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投稿日:2023.10.20

受け口は放置すると悪化する?早期治療の重要性

こんにちは!札幌キュア矯正歯科です^^
当院のブログを見つけてくださりありがとうございます。
受け口は、下顎や下の前歯が前に出て、噛み合わせが反対になっている状態です。この噛み合わせは、横顔のバランスを崩し、しゃくれた印象を与えるため、多くの人がコンプレックスを感じることがあります。顎の成長過程や大人になってから、治療をするタイミングについて迷う方も少なくありません。そんな時に、受け口を放置することでどのようなリスクがあるのかを知っておくことは非常に重要です。今回は、受け口が悪化するリスクと、早期治療の重要性について詳しく解説します。

受け口とは?

受け口 反対咬合

受け口とは、下の前歯や下顎が上の前歯や上顎よりも前に出ている噛み合わせの状態を指します。下顎が突出していることから「下顎前突(かがくぜんとつ)」や、噛み合わせが逆になっていることから「反対咬合(はんたいこうごう)」とも呼ばれます。受け口の原因は、遺伝的要因や生活習慣によるものなど個人差があり、日本人は上顎よりも下顎の骨格が大きい傾向があるため、受け口になりやすいとされています。

受け口になる原因とは??

受け口が発生する原因はさまざまですが、いずれも早期に治療を開始することで、悪化を防ぐことができます。以下に受け口の原因について詳しくご説明します。

①遺伝

受け口が遺伝によって引き起こされる場合があります。家族の中に受け口の人が多い場合、遺伝的な要因が強く働いている可能性があります。遺伝により顎の形や大きさ、歯の配置が影響を受けることがあり、これが受け口の原因となることがあります。遺伝的な要素が関係する場合、早期の矯正治療で受け口の進行を防ぐことが可能です。遺伝性の場合は、治療を開始するタイミングが重要になります。

②幼少期の悪習癖

赤ちゃん 指しゃぶり

幼少期に見られる悪習癖(口呼吸や指しゃぶり、舌の不適切な位置など)は、受け口の原因になることがあります。特に、舌の位置が下がっている場合や、指しゃぶりを長期間続けると、顎の発育に影響を与え、歯並びが悪化し、受け口が引き起こされることがあります。また、口呼吸が習慣化すると、口腔内の筋肉のバランスが崩れ、下顎が前に出ることがあります。これらの悪習癖は、受け口の原因を引き起こすだけでなく、悪化させることもあるため、早期に改善することを心がけましょう。

受け口を放置していたらどんなリスクがある?

女性 正常 歪んだ顔 

受け口は顔のバランスが悪いことを気にされる方が多い歯列不正です。また、噛み合わせもズレていることが多く、機能的な問題を引き起こす可能性も高まります。以下に受け口(反対咬合)を放置するリスクについてお伝えしていきます。

①歯並びの悪化

噛み合わせがズレているまま放置すると、さらに受け口や歯並びが悪化するだけでなく、顔の筋肉のバランスにも影響を与え、顔の歪みが生じることがあります。

②歯の咬耗や破損

受け口は噛み合わせがズレているため、一部の歯への負担が大きく、歯の咬耗や破損が起こりやすくなります。これにより歯の寿命が短くなってしまうことがあります。

③口呼吸・ドライマウス

受け口の場合、口が閉じにくく口呼吸になりやすいため、口腔内が乾燥してドライマウスになりやすくなります。これにより唾液の循環が悪くなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

④咀嚼が不十分になりがち

受け口は上下の前歯がうまく噛み合わないため、食べ物を前歯で噛み切りにくい場合があります。このため、しっかりと咀嚼ができず、消化不良を引き起こすことがあります。

⑤滑舌が悪くなる

前歯の噛み合わせに隙間ができることで、「タ行」、「サ行」の滑舌が不明瞭になることがあります。

⑥顎関節症を引き起こしやすい

通常、顎を前後左右に動かすことができます。ですが、受け口の場合、顎の動きが制限され会話や食事の際に顎の関節や周りの筋肉に負担がかかってしまいます。

受け口の適切な治療時期とは?

