおり、装置やワイヤーが邪魔になり磨きずらく、一生懸命に磨きすぎることで
歯茎が下がってしまう場合もあります。

年齢

年齢を重ねると歯茎を構成するコラーゲンの生成が少なくなり、弾力やハリが失われていきます。
また、骨が作られにくくなるため、歯を支えている骨も弱くなり歯茎が痩せてしまうのです。

嚙み合わせが悪い

噛み合わせが一部分に強く当たっていたりすると、歯を支える骨に負担がかかります。
その結果、歯茎が下って歯の根元が露出してしまうのです。

歯ぎしり・食いしばり

札幌 矯正歯科 食いしばり

歯ぎしりや食いしばりは、歯に過剰な力が加わるため、歯を支える骨に負担がかかり、歯茎が下がることがあります。
また、歯ぎしりや食いしばりは、歯がすり減ったり欠けたり、口を開けると顎が痛む症状が出る顎関節症、頭痛、肩こりなど、
さまざまな症状を引き起こす可能性もあります。

歯茎が痩せることによる起こるリスク

歯の表面は、エナメル質という硬い組織で覆われていますが、歯の根元の部分は、象牙質という比較的柔らかい組織でできています。
歯茎が痩せると象牙質が剥き出しの状態になり、以下のようなリスクが生じることがあります。

根面う蝕

札幌 歯列矯正 根面う蝕 

根面う蝕とは、歯の根っこの部分(歯根)に発生する虫歯のこと。
歯根は歯の白い部分(エナメル質)に比べて柔らかく、歯に対する抵抗力が低いです。
進行すると歯の神経にまで達し、激しい痛みを引き起こすことがあります。
また、歯の根元が虫歯で溶けてしまうと歯を支える力が弱くなり、抜歯が必要になるケースもあります。

知覚過敏

象牙質は歯茎で覆われて保護されていますが、歯茎が下がり、象牙質が露出すると外部からの刺激が神経に伝わりやすくなり、
知覚過敏が起こります。特に、歯根は温度など敏感に感じ取るため冷たいものは特にしみやすいです。
食事や歯磨きの際にしみたり痛んだりするため、日常生活に支障をきたすこともあります。

歯が抜け落ちる

歯は、「歯槽骨(しそうこつ)」と呼ばれる骨によって支えられています。
歯槽骨が少なくなると、歯茎が下がってしまうことに加えて、歯を支えられなくなり、歯がぐらついて
最終的には抜け落ちてしまう可能性があります。

見た目が変わる

歯根が見えてくると、歯の長さが長く見えたり、歯と歯の間に黒い三角形の隙間(ブラックトライアングル)ができたりして、
見た目が老けた印象になります。

痩せた歯茎の治療法は?

痩せた歯茎は自然に治癒することはありません。そのため、治療には外科的な処置が必要となるケースがほとんどです。
ここでは、治療法を3つ紹介します。

歯肉移植

歯肉移植は、上顎の歯茎を下がった歯茎に移植する外科処置です。
厚みを増すことで歯根の保護、知覚過敏の抑制、審美性の改善などが期待できます。
ただ、元の歯茎と移植した歯茎の境目に縫い目のようにつぎはぎが残る場合があるため、奥歯に適応されることが多いです。

歯周組織再生療法

歯周組織再生療法は、歯周病によって失われた歯周組織を再生させる治療法です。
エムドゲインや骨補填材、再生誘導膜など、日本で許可された歯科材料を用いることで歯周組織の再生を促したり、
歯を支える骨を再生させたりすることができます。
歯茎を切開する外科手術が必要となるため、体に負担がかかります。
また、保険適用外となるため費用が高額になる可能性があります。

ヒアルロン酸治療

美容外科などで多く用いられるヒアルロン酸を歯茎に注入する治療法です。
ヒアルロン酸により線維芽細胞の増殖を促し歯茎内のコラーゲン成分を高めます。
一定の効果はありますが、時間が経過すると体内に吸収されるため元に戻ります。
定期的に注入すると効果的です。

歯茎を痩せさせないためにできること

歯茎痩せを予防するには、日々のケアが大切です。しかし、ただ闇雲に磨けば良いというわけではありません。
歯や歯茎に負担をかけずに、効果的に歯垢を落とす「正しいブラッシング」を身につけたり、定期的に歯科検診を受けることを
おすすめします。

正しいブラッシングを行う

歯磨きのしすぎは歯にも歯茎にも悪影響なので正しいブラッシングを身に付けましょう。
歯磨き圧は100~200gが適正とされています。
逆に歯磨き圧が強すぎると歯ブラシの毛が寝てしまい、歯垢をうまく落とせません。比較的軽い力で磨きましょう。
歯ブラシの持ち方はペングリップで持つと余計な力がかからず操作性も良いため磨きやすいです。
歯ブラシの毛の硬さは、「柔らかめ」を選びましょう。硬い毛の歯ブラシは、歯茎を傷つけやすく、歯茎が痩せるリスクを高めます。
歯と歯の間の汚れは歯ブラシだけでは汚れを落としきれないので補助的に歯間ブラシやデンタルフロスを併用すると良いです。

定期的に歯科医院で検診やクリーニングを受ける

毎日きちんと歯磨きをしていても、歯周病や虫歯になってしまうことも。
なぜなら、歯ブラシだけでは落としきれない汚れがお口の中には存在するからです。
そこで重要になるのが、歯科医院での定期検診です。
定期検診では、歯科医師や歯科衛生士が、プロの視点からお口の状態を隅々までチェックしてくれます。
たとえば、歯と歯茎の間の溝に隠れた歯周病菌や歯の表面にこびりついた歯石を専用の器具を使って除去してくれます。
また、レントゲン撮影によって歯の根っこや顎の骨の状態も確認することも可能です。
3~6ヶ月を目安に検診を受けることをおすすめします。

まとめ

歯茎痩せは誰しも起こりうることです。
歯列矯正は歯を動かす治療であるため、歯茎への負担が大きくなり下がる可能性があります。
歯列矯正では治すことは不可能ですが、予防できるので歯磨きの仕方を見直してみましょう。
当院では、患者さん一人ひとりの状態に合わせた丁寧な歯列矯正治療を提供しています。
矯正相談を随時行っておりますので、歯列矯正を検討中の方、歯茎の健康が気になる方は、お気軽にご相談ください。
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