投稿日:2025.2.19
受け口のデメリットはどのようなものがあるの?
札幌キュア矯正歯科です☆
「受け口って、見た目以外に何か問題があるの?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
受け口は見た目だけでなく、噛み合わせや発音にも影響を与えることがあります。放置すると虫歯や歯周病のリスクを高める可能性もあります。
本記事では、受け口のデメリットについて詳しく解説。原因や矯正治療の種類についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
受け口とは?
受け口とは、下の歯が上の歯よりも前に出ている状態のことです。
専門的には「反対咬合」と呼ばれます。以下の項目に当てはまるものがあれば、受け口の可能性があります。
- 口を閉じた時に、下の歯が上の歯よりも前に出ている
- 横顔を見た時に、下あごが前に出ている
- 意識して奥歯を噛み合わせようとすると、下の歯が上の歯よりも前に出てしまう
- 前歯で食べ物を噛み切ることが難しい
受け口のタイプ
受け口には、大きく分けて2つのタイプがあります。
原因によって治療方法も異なってくるため、ご自身のタイプを知ることが大切です。
骨格性の受け口
下あごの骨が通常よりも大きく成長してしまったり、逆に上あごの成長が十分でなかったりすることが原因で起こるタイプです。
遺伝的な要因も関わっていると考えられています。
歯槽性(しそうせい)の受け口
歯並び自体に問題があることが原因で起こるタイプです。
たとえば、下の前歯が大きく前に傾いているなどが挙げられます。幼少期の指しゃぶりや舌で前歯を押す癖などが影響することもあります。
受け口の原因
受け口の原因は様々ですが、主なものとしては以下のものが挙げられます。
遺伝的な要因
受け口になりやすい骨格や歯並びは、親から子へと遺伝する傾向があります。
ご家族に受け口の方がいる場合は、子どもも受け口になりやすい可能性があります。
幼少期の生活習慣
指しゃぶりや、おしゃぶりを長く使い続けること、また、口呼吸などの癖は、顎の正常な成長を妨げ、受け口の原因となることがあります。
また、舌癖(ぜつへき)といって食べ物を飲み込む際に舌で前歯を強く押す癖があると、下の前歯が前に押し出され、受け口になることがあります。
特に、幼少期(6歳くらいまで)の癖は、顎の骨の成長に大きく影響を与えるため注意が必要です。
受け口のデメリット
受け口は、見た目だけでなく、身体の機能や健康にも様々な影響を及ぼす可能性があります。
見た目への影響
受け口の場合、顔全体の印象、特に横顔のラインが気になるという方もいらっしゃるかもしれません。
下顎が前に出ていることで顔の輪郭が強調され、コンプレックスにつながる可能性も考えられます。
写真写りを気にする、人前に出るのが億劫になるなど、心理的な負担を感じる方もいるようです。
機能的な問題
次に機能的な問題です。噛み合わせが悪いと食べ物をうまく噛み砕けず、食事に時間がかかったり、消化不良を起こしやすくなったりすることがあります。
また、「サ行」や「タ行」などの発音がしづらく、滑舌が悪くなることもあります。
お口の健康への影響
歯並びが悪いと歯ブラシが届きにくい箇所が増え、どうしても磨き残しが発生しやすくなります。
その結果、虫歯や歯周病のリスクが高まることは容易に想像できるでしょう。
歯周病は歯を失う原因となるだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼします。
身体の健康への影響
身体の健康への影響も見逃せません。
さらに、受け口は顎関節に過度な負担をかけ、顎関節症を引き起こす可能性があります。
顎関節症になると、口の開閉時に痛みが生じたり、カクカクと音が鳴ったり、口が開きにくくなったりといった症状が現れます。
重症化すると日常生活に支障をきたすことも。
さらに近年では、噛むことが脳の活性化にもつながることが分かってきており、咀嚼能力の低下は、認知機能にも影響を与える可能性があるのです。
