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投稿日:2023.10.30

口呼吸をしていると受け口になりやすいって本当!?

こんにちは。札幌キュア矯正歯科です。

受け口は、多くの方が気にされている症状で、当院でも良くご相談いただいております。
皆様は「口で息をしていると受け口になりやすい」という話を聞いたことはありますか?
もし呼吸の仕方で歯並びが悪くなってしまうのだとしたら、そうなる前に防ぎたいですよね。

今回は、口呼吸と受け口の関係についてお話していきたいと思います。ぜひ参考にしてくださいね。

口呼吸とは?どのような状態を受け口というの?

まず、口呼吸や受け口はどのような状態を指しているのか確認していきましょう。

口呼吸とは

鼻呼吸と口呼吸

息を吸う時または吐く時のどちらか一方、あるいは両方をお口で行う呼吸法のことです。
風邪による鼻づまりなどが原因で、一時的に行う分には問題はありませんが、常にお口で呼吸をしているという場合は要注意です。
なぜなら、健康にまで悪影響を及ぼしてしまう可能性があるからです。

受け口とは

受け口 反対咬合

「反対咬合(はんたいこうごう)」や「下顎前突(かがくぜんとつ)」とも呼ばれており、奥歯で噛んだ時に上よりも下の歯が前に出ている状態のことをいいます。
正しい噛み合わせは、上の前歯が下の前歯よりも前に被さっている状態です。
しかし受け口の場合は、噛み合わせが通常とは反対になってしまいます。
日本人は上顎が小さく下顎が大きい傾向があるため、欧米人よりも受け口の人の割合が高く、全体の4%程度見られるとされています。

口呼吸だと受け口になりやすい理由

なぜ口呼吸だと受け口になりやすいといわれているのでしょうか。
理由は、この2つは影響し合う関係にあるからです。それぞれの原因について、1つずつご説明していきます。

《口呼吸の原因》

・骨格や鼻の形状によるもの
 生まれつきのお顔・顎の骨格や鼻の形状(通り)や、成長の過程で鼻呼吸の癖がつかず口で呼吸している方もいらっしゃいます。

・歯並び
 出っ歯の方は、歯が前に出ているため唇が閉じづらかったり、上顎が狭いため舌がおさまりにくかったりします。そのため、自然とお口が開きやすくなってしまうのです。


・扁桃肥大(アデノイド肥大)
 扁桃肥大は、お子様に多く見られる症状です。扁桃が肥大すると、空気の通り道が狭くなります。それにより、鼻詰まりやいびき、口呼吸を引き起こしてしまうのです。

・口腔周囲の筋肉の衰え

口腔周囲筋

 口腔周囲の筋肉が衰えると、無意識のうちにお口が開いてしまいます。そのため、自然とお口で息をしてしまう傾向があります。

・アレルギー疾患などによる鼻詰まり
 アレルギー疾患や鼻炎をお持ちの方は、鼻詰まりを起こしやすく、息をするためにお口を開いてしまう傾向があります。

・マスクの着用
 マスクをしていると息苦しいため、マスクの下で無意識にお口を開けて息をしまっている方も少なくありません。

《受け口の原因》

・遺伝

 親子 遺伝

ご両親のどちらかに受け口の症状がある場合、お子様もそうなる可能性が高いでしょう。とはいえ、必ずなるというわけではありません。

・日常生活における癖
 日常生活の中で継続して行っている、以下のような癖が原因となることもあります。

①口呼吸
 口呼吸では、常にお口が開いた状態になるので、舌が下がって気道が圧迫されてしまいます。
その結果、酸素を取り込もうとして無意識に下顎を前に出してしまいがちです。
 また、鼻炎などによる鼻詰まりがある場合も同様だといえるでしょう。

