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投稿日:2025.3.7

キシリトールでむし歯予防

「キシリトールガムって、本当に虫歯予防に効果があるの?」
「たくさん種類があって、どれを選べばいいのか分からない…」
キシリトール製品を前に、そんな疑問を感じたことはありませんか?スーパーやドラッグストアには、
様々なキシリトール製品が並んでいて、どれを選べば良いのか迷ってしまうかもしれません。
キシリトールは、天然由来の甘味料で、虫歯予防に役立ちます。しかし、その効果や正しい使い方については、
まだ詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、キシリトールの虫歯予防効果、効果的な選び方・使い方、注意点などを解説します。

キシリトールとは?

疑問 気になること

キシリトールとは、白樺や樫などの植物から抽出できる自然が生んだ甘味料です。
砂糖とは異なり、優しい甘さが特徴。また、お口の中で溶ける際に熱を奪うため、清涼感のある甘さを感じられます。
カロリーは控えめで血糖値への影響も穏やかであるため、健康を気遣う方
にも選ばれている甘味料です。

キシリトールの虫歯予防効果

細菌 虫歯

では、なぜキシリトールが虫歯予防に効果的なのでしょうか。
それを理解するためには、まず虫歯がどのようにしてできるのかを知る必要があります。
私たちのお口の中には、ミュータンス菌と呼ばれる細菌が住んでいます。
このミュータンス菌は、食べ物や飲み物に含まれる糖分をエサにして酸を作り出します。
この酸が歯の表面のエナメル質を溶かしてしまうのです。この現象を「脱灰」といいます。
しかし、私たちの体には、この脱灰に対抗する力も備わっています。それが唾液です。
唾液は、溶け出したエナメル質を修復する「再石灰化」という働きがあります。
食事の後に唾液が多く分泌されるのは、この再石灰化を促し、歯を守るためなのです。
キシリトールは、この虫歯発生のメカニズムに多角的に働きかけ、虫歯を予防します。
まず、ミュータンス菌はキシリトールを取り込んでも、酸を作り出すことができません。
そのため、キシリトールを摂取することで、ミュータンス菌の活動を抑えることができます。
ミュータンス菌の活動が抑えられると、歯に付着するプラーク(歯垢)の形成も抑制されます。
また、キシリトールは甘味によって唾液の分泌を促す効果も。
唾液中のカルシウムとリン酸の濃度を高めることで、エナメル質の修復をサポートします。
つまり、キシリトールは虫歯の原因となるミュータンス菌の活動を抑えつつ、歯の自然な修復力を高めるという
二重の働きを持っているのです。

効果的なキシリトールの選び方・使い方

キシリトール製品は、毎日のオーラルケアに取り入れやすい身近なアイテムです。
効果を引き出すためには、選び方と使い方にちょっとしたコツがあるので見ていきましょう。

キシリトール製品の種類

キシリトール 虫歯予防

まず、キシリトール製品には様々な種類があります。代表的なのはガムとタブレットです。
ガムには手軽に噛める粒ガム、味が長持ちしやすい板ガム、たくさん入ってお得なボトルガムなどがあります。
タブレットには、口の中でゆっくり溶けるチュアブルタイプや、のど飴のように舐めるトローチタイプがあります。
チュアブルタイプは、お菓子感覚でキシリトールを摂取できます。
トローチタイプは、口の中全体にキシリトールを行き渡らせたい場合に適しています。
これらの他にも、歯磨き粉、グミ、チョコレートなど、キシリトール入りの製品は数多くあります。
ご自身のライフスタイルや好みに合わせて選びましょう。

キシリトール含有量

次に、キシリトール製品を選ぶ上で重要なのがキシリトールの含有量です。
高い効果を期待するならキシリトールが50%以上、できれば100%配合されている製品を選ぶのがおすすめです。
含有量はパッケージの成分表示を見れば確認できます。
「甘味料」の欄に「キシリトール」と記載されているか、そして割合もチェックしましょう。
ここで注意したいのが、「シュガーレス」の表示です。「シュガーレス」とは、砂糖を使用していないという意味ですが、
キシリトール以外の甘味料、例えばソルビトールやマルチトールなどが使われていることもあります。
これらの甘味料も虫歯の原因にはなりにくいのですが、キシリトールほどの効果は期待できません。
ですから、必ずしも「シュガーレス=キシリトール100%」ではないことを覚えておきましょう。

効果的な摂取方法

歯ブラシ 歯ブラシ指導
ブラッシング方法

キシリトール製品を効果的に摂取するには、タイミング、量、回数が大切です。
まず、摂取するタイミングは、食後や就寝前など、虫歯菌が活発になりやすい時間帯が効果的です。
食事の後や寝る前にキシリトールを摂取するのがおすすめです。
1日の摂取量は、5~10g程度が目安です。この量を1日に数回に分けて摂取するのが理想的です。
たとえば、毎食後と就寝前にキシリトールガムを1粒ずつ噛む、といった方法が考えられます。
ガムの場合は、5~10分程度噛み続けるのがおすすめです。
ゆっくりと噛むことで唾液の分泌が促進され、キシリトールの効果をより高められます。
タブレットの場合は、舐めて溶かすか、噛み砕いてから飲み込みましょう。
キシリトール製品は、あくまで虫歯予防をサポートするものです。
毎日の歯磨きを基本とし、キシリトール製品を上手に活用して、お口の健康を維持しましょう。

キシリトール摂取の注意点

ポイント 注意事項 大事

キシリトールの過剰摂取には注意が必要です。キシリトールは、一度にたくさん摂取すると、お腹がゆるくなることがあります。
これは、キシリトールが消化されにくい性質を持っているためです。個人差はありますが摂取量の目安としては、5~10g程度です。
そして、特に注意が必要なのが、犬を飼っているご家庭です。
人間にとって有益なキシリトールですが、犬にとっては非常に危険な物質です。犬がキシリトールを摂取してしまうと、
急激な低血糖や肝障害などの中毒症状を引き起こし、最悪の場合、命に関わることもあります。
犬が誤ってキシリトールを口にしないよう、手の届かない場所にしっかりと保管しましょう。
また、キシリトールは、あくまで虫歯予防を助けるものであり、虫歯の治療ができるわけではありません。
「キシリトールを摂取しているから、歯磨きをしなくても大丈夫」ということは決してありません。
すでに虫歯ができてしまっている場合は、歯科医院で適切な治療を受けることが大切です。
キシリトールは、バランスの取れた食生活と正しい歯磨き習慣があってこそ、その効果を発揮します。
甘いものを控える、食後は歯を磨く、規則正しい生活を送るといった基本的な生活習慣を大切にしましょう。

まとめ

キシリトールは、ミュータンス菌の活動を抑え、プラークの形成を抑制し、再石灰化を促すことで、虫歯予防に効果を発揮します。
キシリトール製品を選ぶ際は、キシリトール含有量が高いものを選び、食後や就寝前など、虫歯菌が活発になりやすい時間帯に摂取
するのが効果的です。
しかし、キシリトールの摂取には注意点もあります。過剰な摂取は、お腹の調子を崩す原因となることがあります。
また、特に犬を飼っているご家庭では、保管場所に細心の注意を払う必要があります。
キシリトールは、毎日のオーラルケアをサポートする有用なツール。
しかし、それだけに頼りすぎるのではなく、バランスの取れた食生活や規則正しい生活リズム、毎日の丁寧な歯磨きを欠かさないようにしましょう。

 

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