投稿日:2025.10.6
矯正中に歯が欠けたら?まずはかかりつけ歯科へご相談ください
「矯正中に食事をしていたら歯が欠けた」
「ワイヤーが付いているけど、どこの歯医者に行けばいいの?」
歯列矯正中に思いがけず歯が欠けてしまうと、このような不安でいっぱいになりますよね。
通常とは違うお口の中の状況だからこそ、どこに連絡して、どう対処すれば良いのか分からず焦ってしまうものです。
そこで本記事では、歯が欠けたら、まず何をすべきか、連絡するのは「矯正歯科」か、それとも「一般歯科」か、すぐにできる応急処置について解説します。
目次
歯が欠けた場合は矯正歯科に行くべき?

歯が欠けるというトラブルは、残念ながら誰にでも起こり得るものです。
しかし、矯正治療を受けている方は、装置がついている特殊な状況のため、「まずどこへ連絡すればいいの?」と混乱しやすい傾向があります。
欠けた歯を治す治療は、虫歯などを治す「一般歯科」の専門分野になります。
ですので、当院では、「かかりつけの一般歯科で治療していただくこと」をおすすめし、矯正歯科への緊急の来院は不要であることをご案内しています。
歯が欠けたとき、まず確認したい3つのポイント
歯が欠けてしまったら、まずは落ち着いてご自身の口の中の状態を確認しましょう。
①欠けたのは「天然歯」か「治療済みの歯」か?
まず確認したいのは、欠けたのがご自身の歯そのものなのか、それとも以前に治療した詰め物や被せ物なのかという点です。
鏡を見て、銀歯や白い詰め物がポロリと取れたのか、あるいは歯自体がギザギザに欠けているのかを確認しましょう。
どちらのケースであっても歯の内部が露出してしまい、そこから虫歯菌が侵入しやすくなるため、早めの対処が必要です。
②痛みやしみるなどの症状があるか?
次に、痛みや冷たい水・熱いお茶を飲んだときに歯がしみるといった症状があるかどうか確認しましょう。
これらの症状があるということは、歯の内部にある神経に近い部分までダメージが及んでいる可能性があります。
もし放置してしまうと、神経が炎症を起こして耐え難いほどの激しい痛みに発展したり、最悪の場合、神経が死んでしまったりすることも。
もし「ズキズキと脈打つように痛む」「水を飲むだけでキーンとしみる」といった症状があれば、迷わず一般歯科へ連絡し、症状を伝えて予約を取りましょう。
③矯正装置やワイヤーに影響は出ていないか?

最後に、歯に装着されている矯正装置(ブラケット)やワイヤーに、何か異常が起きていないかを確認してください。
鏡で見て、歯が欠けた部分についているブラケットがグラグラしていないか、ワイヤーが飛び出して頬や歯ぐきに刺さっていないかなどをチェックします。
装置に問題がなければ、焦って矯正歯科に行く必要はなく、まずは欠けた歯の治療を優先して大丈夫です。
かかりつけの歯科医院で治療するのがベストな理由
では、なぜ矯正歯科ではなく、かかりつけの一般歯科で治療するのが良いのでしょうか。それには明確な理由があります。
欠けた部分の修復・詰め直しは一般歯科の専門分野
歯が欠けた際の修復治療は、虫歯治療や歯の根の治療などを行う「一般歯科」の専門分野です。
矯正歯科は、あくまで「歯並びや噛み合わせを整えること」を専門としています。
そのため、欠けた歯をプラスチック(レジン)で埋めたり、仮歯を作製したりするための材料や機材を常備していないことがほとんどです。
治療後のデータを矯正歯科が引き継ぎ可能

