投稿日:2023.6.12
マウスピース型矯正は寝るときだけ装着しても効果はある?
札幌キュア矯正歯科です。
当院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
透明なマウスピースを用いて歯並びを整えるマウスピース型矯正は、装着時の違和感が少なく、自分で取り外しができるというメリットがあり、幅広い年代から人気を集めています。
矯正中の装着や交換など、マウスピースの取り扱いは、基本的に患者様本人に委ねられます。
そのため、治療の効果を損なわないように注意する必要があります。
マウスピースを使う時に「装着時間は寝ている時だけでも効果はあるの?」と思う方も多いかもしれません。
今回は、マウスピース型矯正の成功に欠かせないマウスピースの装着時間についてご説明します。
目次
マウスピース型矯正とは?特徴とメリット・デメリット
マウスピース型矯正は、カスタムメイドで作製したマウスピースを使って行う矯正治療です。
マウスピースを口内にフィットさせ、歯に圧をかけることで徐々に歯並びを整えます。治療期間は、1年〜2年半程度になります。
当院のマウスピース型矯正の治療について、詳しくはこちらのページも参考にご覧ください。→マウスピース型矯正
以下にマウスピース型矯正のメリット・デメリットをお伝えします。
◎マウスピース型矯正のメリット
①自然な見た目
マウスピースは透明で、厚みが薄いため、装着していても気づかれにくいです。
自然な見た目を保てるため、周りの目を気にせずに矯正治療を受けることができます。
好きな時に取り外せるため、対面でのコミュニケーションのほか、写真撮影、スポーツをする際など、特定の活動時にも取り外すことができます。
②違和感が少ない
金属製のブラケットやワイヤーがなく、薄いプラスチックの素材でできており、歯列にフィットする作りになっています。
装着した時の違和感が少なく、粘膜に傷がつきにくいです。ワイヤー矯正よりも、歯を動かす痛みが少ない傾向があります。
③金属アレルギーにも対応可能
マウスピースの素材はプラスチックなので、金属アレルギーが心配な方にも安心して使用することができます。
④歯磨きがしやすい
マウスピースは簡単に取り外せるため、歯磨きやフロスなどを使い、普段通りにお口のお手入れをすることができます。
そのため、口腔内を清潔に保ちやすくなります。
⑤通院頻度が少ない
マウスピース型矯正の治療スケジュールはマウスピースを交換していくことで治療のステップが進むため、全体の治療期間を把握しやすく、交換は患者様が進めるため、歯科医院への通院頻度が少ないなどのメリットがあります。
また、各々の症状やライフスタイルに合わせることができます。
◎マウスピース型矯正のデメリット
①自己管理が必要
矯正治療が始まった後のマウスピースの取り扱いやお手入れは、患者様にお願いしています。
口の中に装着した際には、甘い飲み物を摂取すると虫歯のリスクが高まるため、原則としてお水を飲むようにしてください。
また、コーヒーやお茶など色の濃い飲み物を摂取するとマウスピースが変色しやすくなります。
さらに、マウスピースはお湯に触れると変形する可能性があるため、お湯には触れないように注意しましょう。
このように、患者様自身が普段の生活の中でマウスピースの正しい使用方法を守り、生活習慣にも配慮することが重要です。
②適応できる症例が限られている
骨格的な異常が原因の場合は、外科手術が必要になることもあります。
また、重度の不正咬合の治療にも向かない場合があります。
歯科医師と相談し、ご自身の症状やライフスタイルに合った治療法を選択するようにしましょう。
寝ている時だけマウスピースを装着しても効果がある?
一般的に夜間の睡眠時間は6〜8時間程度ですが、マウスピース型矯正で必要とされている装着時間は、20時間以上と指定されています。
寝ている時だけでは、装着が必要な時間の半分以下になってしまいます。
そのため、寝るときだけのマウスピースの装着は、歯を動かす力が大幅に不足してしまいます。
装着時間が不足するとどんなリスクがあるの?
