投稿日:2023.11.24
受け口改善にベロ回しが効くって本当?
こんにちは。札幌キュア矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
受け口を治療する際、少しでも自力で治す方法はないかな…と治療方法をお探しの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
また、受け口を改善したいと思っている方は、ベロ回しが効果的かどうか気になっているかもしれません。
結論から言うと、受け口の根本的な治療には、歯科矯正または外科矯正が必要です。
しかし、ベロ回しは、舌の位置や顎周りの筋肉の発達を促す効果があり、歯科矯正や外科矯正の補助的な役割を果たすことも。
そこで本記事では、受け口の原因、歯科矯正・外科矯正などの治療法、ベロ回しの効果について解説します。
目次
そもそも受け口ってどんな状態?
受け口とは、下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態のことです。専門的には「反対咬合」と呼ばれ、
見た目の印象だけでなく、噛み合わせや食事、発音にも影響を与えることがあります。
たとえば、奥歯の噛み合わせが悪くなり、食べ物をしっかり噛み砕けなくなったり、滑舌が悪くなったりすることがあります。
また、顎の関節への負担も大きくなり、顎関節症の原因となる場合も。
種類もいくつかあり、下顎が全体的に前に出ている場合や前歯だけが出ている場合などがあります。
それぞれの原因や治療方法も異なってきます。
受け口の原因
原因は、大きく分けて「先天的な要因」と「後天的な要因」の2つです。
先天的要因
1つ目は「遺伝」による影響です。親子で顔や声、体つきが似るように、受け口も親から子へ遺伝することがあります。
ただし、必ず遺伝するわけではありません。遺伝するのは、歯並びそのものではなく、「骨格」です。
あごの骨の大きさや形といった骨格が遺伝することで、結果的に歯並びが似てくることがある、というのが実際のところです。
受け口は「骨格」の影響を受けやすく、歯並びを治療するだけでは改善することが難しいケースも。
その場合には、歯科矯正にのみで治療を完了することが難しく、正しい骨格へ手術を行ってから歯科矯正を行う「外科矯正」
にて治療を行っていく必要があります。外科矯正は、あごの骨を手術で調整した上で矯正治療を行う方法。
骨格の根本的な改善につながるため、より理想的な噛み合わせと美しいフェイスラインを手に入れることができる場合もあります。
受け口の治療は、一人ひとりの状態に合わせて行います。「矯正だけで大丈夫なのか」「外科矯正が必要なのか」は、
専門家による診断が必要です。受け口が気になる、または将来的な治療も視野に入れている方は、外科矯正にも対応している歯科医院
に相談することをおすすめします。当院の外科矯正(サージェリーファースト)についてはこちらをご覧ください。
後天的要因
2つ目は「習慣」による影響です。
生まれつき歯並びが良くても毎日の何気ない習慣が原因で受け口になってしまうこともあるって知っていましたか?
以下は悪影響を与える可能性のある習慣です。
● 口呼吸:鼻ではなく口で呼吸をする癖がついてしまうと、舌が正しい位置に置かれにくくなり、下あごが前に出て
受け口になることがある。
● 舌癖:舌を前歯の裏や歯と歯の間に挟んだり、無意識に舌で歯を触ってしまう癖。常に歯に力が加わり、
受け口につながることもある。
● 頬杖:考え事をしている時や食事中など、ついやってしまいがちな頬杖。片側のあごに負担がかかり続けると、
あごの成長が歪み、受け口につながることも。
● 指しゃぶり:成長と共に自然に治まることが多いですが、長期間続くとあごの成長に悪影響を与えることがある。
● 爪噛み:上下の前歯に負担がかかり、歯並びが悪化することも。
● 歯ぎしり・食いしばり:歯やあごに大きな負担をかけ、歯並びが悪くなることがある。
● うつ伏せ寝:うつ伏せで寝ることで下あごが圧迫され、あごの成長を阻害することがある。特に成長期の子どもは注意が必要。
一つでも当てはまっている方は、受け口のみならず、歯並びや噛み合わせに悪い影響を与えてしまっているかもしれません。
これらの習慣によって歯並びやかみ合わせが崩れてしまっている場合、もちろん歯科矯正や外科矯正によって治療することが可能
ですが、悪い習慣を治すことも大切です。一つでも当てはまる方は、日ごろから注意して過ごすようにしましょう。
受け口改善にベロ回しが効くって本当?