一般歯科で治療を受けた後も、その情報を矯正歯科と共有することで問題なく治療を続けることが可能です。
矯正治療の計画は、すべての歯が健康な状態であることを前提に立てられています。
そのため、どの歯を、どのような材料で、どのように治療したかという情報があれば、矯正担当医もそれを踏まえて計画を微調整したり、今後の注意点を把握したりできます。
一般歯科で治療を受けたら、次回の矯正歯科の来院時に「右下の奥歯をレジンで詰めてもらいました」と口頭で伝えるだけで十分な対応が可能です。
矯正歯科に来る必要があるケースとは?
基本的には一般歯科での対応となりますが、中には矯正歯科での処置が必要になるケースもあります。
ワイヤー・装置に損傷があるとき
歯が欠けたときの衝撃で、矯正装置自体にも損傷が出てしまった場合は、矯正歯科での対応が必要になります。
例えば、「歯が欠けたのと一緒に、ブラケットも丸ごと取れてしまった」「ワイヤーの端が飛び出してきて、頬の裏に当たって痛い」といった状況です。
外れてしまったブラケットや、口の中に刺さったワイヤーをそのままにしておくと、お口の中を傷つける原因になったり、計画とは違う方向に歯が動いてしまったりと、治療の妨げになります。
このような場合は、欠けた歯の治療とは別に、できるだけ早く矯正歯科に連絡し、装置の修理や調整をしてもらう必要があります。
歯の移動に支障が出るほどの破折があるとき
歯が大きく欠けてしまった場合や抜けてしまった場合も、矯正歯科への相談が必要です。
矯正装置は歯の表面に接着することで、歯を動かす力を発揮します。その土台となる歯が失われると、装置を再び装着することができず、治療計画そのものを見直さなければならないことがあるからです。
例えば、前歯が大きく割れてしまい、ブラケットを接着する面積がほとんど残っていない、といったケースがこれにあたります。
この場合、まず一般歯科で仮歯などの応急処置をしてもらい、その仮歯にブラケットを装着できるかなど、一般歯科医と矯正歯科医が連携して今後の治療方針を決定していく必要があります。
歯が欠けたときの応急処置と注意点
歯科医院に行くまでの間、ご自身でできる応急処置と注意点をご紹介します。
欠けた破片があれば持参する
もし欠けてしまった歯の破片が見つかったら、決して捨てずに受診する際に持参してください。
詰め物や被せ物がきれいな状態であれば、専用の接着剤を使って元の位置に戻せる可能性があります。
無理に噛まず、柔らかい物を食べる
歯が欠けた後は、その部分で硬いものを噛むのは絶対にやめましょう。受診するまでは、お粥やうどん、ヨーグルトなど、あまり噛まなくても食べられる柔らかい食事を心がけてください。
欠けてしまった歯は非常にもろくなっており、さらに強い力が加わることで、もっと大きく割れてしまったり、神経にまでダメージが及んでしまったりするリスクがあります。
痛み・腫れがあればすぐに一般歯科へ
もし、ズキズキするような強い痛みや、歯の周りの歯ぐきが腫れるといった症状が現れた場合は、我慢せずにすぐに一般歯科へ連絡してください。
これらの症状は、歯の神経が炎症を起こしていたり、細菌に感染したりしている可能性が高いです。
放置すると症状が悪化し、治療がより複雑になってしまう可能性があります。
夜間や休日であっても、地域の休日急病診療所などを利用し、一刻も早く診てもらうことをおすすめめします。
歯が欠けたら、まずはかかりつけ医へご相談ください
矯正中に歯が欠けてしまったら、まずは慌てずに一般歯科へ連絡・相談することが重要です。
欠けた歯を修復する治療は、一般歯科の専門分野。詰め物で補ったり、被せ物を作ったりといった処置は、矯正歯科では対応が難しいことがあります。
ただし、歯が欠けた衝撃で矯正装置が外れたり、ワイヤーが変形して口の中に刺さったりしている場合は、矯正歯科での調整も必要になります。
札幌キュア矯正歯科で治療中に歯が欠けてしまい、「どちらに先に連絡すべきか」「矯正装置の具合も気になる」など、判断に迷われる時は、遠慮なくお電話ください。
一般歯科への受診を優先すべきか、当院での調整が必要かなど、今後の対応を丁寧にご案内いたします。
当院ではカウンセリング予約をWEBにて24時間受け付けております。
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