また、食べ物を十分に噛み砕けないことで口周りの筋肉が緊張し、それに伴い肩こりや頭痛の原因になったりすることもあります。
受け口の治療法
受け口の治療法には、主に矯正治療と外科的治療があります。
矯正治療
矯正治療は、歯並びや噛み合わせを整えることで、受け口を改善する方法です。主に以下のような方法があります。
①ワイヤー矯正
歯の表面にブラケットという小さな装置を取り付け、そこにワイヤーを通して少しずつ歯を動かしていきます。
適応範囲が広く、様々な症例に対応できるのが特徴です。
しかし、金属製のブラケットやワイヤーを使用する場合、どうしても見た目が気になるという方も多いです。
最近では、白いブラケットやワイヤーを使用することで、目立ちにくくすることもできます。
また、装置を歯の裏側に装着する裏側矯正(舌側矯正)は、ほとんど見た目に影響しません。
実際に当院で全体裏側矯正で治療を行った症例をホームページにてご紹介しておりますので併せてご覧ください☆
②マウスピース型矯正
透明なマウスピース型の装置を装着し、定期的に新しいマウスピースに交換しながら徐々に歯を動かしていく方法です。
マウスピース型矯正のメリットは、目立ちにくいこと。
矯正治療中であることを周囲に気づかれたくないという方には特におすすめです。
また、取り外しが可能なので、食事や歯磨きの際には普段通りに行えるのもメリットと言えるでしょう。
当院では、世界的に広く使用されている「インビザライン」を取り扱っています。
ただし、マウスピース型矯正は、症例によっては適応できない場合もありますので、歯科医師との相談が必要です。
③部分矯正
前歯など、気になる一部の歯だけを矯正する方法です。
軽度の受け口や、過去に矯正治療を受けた後の後戻りなどに有効です。
全体的な矯正に比べて治療期間が短く、費用も抑えられる場合があります。
④外科矯正
外科矯正とは、通常の矯正治療だけでは改善が難しい受け口に対して
あごの骨の形や位置そのものを手術によって調整し、その後矯正治療を行う治療法です。
たとえば、矯正治療だけでは、理想的な噛み合わせや顔貌(がんぼう)の改善が難しいと判断される場合などに、外科矯正が検討されます。
手術は専門の診療科で全身麻酔下で行われます。そのため、通常は数日から数週間の入院が必要です。
手術後も矯正治療を継続して行い、理想的な歯並びと噛み合わせを目指します。
実際に当院で外科+全体裏側矯正で治療を行った症例をホームページにてご紹介しておりますので併せてご覧ください☆
受け口の治療法を選ぶ際の注意点
治療法は、受け口の程度や原因、患者さんの年齢や希望などを総合的に考慮して決定されます。
歯科医師と相談し、それぞれの治療法のメリット・デメリットを理解した上で、ご自身に合った治療法を選択することが大切です。
外科矯正は、顎変形症と診断された場合に保険が適用されますが、指定された医療機関での治療に限られる場合や
使用できる矯正装置(ワイヤー矯正など)に制限がある場合があります。
そのため、治療を始める前に治療期間、費用、保険適用の有無について歯科医師から十分な説明を受けるようにしましょう。
納得のいくまで質問した上で、治療法を選択することが重要です。
最後に
受け口は、見た目の印象だけでなく、噛み合わせや発音など、日常生活にも様々な影響を与える可能性があります。
そのまま放置してしまうと虫歯や歯周病、顎関節症といったトラブルのリスクも高まってしまいます。
受け口は放置せずに適切な治療を受けるのが望ましいです。
治療法は原因や種類によって異なりますが、矯正治療や外科矯正など、様々な選択肢があります。
ご自身の受け口の状態を正確に把握し、歯科医師と相談しながら治療法を選択することが重要です。
当院では随時矯正相談を受付けております。受け口が気になる方はお気軽にご相談ください。
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