投稿日:2023.1.24
裏側矯正のメリット・デメリット
こんにちは^^ 札幌キュア矯正歯科です。
当院では裏側矯正を専門としていますが、みなさんは裏側矯正のメリットとデメリットをご存じですか?ワイヤー矯正の一種である裏側矯正ですが、見た目だけでなくトラブルの種類も一般的な表
側矯正とは異なります。満足のいく治療にするためにも、メリットとデメリットの両方を正しく把握しておきましょう。こちらのページでは、裏側矯正のメリットとデメリットを注意点も含めて分かりやすくまとめました。治療をご検討中の方はぜひご参考ください。
目次
裏側矯正の5つのメリット
裏側矯正の主なメリットは以下のとおりです。
①正面から装置が見えない
歯の裏側に装置がつくため、正面から見たときや笑ったときに装置が見えません。
治療をする前の見た目をキープできるので、歯の上に透明な装置を被せて行う
マウスピース矯正よりも審美性は高いといえます。
②舌癖の改善・予防が期待できる
裏側矯正は、歯の裏面に装置がつくため、舌をしまうスペースが通常よりも
少ない傾向にあります。常に舌を正しい位置に置く必要があることから
自然と舌癖が改善したり、予防に役立ったりするのが特徴です。
舌の癖が原因で歯並びが崩れてしまった方には、とくにおすすめの治療法といえるでしょう。
③人目を気にせずに食事を楽しめる
ワイヤー矯正は、装置と装置の間に食べ物が詰まりやすい傾向にありますが、裏側矯正は装
置が正面から見えないため、食べ物が詰まっても周囲に気づかれることがありません。
外食が多い方にとっては大きなメリットと感じるでしょう。
④唇の粘膜に傷がつきにくい
唇の裏側に装置が触れないため、粘膜に傷がつきにくい傾向にあります。
吹奏楽部や趣味などで金管楽器を使用する方には、とくにおすすめの治療法です。
⑤唇が盛り上がる心配がない
歯の表面に装置がつかないため、唇が盛り上がる心配がありません。
マスクを外したあとも安心です。
裏側矯正の4つのデメリット
便利な裏側矯正ですが、残念ながらデメリットも存在します。
納得のいく治療にするために、メリットだけでなくデメリットもしっかり把握しておきましょう。
裏側矯正のデメリットは以下のとおりです。
①滑舌が悪くなりやすい
歯の裏面に装置がつくことで、舌の動きが制限されて滑舌が悪くなることがあります。
装置の感覚に慣れるにつれて改善する場合がほとんどですが、一時的にでも滑舌が悪くなると
困るという方(接客業の方など)にはあまりおすすめできません。
②舌に傷ができやすい

舌に装置がふれやすいため、傷や外傷性の口内炎ができる可能性があります。
その結果、余計に滑舌が悪くなるケースも少なくありません。装置を舌で触ってしまう癖が
ついてしまうと、傷がつくリスクはより高まります。
③食べ物の詰まりやトラブルに気づきにくい
装置と装置の間に詰まった食べ物を放置すると、虫歯や歯周病のリスクが上がるため注意が
必要です。歯の裏側は鏡を使っても見えにくく、詰まっていることに気づかないまま過ごす
方も少なくありません。装置の脱離やワイヤーの破折といったトラブルも、表側矯正にくら
べると気づきにくいため、細かなチェックが必須です。
④表側矯正にくらべてお手入れがしにくい

装置が直接見えないぶん、お手入れの難易度が上がります。よく「裏側は表側よりも唾液に
つかりやすく虫歯になりにくい」といわれますが、詰まった食べ物や歯垢は物理的な刺激が
なければ除去できません。汚れが長期間残っていると裏側矯正であっても虫歯や歯周病を発
症します。歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスを正しく使うことが大切です。
裏側矯正のデメリットはどう対処するべきか
デメリットを知ると「裏側矯正は合わないかも」と思うかもしれませんが
正しく対処すればトラブルのリスクを抑えられる可能性があります。
裏側矯正をご検討中の方は、ぜひ以下の内容もチェックしてみてください。
滑舌が悪くなる点の対処法
裏側矯正を開始して一時的に滑舌が悪くなることは、残念ながら避けられません。
