投稿日:2023.8.2
矯正治療後に出っ歯が治らない理由
札幌キュア矯正歯科です。
当院のブログを見つけてくださりありがとうございます!
出っ歯の矯正治療を終えた後に「思っていた仕上がりにならなかった」「出っ歯が元に戻ってしまった」そんな悩みを抱える方は少なくありません。
期待していた結果が得られないと、治療に対する不安や不満が生じることもあるでしょう。
今回は、出っ歯を治療したのに治らない理由や、治療を成功させるためのポイントについて詳しく解説します。
目次
矯正治療後に出っ歯が改善しない理由
出っ歯の治療後に望んでいた仕上がりにならない原因には、いくつかの要因が考えられます。
まず、口周りの癖が出っ歯を引き起こしている原因であれば、矯正治療後も同じ癖が繰り返されると、治療の効果が妨げられることがあります。
例えば、歯ぎしりや口呼吸、舌の位置などです。
また、治療後の保定が十分に行われていないと、歯が元の位置に戻る「後戻り」が起こり、再び出っ歯になる可能性があります。
他にも、治療の中断や、装置の使用時間が十分でないことも、出っ歯が改善しない理由として該当します。
出っ歯の矯正治療後の変化
矯正治療後には、以下のような改善効果が見られます。
- 歯並びの改善
治療の主な目的である歯並びが整い、見た目が改善します。
これにより、口元の美しさが向上し、笑顔に自信が持てるようになります - 噛み合わせの改善
歯が正しい位置に並ぶことで、上下の歯がしっかりと噛み合い、咀嚼がスムーズになります。
これにより、一部の歯や、顎関節への負担が軽減され、食事が快適に行えるようになります。
また、歯の健康を長期的に維持することも可能になります。 - 口腔衛生の向上
歯並びが整うことで、歯と歯の間の隙間や重なりが解消され、歯磨きがしやすくなります。
その結果、プラークや歯石の蓄積が減り、虫歯や歯周病のリスクが低下します。 - 発音の改善
歯の位置が正しくなることで、はっきりと発音ができるようになることがあります。
特に、前歯の位置が影響する「サ行」や「タ行」の発音が改善されることがあります。 - 顔立ちの変化
矯正治療によって歯列が整うと、顔の歪みも改善されます。
特に、前に突き出た前歯や下がっている顎が矯正されることで、顔立ちがすっきりと整います。
具体的には、以下に紹介する3つのラインが美しく整います。
- Eライン
Eラインとは、横顔の美しさを評価する基準で、鼻先から顎先までを直線で結んだラインのことです。
出っ歯や受け口などの状態では、基準から大きく外れてしまいます。
突出している歯を引っ込めることで、理想的なEラインに改善することも矯正治療の目的の一つです。
- フェイスライン
顔の輪郭を形作るラインを指し、顔の形や印象を大きく左右します。
このラインが整っていると、顔全体がシャープで引き締まった印象になります。
噛み合わせが整うことで、顔の歪みの改善も期待できます。
- スマイルライン
上の歯の先端を結んだラインを指します。このラインが理想的であると笑顔の印象が魅力的に見えます。
叢生や、すきっ歯、出っ歯などでバランスが崩れることがあります。
矯正治療の成果が出にくい人の特徴
矯正治療の成果が出にくい人には、共通するいくつかの特徴があります。
これらの特徴を把握しておくことで、治療がうまく進まないリスクを減らすことができます。
以下に、自分に当てはまる点がないかチェックしてみましょう。
①規則を守らない
矯正治療中には、適切な矯正装置の使用や、定期的な通院が求められますが、これを守らないと歯が予定通りに動かず、治療期間が延びてしまいます。
②不規則な通院や治療の中断をする
定期的な通院が難しく、不規則な通院になってしまう場合や、治療を途中で中断してしまう場合、治療の進行を妨げます。
治療を効果的に進めるためには、治療計画に従い、継続して指定通院を続けることが大切です。
③口腔ケアが不十分
矯正装置を使用することで歯磨きが難しくなるため、歯垢や食べかすが残りやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