②指しゃぶり、爪噛み

指しゃぶり  悪習癖

 赤ちゃんや乳児が指しゃぶりをすることは正常なことで、特に問題ありません。
ところが、4歳ごろを過ぎてもまだ続けていたり、爪噛みが見られる場合は注意が必要です。
 指や爪を噛むと、前歯に不自然な力がかかるため、歯並びが乱れる原因となるからです。

③舌癖(ぜつへき)
 何らかの原因で舌の位置が下がってしまうと、気づかぬうちに舌で前歯を押してしまいます。
それにより下の歯が前に押し出されてしまうこともあるのです。

舌の位置

ちなみに舌の正しい位置は「スポット」と呼ばれる上の前歯の少し後ろ辺りです。
会話や食事などをしていない時には、このスポットに舌があることが理想です。
また、舌先がついていればいいわけではなく、全体が上顎についていなければなりません。

④吸唇癖(きゅうしんへき)
 唇を吸う癖のことです。上の唇を下の唇で吸っていると、上の歯が内側に倒れて下の歯が前方に出てきてしまいます。

他に、頬杖や下顎を前に出す癖なども原因の1つです。
上記のことから、口呼吸と受け口は相互関係にあることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

ちなみに、「受け口」と似た言葉に「しゃくれ」というものがありますよね。
どちらも同じような意味で使われていますが、厳密には異なる状態を指す言葉です。
それぞれ解説していきます。

・受け口
噛み合わせが異常な状態を指す言葉です。通常とは逆で、上よりも下の前歯が前に出ている噛み合わせのことをいいます。

・しゃくれ
骨格の異常が原因で、下顎が上顎よりも前に出ている顔の輪郭のことを指します。
横から見ると、下顎が三日月のように前方に出た形をしているのが特徴です。

このように、受け口は噛み合わせの状態を、しゃくれは骨格の異常のことを指しています。
なぜ同じ意味で使われることが多いのかというと、両方の症状が一緒に見られるケースも少なくないからです。
しかし中には、しゃくれは見られるけれども歯並びはキレイ、という方もいらっしゃいます。

口呼吸や受け口を放置しておいたらどうなる?

両方とも、そのままにしてしまうと様々なデメリットをもたらす症状のため、放置することは大きなリスクとなります。
ここでは、具体的なデメリットをいくつかあげていきます。

口呼吸のデメリット

・歯並びが悪くなる
・お口周りの筋力が低下する
・ほうれい線やシワの原因になる
・二重顎に繋がることがある
・風邪やインフルエンザなどに感染しやすくなる
・口臭がきつくなる
・睡眠障害やいびきの原因となる

受け口のデメリット

・見た目のコンプレックスになりやすい
・しっかり噛めない
・虫歯や歯周病のリスクが高くなる
・発音や滑舌に影響する
・顎関節症を引き起こすことがある
・身体の歪みに繋がる可能性がある

「まさか、こんなにたくさんのデメリットがあるなんて!」と、驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今はあまり気になっていなかったとしても、放置することで後から困った事態に陥ってしまうかもしれません。
口呼吸や受け口に心当たりのある方は、ぜひ一度歯科医院で相談してみてくださいね。

口呼吸や受け口のある方は早めの改善が望ましい

今回は、口呼吸と受け口の関係についてお話しました。
鼻ではなく口で呼吸をしていると、受け口になりやすいということが分かりましたね。
口呼吸をしていると舌の位置も下がってしまうため、息がしづらくなり自然と下顎を前に出してしまいがちです。
結果として、受け口を進行させてしまう可能性があります。

日頃から鼻呼吸を心がけ、口呼吸の原因となる病気がある場合は、早めに耳鼻咽喉科などで改善を図りましょう。
また、舌を正しい位置におくように意識することもとても大切です。

札幌キュア矯正歯科では、受け口などの噛み合わせの異常や、歯並びのお悩みを抱えている方に向けてカウンセリングを行っております。
お悩みの解決方法だけではなく、矯正治療について詳しくお話することも可能です。
ご興味のある方は、どうぞ気軽にお問い合わせください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回のブログもどうぞお楽しみに。

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