ただ、必ず慣れます。慣れるまでの期間には個人差はありますが、1か月から2か月もすると矯正前と変わらないぐらいまでになる方がほとんどです。
また、舌の先を正しい位置(上顎の前歯の根元あたり)につけると窮屈に感じにくいため
意識して過ごすようにしましょう。これを習慣化できることで矯正後の後戻りの予防にもなります。
滑舌が悪くなるのをどうしても避けたい場合は、上顎を裏側矯正で、下顎を表側矯正で行う
ハーフリンガル矯正もあります。
舌に傷ができやすい点の対処法
装置を専用のワックスで覆うことで、粘膜にあたっても傷ができにくくなります。
装置があたってできる傷は、装置の感覚に慣れていない治療初期に発生する可能性が高めです。
心配な方は積極的にワックスを使うようにしましょう。また、装置をつい触ってしまうという方
や、舌を強く押し付けてしまうという方にも使用をおすすめします。
保護用のワックスの使用方法はこちらから。
食べ物の詰まりやトラブルに気づきにくい点の対処法
食べ物の詰まりやトラブルにいち早く気づくには、お手入れのときに歯科医院で使用するよ
うなデンタルミラーを使って裏側をチェックするのがおすすめです。100均でも似たような
ものが売られていますので、気になる方は一度チェックしてみてください。
自分では気づきにくいトラブルも存在するため、異常がないと思っても定期メンテナンスは
忘れずに受けるようにしましょう。
表側矯正にくらべてお手入れがしにくい点の対処法
歯ブラシの毛先が歯の根元や装置と装置の間にあたっている感覚を覚えることで、磨き残し
を大幅に減らすことができます。歯と歯の間にすき間がある場合は、歯間ブラシも忘れずに
使うようにしましょう。
デンタルフロスは、ワイヤーがあるので治療前と同じように通すことができません。
一度ワイヤーの下をくぐらせてから通す必要があります。
ご自分で行うのは、とても難しく無理やり行うと装置やワイヤーが外れてしまうので
歯と歯の間は歯間ブラシが安全に使用できます。
お手入れをしたあとは、デンタルミラーを使って磨き残しや食べ物の詰まり、トラブルがな
いかをチェックしてください。
裏側矯正はどんな人に向いている?
審美性の高さでいうとマウスピース矯正も人気がありますが、ワイヤー矯正とマウスピース
矯正では歯の動かしやすさが異なり、とくに抜歯を必要とする症例にはワイヤー矯正のほうが向いています。抜歯が必要なケースで、審美性を重視した治療法をご希望の方に、裏側矯正はおすすめです。
症例によっては裏側矯正が向いていないこともありますので、まずは一度歯科医院へご相談ください。
裏側矯正より表側矯正のほうが向いている症例は?
同じワイヤー矯正でも、裏側矯正と表側矯正では向いている症例が異なります。
裏側矯正より表側矯正のほうが向いている症例は以下の2つです。
①舌が大きすぎるケース
舌の大きさには個人差があり、大きすぎると裏側矯正をしたときに舌の動きが余計に制限さ
れるため、滑舌の悪さや舌に傷がつくリスクが高まります。治療法としては、舌の大きさに
影響されにくい表側矯正またはハーフリンガル矯正、マウスピース矯正がおすすめです。
②過蓋咬合のケース
かみ合わせが深すぎる状態を「過蓋咬合」といいます。裏側矯正をすると下顎の前歯が上顎
の前歯の装置にあたるため、脱離するリスクが高めです。トラブルが多く発生すると、その
ぶん通院が必要になるだけでなく、治療が計画どおりにすすまないことで、モチベーション
の低下にもつながります。治療法としては、表側矯正またはマウスピース矯正がおすすめです。
裏側矯正で歯並びを美しくしたい方は当院までご相談を
裏側矯正は、審美性が高いだけでなく、ワイヤー矯正の強みが活かせるため幅広い症例に対
応可能です。しかし、装置が舌にあたることから一時的に滑舌が悪くなったり、傷がついた
りするリスクもあるため注意が必要です。メリットだけでなくデメリットにも目を向けて納
得のいく治療につなげましょう。裏側矯正が気になる方は、ぜひ当院までご相談ください^^
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