結論から申し上げますと、受け口の根本的な治療には歯科矯正または、外科矯正が必要です。
自力で治療するには骨の位置を変えるほど、または歯を動かすほどの力が必要になるため、
自宅で少しトレーニングをしただけでは大きな改善を得るのは難しいでしょう。
ですが、歯並びや噛み合わせには「舌の位置」や「顎周りの筋肉の発達」も関係しています。
それらのトレーニングをうまく続けていくことができれば、歯科矯正や外科矯正の補助的役割として、症状の悪化を防ぐこと
ができたり、少しずつ良い状態へ近づけていくことができます。
ベロ回しとは?
ベロ回しとは、筋肉の発達や舌の位置改善のために用いられるトレーニング方法の一種で、自宅で手軽に取り組むことができます。
ベロ回しのやり方
正しいやり方でベロ回しを行うことが重要です。
1.ベロを右の一番奥の歯の外側へセットします。
2.そのまま歯の外側に舌を沿わせながら左の一番奥の歯まで動かします。
3.上下どちらも行い1回と数え、20回を1セットとし、1日3セット行います。
顎周りの筋肉が十分に発達していないと、20回続けることが辛い方もいらっしゃると思いますので、
無理しない程度に回数を決めて行ってくださいね。ベロ回しは一度行うだけでは効果は出づらいため、毎日継続することが大切です。
ベロ回しで期待できる効果
ベロ回しは、舌を口の中でぐるりと回すだけのシンプルなトレーニングですが、継続することで以下のような効果が期待できます。
● 口元のたるみを予防
● 口呼吸や舌癖の改善
● 唾液分泌の促進
● 滑舌改善
● いびき軽減効果
ベロ回しは、舌や頬の周りの筋肉を効果的に鍛えることができます。舌の動きが滑らかになると、発音も明瞭になりやすいため、
滑舌改善効果も期待できます。また、これらの筋肉が鍛えられると口元のたるみが改善され、シャープで引き締まったフェイスライン
に近づくことも。年齢とともに気になる口元のたるみを予防・改善したい方にもおすすめですよ。
また、ベロ回しで舌を動かすことで、舌の正しい位置を意識できるようになります。すると口呼吸や舌癖の改善にもつながることも。
さらに、唾液の分泌を促進する効果も。唾液には、虫歯や歯周病菌の繁殖を抑える働きや歯の再石灰化を促す働きがあります。
つまり、ベロ回しで唾液の分泌が活発になれば虫歯や歯周病の予防にも期待できるのです。
まとめ
受け口の治療には、歯科矯正または外科矯正が必要です。その補助的措置として、日ごろから取り入れやすい「ベロ回し」を
することで、悪化を防いだり、歯並びやかみ合わせに大切な筋肉の発達や舌の位置の改善が見込まれます。
ただし、継続して行うことが何より大切です。
当院は、矯正治療専門の歯科医院です。これまで数多くの受け口の治療を行ってきました。
受け口の治療は原因を特定し、それに合った治療法を選択することが重要です。
遺伝的な要因なのか、それとも舌癖や頬杖などの後天的要因なのか、あるいはその両方なのか。
札幌キュア矯正歯科では、精密検査と丁寧なカウンセリングを通して、原因をしっかりと見極めます。
カウンセリングを随時行っていますので、受け口が気になる方は、どうぞお気軽にご予約ください。
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