投稿日:2025.2.4
裏側矯正(舌側矯正)とは?他の装置と仕上がりに違いはあるの?
歯列矯正と聞くと表側に装置を装着するワイヤー矯正を想像する人も多いのではないでしょうか。
最近は裏側に装置を装着する裏側矯正(舌側矯正)も目立たない矯正として注目を集めるようになりました。
そうなると装置が表か裏かで歯並びの仕上がりに違いはあるのか?という疑問が出てくる人もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、歯並びの仕上がりの違いは大幅に変わるということはありません。
ただし装置の違いはあるので今回は、裏側矯正(舌側矯正)と表側矯正の仕上がりを含めた違いについて詳しく解説していきたいと思います。
目次
裏側矯正(舌側矯正)とは
裏側矯正(舌側矯正)は文字通り歯の裏に装置を装着し、ワイヤーの力で歯並びを整えていく矯正治療です。
以前から行われているオーソドックスな表側矯正と違い、歯科医師の技術と知識が求められる治療になります。
装置が裏にあるため、慣れるまで違和感はありますがキャビンアテンダントや接客を必要とする職業で、
表の装置は目立つため治療を断念していた人にはおすすめの治療といえます。
裏側矯正(舌側矯正)と表側矯正の違い
ここで裏側矯正(舌側矯正)と表側矯正の違いについてまとめてみましょう。
仕上がりの違い
冒頭でお伝えしたように表側であっても裏側であっても歯並びの仕上がりに違いはほとんどありません。
表側矯正は凸凹しているような複雑な歯並びをはじめ、さまざまな歯並びに対応しており歴史ある治療方法です。
また裏側矯正(舌側矯正)は装置が裏側にあるため出っ歯など前にある歯を引っ込めるのを得意とします。
したがって、得意とする歯並びにおいては若干の仕上がりに差ができるかもしれませんが歯科医師の技術にも左右されるでしょう。
装置の位置の違い
両方の治療で1番の違いは装置が装着される位置の違いです。
表側矯正はブラケットと呼ばれる装置を歯の表面に、裏側矯正(舌側矯正)はセルフライゲーションブラケットを歯の裏側に装着しワイヤーの力で歯を徐々に動かします。
見た目の違い
装置が歯の表側と裏側に装置されているため、見た目にもさらに違いがあります。
表側矯正は装置の上から口を閉じるため口元が盛りあがり、歯並びが整うまでは見た目にも違和感があるでしょう。
それに対して裏側矯正(舌側矯正)は装置が目立つことなく、治療中だと気付かれることはほとんどないでしょう。
さらに前歯から整うことから、いち早く矯正中も自然に笑えるようになります。
むし歯や歯周病のリスク
ワイヤー矯正は装置の取り外しができないのでむし歯や歯周病のリスクも懸念されます。
歯に装置とワイヤーが装着されるため歯と歯の間が磨きづらく、装置の周りやワイヤーの下は特に注意して磨く必要があるでしょう。
磨き残しなどでむし歯や歯周病が悪化してしまうと治療を中断しないといけないこともあるため、日常のブラッシング特に寝る前は欠かさず行うよう心がけてください。
日常生活における違い
両方の装置は日常生活にも違いが見られます。
表側であれば唇が閉じにくく、頬っぺたや唇に傷がつき口内炎などができやすいでしょう。
反対に裏側であれば慣れるまでは舌に当たり違和感があり、滑舌が悪くなったり舌が傷ついたりするでしょう。
慣れるまでの食事のしづらさはあまり変わらないかもしれません。
裏側矯正(舌側矯正)の3つのメリット
さらに詳しく裏側矯正(舌側矯正)のメリットについてお伝えしていきます。
審美的な利点
なんといっても目立たないワイヤー矯正という審美的な利点は大きいかと思います。
装置が歯の裏にあるので、見ただけでは矯正中だとバレる心配はないでしょう。
歯並びによっては補助的な歯科矯正用アンカースクリューやボタンなどを使用することもありますが、
見えやすい前歯などには透明なボタンを使用するため目立つことはありません。
また歯の裏はエナメル質が分厚く、装置を外した際にエナメル質を傷つけるという心配が少なくなります。
目立たずに歯のダメージを最小限に抑えてワイヤー矯正をしたい人にはおすすめの治療です。
むし歯になりにくい
表側矯正と違い裏側矯正(舌側矯正)はむし歯になりにくいです。
