menu
close

ブログ

投稿日:2023.11.8

歯のぐらつきは歯科矯正で予防できる?

こんにちは!札幌キュア矯正歯科です^^
当院のブログを見つけてくださり、ありがとうございます。「歯がぐらつく」「もしかして、歯周病?」「矯正治療で治せるの?」歯がぐらつくと不安になりますよね。原因は歯周病、歯ぎしり、食いしばり、噛み合わせの悪さなど、さまざま。これらの原因によって、歯を支えている「歯槽骨(しそこうつ)」と呼ばれる骨が溶けてしまうことが歯のぐらつきにつながります。それを予防するのに歯列矯正も関係している場合があります。噛み合わせの悪さを改善することで、歯のぐらつきを予防・改善できる可能性があるのです。本記事では、歯がぐらつく原因、歯列矯正で予防・改善できる理由、矯正治療中の歯のぐらつきについて解説します。

歯のぐらつきってどんな状態?

歯根膜 象牙櫃 エナメル質 歯髄 歯槽骨 セメント質

「歯がぐらつくって、どういう状態のことを言うんだろう?」と疑問に思う方もいるでしょう。実は、健康な歯でも少しは動くものです。歯と歯を支える骨の間には「歯根膜(しこんまく)」というクッションがあり、噛む力などの衝撃を吸収してくれます。そのため、歯は多少のぐらつき(動揺)があります。この動揺は、「生理的動揺」と呼ばれ、通常0.2mm以下の範囲でしか動きません。しかし、0.2mm以上グラグラと動く場合は、もしかしたら歯周病や歯の根っこの問題、歯が割れているなど、何らかのトラブルが起きている可能性があります。歯のぐらつきは、自分では気づきにくいこともありますが、放っておくと悪化してしまう可能性があります。鏡で見てみたり、指で軽く触ってみたりして、普段から自分の歯の状態をチェックする習慣をつけましょう。

歯がぐらつく4つの原因

歯のぐらつきは、以下のような原因が考えられます。

歯周病

歯周病 歯肉炎

歯周病とは歯周病菌による感染症です。プラーク(歯垢)の中に潜んでおり、日々のブラッシングが不十分だとどんどん増殖してしまいます。さらにプラークを放置すると歯茎が炎症を起こして赤く腫れたり、歯磨きの時に血が出たりするようになります。これが「歯肉炎」と呼ばれる初期症状です。まだこの段階なら歯磨きと歯医者さんでのクリーニングで改善できます。しかし、進行していくと歯を支えている「歯槽骨(しそうこつ)」が溶けていきます。歯槽骨が溶けてしまうのは炎症による免疫反応。悪いものを外に出そうという働きから骨が溶けていくのです。当然、歯はぐらついて最終的には抜け落ちてしまうこともあります。そうなる前に早めに歯科医院へ受診することが大切です。

歯ぎしり・食いしばり

女性 眠る 歯ぎしり 食いしばり

歯ぎしりや食いしばりは、寝ている間や何かに集中しているときなど、無意識のうちにグッと歯を噛みしめてしまう癖のことです。自分ではなかなか気づきにくいのですが、多くの方が行っています。問題は、歯ぎしりや食いしばりをしているとき、想像以上に強い力が歯にかかっているということ。自分の体重と同じくらいの力がかかるとも言われています。そのため、歯槽骨にもダメージが与えられ、歯がぐらついてしまう原因となるのです。

噛み合わせ

不正咬合 叢生 開咬 交叉咬合 過蓋咬合 空隙歯列 上顎前突 下顎前突 上下顎前突

理想的な噛み合わせでは、すべての歯がバランス良く噛み合い、一部の歯に過度な負担がかかることはありません。ところが、噛み合わせが悪いと一部の歯だけが強く当たってしまい、その歯にばかり大きな力が加わってしまいます。このような、噛み合わせの悪さによって歯に過剰な負担がかかり、歯周組織にダメージを与える状態を「咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)」と言います。歯槽骨がダメージを受けると、歯がぐらついてしまう原因になるので、噛み合わせが気になる場合は、早めに歯科医師に相談してみましょう。