痛みなどのトラブルが起こってしまうと、矯正治療が中断になることもあります。
④咬合力が強い
強い咬合力を持つ人は、治療後に歯並びが再び悪化することがあります。
また、ストレスが多いと、歯ぎしりや食いしばりが起こりやすく、装置が破損したり、外れてしまう原因になることがあります。
これにより、矯正治療の結果に悪影響が出てしまうことも考えられます。
⑤悪習癖がある
爪や唇を噛む癖、強い舌癖、口呼吸など、歯並びを悪くする癖が続いていると、治療の効果を妨げてしまいます。
歯の後戻りが起こる原因
後戻りが起こる原因はいくつかありますが、主なものには以下が挙げられます。
①リテーナーの装着時間が足りていない
矯正治療は、ワイヤーで歯を引っ張る「歯を動かす治療」と、リテーナーを使用する「動かした歯を安定させる治療」の2つの過程を進めることで完了します。
リテーナーは、1日に20時間以上の使用が適切とされており、これよりも使用する時間が少なくなると、後戻りが起こる可能性があります。
②歯並びを悪化させる癖
保定期間に移行してすぐの歯は、元の位置に戻りやすい状態です。
口呼吸や食いしばり、強い舌癖などがある場合には特に注意が必要です。
癖の改善は、患者様自身が意識してやめることが重要ですが、矯正専門の歯科医院でも改善のためのトレーニングを受けることができます。
お困りの際には一度相談することをおすすめします。
③リテーナーの紛失・破損
リテーナーに破損や紛失が発生した場合、そのまま放置すると、歯並びが後戻りしてしまう恐れがあります。
紛失や破損が起きた際には、すぐに担当医に相談し、迅速に対応しましょう。
歯が動く矯正の仕組みと保定期間の重要性
矯正治療中に歯が少しずつ移動する過程では、歯根の周りにある歯根膜という組織が伸び縮みし、歯を支える骨(歯槽骨)の骨代謝が繰り返されています。
そのため、治療完了後には、まだ不安定な状態です。
そのため、歯周組織が安定するまでの間、リテーナーの使用が不可欠です。
保定期間は通常1〜2年程度ですが、状況によってはそれ以上の期間が必要なこともあります。
この期間の努力を怠らないことが、仕上がりの美しさに影響します。
矯正治療を成功させるためのポイント
矯正治療は長期間にわたる治療であるため、美しい仕上がりにするためには抑えるべきポイントがあります。
以下のことを意識し、矯正治療を成功させるように心がけましょう。
- 毎日の口腔ケアを怠らない
- 信頼できる歯科医院を選ぶ
- 歯科医師の指示に従う
- 保定期間の規則を守る
- 治療中・治療後の定期検診を守る
- 固いものや粘着性のある食べ物を避ける
- 生活習慣や癖を見直す
- 気になることがあれば早めに担当医に相談する
- 治療の中断が無いようにモチベーションを保つ
矯正治療が失敗してしまったら
治療後の仕上がりに問題がある場合は、まず担当医に相談することが重要です。
担当医と問題の原因を特定し、今後の対応策について検討してみましょう。
また、かかりつけ医以外の医師に意見を求めるセカンドオピニオンを受けることもおすすめです。
医師によって知識や経験が異なるため、治療中の医師とは異なる視点からアドバイスを受けることができます。
最後に
矯正治療を成功させるためには、矯正中の治療計画を守ることや、口腔ケアにも注意をしましょう。
また、歯の位置を元に戻さないためにも、保定を怠らないことが重要です。
保定期間では、しっかりとリテーナーを使用し、綺麗な仕上がりを維持できるように地道に続けていくようにしましょう。
また定期的な検診を受けることで、出っ歯が再発しないようにすることも大切です。
歯列不正や、出っ歯でお困りの方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
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ご一読いただき、ありがとうございました。