歯の裏側は口が閉じにくく乾燥しがちな表側と違い、常に唾液によって潤っています。
唾液による自浄作用が期待できるため、表側矯正に比べるとむし歯になるリスクは低いでしょう。
ただし、むし歯になりにくいからといってブラッシングをサボってもいいということではありません。
むし歯・歯周病にならないためにも日常のケアは怠らないようにしてください。
機能的な利点
裏側矯正(舌側矯正)を選択することで機能的な利点があります。
例えば裏側矯正(舌側矯正)は引っ込めるという作業を得意とするため出っ歯(上顎前突)の治療に優位といえるでしょう。
また装置が舌に当たるので舌の癖による歯列不正があった人は、舌を正しい位置に癖づけるというメリットもあります。
歯並びだけでなく悪習癖も改善できるのは、とてもいい利点といえるのではないでしょうか。
裏側矯正(舌側矯正)の3つのデメリット
残念ながら裏側矯正(舌側矯正)にもデメリットがあります。詳しくみていきましょう。
治療中の違和感
装置が歯の裏側にあるため違和感を覚えやすいでしょう。
食事の際に舌が装置に当たって舌に傷ができてしまったり、会話の際にも滑舌が悪くなり聞き取りづらいと言われたりすることがあります。
また歯並びによっては装置を噛みこんでしまう恐れがあるため奥歯を高くする処置をしなければならず治療が進むまで噛み合わせに不便を感じてしまうこともあるでしょう。
人によってはすぐ慣れる人もいますが、残念ながらまれに違和感が消えない人もいます。
費用について
裏側矯正(舌側矯正)は表側矯正に比べると費用設定が高くなっています。
表側矯正と違い裏側矯正(舌側矯正)には特殊なブラケットと歯科医師の技術・知識が必要だからです。
相場として表側矯正であれば100万円前後、裏側矯正(舌側矯正)であれば120~170万円ほどかかると考えておくといいでしょう。
当院ではデジタルシステムを導入し、治療期間が長くなると言われがちな裏側矯正(舌側矯正)の治療も、
長引かないようシミュレーションしながら治療を行います。
そのため裏側矯正(舌側矯正)は費用がかかってしまうのです。
歯磨きがしづらい
裏側矯正(舌側矯正)は歯の裏に装置があるので歯磨きがしづらいです。
装置が表にあれば直視できるため、どこに磨き残しがあるのかなど比較的わかりやすくブラッシングすることができますよね。
残念ながら歯の裏側は見えにくいため細かく磨けるようなブラシを用いたり、補助的な清掃用具を使用したりしてブラッシングする必要があります。
心配な方は定期的に歯科医院でメンテナンスしてもらうのもいいかもしれません。
裏側矯正(舌側矯正)の仕上がりに違いはあるのか
裏側矯正(舌側矯正)の仕上がりも補助治療の有無で違いがあるでしょう。
例えば便宜抜歯をするかしないかでも変わる歯並びもありますし、さらに裏側矯正(舌側矯正)は歯科医師の技術や知識が求められる治療になります。
補助治療や抜歯の有無は精密検査して判断します。
当院ではデジタルの最新技術を導入し、日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)の総院長が統括して治療に携わるため安心してお任せください。
まとめ
裏側矯正(舌側矯正)の魅力は「目立つことなくワイヤー矯正ができること」ではないでしょうか。
表側矯正のように装置による口元が目立ってしまったり、マウスピース型矯正のように取り外したりする必要もありません。
特に出っ歯の人は装置を表に装着してしまうとさらに口が閉じにくくなり、見た目が気になってしまう人もいるとは思いますが、
歯の裏に装置を付けることで口元が目立つことはないでしょう。
さらに裏側矯正(舌側矯正)は前に出ている歯を引っ込めるのを得意とする装置であり舌癖が原因の出っ歯の人には最適の治療といえます。
裏側矯正(舌側矯正)のメリット・デメリットを知ると、費用面が気になるかとは思いますが矯正中の審美面も大事にしたいですよね。
当院では精密検査をしたうえで、患者さんの悩みやライフスタイルに合わせて治療を提案しますので、何か気になることがあれば遠慮なく当院スタッフに相談してくださいね。
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