その他

その他にも歯のぐらつきの原因はいくつか考えられます。たとえば、重度の虫歯で歯が脆くなっていたり、歯の根っこが割れてしまったり(歯根破折)、転んだりして歯を強く打ってしまった(外傷による亜脱臼)などです。また、被せ物や土台が外れてしまっている場合も歯がグラグラすることがあります。いずれにしても歯のぐらつきは放置せずに原因を特定し、治療を受けることが大切です。

歯のぐらつきは歯列矯正で予防・改善できる理由

歯のぐらつきは歯列矯正で予防・改善できる可能性があります。一体どうして矯正治療が効果的なのでしょうか?その理由を紹介します。

歯周病の予防・改善につながるから

歯並びが悪いと、歯と歯の間に隙間ができたり、歯が重なったりして、歯ブラシが届きにくい場所が出てきます。そのため、磨き残しができやすく、プラーク(歯垢)が蓄積されがちです。プラークは歯周病菌の温床となり、歯周病を引き起こす原因になります。歯槽骨を溶かしてしまう病気ですので、進行すると歯がぐらついたり最終的には歯を失うことにもつながります。しかし、歯科矯正で歯並びを整えることで、歯ブラシが隅々まで届きやすくなり、磨き残しを減らすことができます。

噛み合わせの改善で歯への負担を軽減

歯並びが悪いと噛み合わせも悪くなりがちです。一部の歯にばかり大きな負担がかかってしまうと、その歯槽骨にダメージを与えてしまい、歯がぐらつく原因になります。しかし、歯科矯正で歯並びをきれいに並べると、上下の歯がバランス良く噛み合うようになり、噛み合わせが整います。そうすれば、一部の歯に負担が集中することがなくなり、歯にかかる力も分散され、ぐらつきを予防できるのです。ただし、歯がぐらつく原因はさまざまなので、歯列矯正だけで全て解決できるわけではありません。気になる症状がある場合は、まずは歯科医師に相談し、原因を特定することが大切です。

歯列矯正中の歯のぐらつきは大丈夫?

疑問 女性 

結論から言うと、歯列矯正中のある程度の歯のぐらつきは歯が動いている証拠なので問題ありません。矯正治療はワイヤーやマウスピースなどの装置を使って、歯に力を加えて少しずつ動かしていきます。歯槽骨は、力を加えられるとその方向に骨を溶かす細胞(破骨細胞)が現れ、歯が動くスペースを作ります。同時に歯が動いた後には、骨を作る細胞(骨芽細胞)が新しい骨を作り、歯を固定します。つまり、歯が動いている最中は、一時的に歯を支える骨が少なくなるため、ぐらつきを感じるのです。これは正常な反応なので心配しすぎる必要はありません。むしろ、歯がしっかり固定されて動かない状態だと、矯正治療が進んでいないということになります。ただし、歯がグラグラと大きく揺れる場合や歯茎の腫れや出血を伴う場合は、歯根や歯槽骨に問題が生じている可能性があります。放置すると歯が抜け落ちてしまう危険性もあるので、すぐに歯科医師に診てもらいましょう。

最後に

歯がぐらぐらするのは、歯周病や歯列不正などが原因で、歯槽骨が溶けてしまうこと。歯がぐらつくと、食事がしにくくなるだけでなく、痛みを伴う場合は日常生活にも支障をきたしてしまいます。軽度のぐらつきであれば、適切な治療によってある程度改善する可能性もありますが、完全に元通りになるのは難しいケースが多いです。もし歯並びが原因で歯のぐらつきが起きている、または将来的に歯のぐらつきが心配な場合は、歯科矯正が有効な選択肢の一つになるかもしれません。大切なのは自分の歯と一生付き合っていくために、早めに対策を始めること。「まだ大丈夫」と先延ばしにせず、ぜひ一度、歯科矯正について検討してみてはいかがでしょうか。歯並びで気になることがあれば当院ではカウンセリングを行っていますので、ご気軽にお問合せください。ご一読いただき、ありがとうございました。

 

関連ページ