疑問 女性 

受け口の治療は、可能な限り早期に始めることが理想的ですが、年齢に応じて治療方法が異なります。特に乳歯から永久歯に生え変わる6歳〜8歳頃が治療に適しており、この時期は顎の成長に合わせて矯正が行いやすくなります。一方、顎の成長が止まった大人でも矯正治療で改善が可能です。ただし、大人の場合は歯を動かすスペースが不足していると抜歯を伴うことがあり、骨格のズレが大きい場合には外科手術が必要となることもあります。進行する前に早めに治療を検討することで、より良い結果が期待できます。

受け口の改善にはどんな治療法がある?

受け口の治療方法には、主に「矯正治療」と「外科矯正」の二つがあります。どちらの方法が適しているかは、症状の原因や程度によって異なります。

矯正治療

マウスピース マウスピース矯正 模型

ワイヤー矯正

矯正治療は、専用の矯正装置を用いて歯の位置や噛み合わせを改善する方法です。ワイヤー矯正やマウスピース矯正(インビザラインなど)が一般的で、特に軽度な受け口の場合には、この矯正治療で十分に改善できることが多いです。矯正治療により、歯の並びが整うだけでなく、噛み合わせや口元のバランスも良くなり、顔立ちの印象も改善される場合があります。それぞれの矯正装置の特徴や患者様のライフスタイルや症状に合った治療方法を選ぶことが重要です。

外科矯正

外科矯正は、骨格的な問題が原因で受け口が生じている場合に行われます。下顎の成長が過剰な場合や、顎の骨格にズレがある場合には、矯正装置だけでは改善が難しいため、顎の骨を外科的に調整する手術が必要です。外科矯正は主に成長が完了した成人に適しており、矯正治療と組み合わせて行うことで、噛み合わせと見た目の両方がより安定した状態へと改善されます。当院の外科手術についてはこちら

顎関節症の症状とは

痛い 女性 

受け口(下顎前突)は、噛み合わせのズレが顎関節や周囲の筋肉に負担をかけ、顎関節症を引き起こしやすくなります。顎関節症は、軽度であればセルフケアや生活習慣の改善で症状が和らぐこともあります。しかし、症状が悪化したり、続く場合には、適切な診断や治療を受けることが重要です。顎関節症の主な症状には、以下のようなものがあります。

顎の痛み

顎の関節やその周囲に痛みを感じることがあり、痛みは食事や会話の際に特に痛みが強くなることがあります。

 顎関節の音

顎を動かすと顎関節が「ジャリジャリ」、「カクカク」とした音がすることがあります。この音は、顎関節にある関節円板という組織がズレたり変形したりすることで口を開け閉めするときに雑音の症状が現れます。

口が開けづらい

症状が悪化すると、顎関節にある関節円板と呼ばれる組織が大きくズレて戻らなくなることで口を大きく開けることが難しくなり、最悪の場合は指2本分ほど、もしくはそれ以下しか口が開かなくなるケースもあります。このため食事や歯磨きが困難になることがあります。

全身の痛み

顎関節症の症状が悪化すると、頭痛や目の奥、鼻、首、肩、腰など、顎とは直接関係がなさそうな部分にも痛みが現れることがあります。

体のだるさ・倦怠感

慢性的な痛みから体全体がだるく感じ、疲れやすくなることも少なくありません。

最後に

受け口を放置していると、噛み合わせが悪化してさらに歯並びが乱れ、歯に余分な負担がかかり、最終的には歯の寿命を縮めてしまう恐れがあります。また、顎関節症や口呼吸、消化不良などの健康リスクも高まります。特に、成長期に治療を始めると、顎の発育をうまく活用して受け口の進行を防ぐことができます。顎の発育が終わった成人でも治療が可能です。成人の場合、歯列矯正によって歯並びを整えることが可能です。ただし、もし骨格に原因がある骨格性の受け口であれば、歯列矯正だけでは十分な改善が難しく、外科矯正が必要になる場合もあります。受け口の治療は早期に始めることで、見た目や機能面だけでなく、歯や顎の健康を守るためにも重要です。矯正治療を検討する際は、歯科医師としっかり相談し、適切な治療法を選ぶことをおすすめします。受け口にお悩みの方は、当院のカウンセリングへぜひお気軽にご相談ください。→カウンセリングのご予約
ご一読いただき、ありがとうございました。

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