治療期間が延びる
装着時間が不足すると、治療が予定より長引く可能性があります。
また、計画に沿って作られたマウスピースの適合が悪くなることもあり、追加のマウスピースが必要になることもあります。
動かした歯の後戻りが起きる
マウスピースを使っていない時間が長くなってしまうと、動かしたばかりの歯は安定していないため、元の位置に戻ろうとする「歯の後戻り」を起こしてしまいます。
ピッタリ入らなくなる
長い時間マウスピースを使っていないと、装着時のフィット感が悪くなり、入っても痛みを感じることがあります。
これは、動かしたはずの歯が後戻りしているか、動いていない状態で再び圧力がかかることで起こる不具合です。
さらに、歯とマウスピースのズレが大きくなってしまった場合、作り直しが必要になってしまいます。
長い装着時間が求められる理由
マウスピースを外している時、矯正の力が全く加わっていません。
マウスピースを付けることではじめて歯を動かす力が加わり、歯並びを改善します。
そのため、マウスピースの装着に普段から慣れるようにしましょう。
また、矯正中は動かしてすぐの歯がまだ不安定です。マウスピースの付け忘れが、歯の後戻りを引き起こすことがあります。
これでは時間をかけて動かした成果が無駄になってしまいます。
定められた時間を守り、マウスピースを継続的に装着することが、矯正治療の成功に欠かせない要素です。
マウスピース型矯正の効果を高めるポイント
マウスピースの効果を最大限に発揮するためには、以下の点に注意する必要があります。
①1日の装着時間を守る
マウスピース型矯正の1日の装着時間は20時間以上です。
寝ている時はもちろん、起きている間も可能な限り装着することが重要です。
食事や歯磨きの際を除いて、口の中に付けておくことを意識しましょう。
マウスピースを日常生活の一部として習慣化することが大切です。
②計画に沿ったマウスピースの交換
歯の移動に応じて少しずつ異なる形状のマウスピースに取り替えることで、歯を理想的な位置へ導きます。
指定されたスケジュールに合わせて、スムーズにマウスピースの交換を進めることが重要です。
③保定を継続して歯列を安定させる
矯正治療が完了すると、歯並びを安定させるために保定期間に移ります。
この期間に使用される装置は「リテーナー」と呼ばれます。
リテーナーもマウスピースと同様に、日中と睡眠時に20時間以上装着することが求められます。
一般的に、リテーナーの装着期間は矯正治療の期間と同じ程度です。美しい歯並びを保つために、頑張りましょう。
④歯科医師の指導を守る
決められた通院頻度を守り、担当医のチェックを受け、指導内容に従って治療を進めることが重要です。
「マウスピースが合わない」「破損してしまった」などのトラブルが発生した場合は、再作製が必要になり、作り直している間に矯正治療が進められず、歯並びが乱れやすいため、早急に担当医に相談しましょう。
まとめ
手軽に矯正治療を始められるマウスピース型矯正は、歯磨きのしやすさや、自由に取り外しができるなど、多くのメリットがあります。
ただし、使用頻度や取り扱いなどの管理は患者様に委ねられるため、長く付け忘れてしまったり、めんどくさくなって使わない時間が長くなったりすると、十分な効果を得ることができません。
決められた使用時間やスケジュールを守ることで、歯並びを美しく整えていくことができます。
寝ている時だけの使用時間では、装着時間が不足するため、昼間の装着も必要不可欠です。
マウスピース型矯正を成功させるためには、毎日の地道な努力が必要ですが、治療中に不安な点があれば、私たちが精一杯サポート致します。
一緒に美しい歯並びを目指しましょう。
矯正治療をご検討の方は、当院の初回カウンセリングへお気軽にお越しください。
患者様一人一人に合った治療方法をご提案いたします。ご一読いただき、ありがとうございました。