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投稿日:2023.10.18

出っ歯が進行するリスクとは?

こんにちは。札幌キュア矯正歯科です。
出っ歯は、上の歯や上顎が下の歯や下顎よりも前に突き出しており、口元のバランスを崩す歯列不正です。
当院に来院される患者様も「前に突き出している口元を下げたい」というお悩みを持たれている方が非常に多い歯並びです。
出っ歯が重度化していくと、顔の見た目のバランスが悪くなるだけでなく、噛み合わせが悪くなり、歯や顎に負担がかかる恐れがあります。
出っ歯の原因やリスクを理解することが、早めの対策に結びつきます。
今回は、出っ歯が進行するリスクについて詳しくお伝えします。

出っ歯(上顎前突)とは?

正常な噛み合わせは、上の前歯は下の前歯よりも2〜3ミリ程度前方に被っている程度ですが、この距離が4ミリ以上になると上顎前突(出っ歯)とされ、さらに7〜8ミリを超えると治療が必要と診断されます。
上の前歯や上顎が大きく飛び出していると、顔立ちのバランスが崩れるだけでなく、噛み合わせがズレてしまうため、口腔内の健康や咀嚼、発音に支障をきたす可能性があります。
これにより、日常生活でのさまざまな問題が引き起こされることがあります。

出っ歯の人の特徴

出っ歯の人には以下のような特徴が多く見られます。

  • 口が閉じづらい
  • 口を閉じると口元が疲れやすい
  • 口元が盛り上がっている
  • 横顔から見ると上の歯が前に突出している
  • 口を閉じた際に顎に梅干しジワができやすい
  • 口呼吸になりやすい
  • 笑った時に上の前歯が目立つ
  • 下顎が小さく見える
  • 食べ物を前歯で噛み切りにくい
  • 顔が面長に見える

出っ歯になる原因

上顎前突(出っ歯)が起こる原因には遺伝による先天的な要因と悪習癖の影響による後天的なものがあります。
根本的な原因をしっかり理解し、それに応じた治療を選ぶことが重要です。
以下に「先天性」と「後天性」の二つの視点から出っ歯の原因をお伝えします。

  • 先天性
    先天的な出っ歯は、生まれ持った体質が原因で生じます。
    例えば、上顎が過度に発達したり、下顎が小さかったりすることで、歯が前に突出して出っ歯になることがあります。
    また、上顎が狭く、大きな歯が生えてくることで前歯が押し出されるケースもあります。
    歯並び自体が遺伝するわけではありませんが、顎の大きさや歯の位置、サイズに遺伝的な影響があるため、両親に上顎前突がある場合、子どもにも同様の傾向が現れることがあります。
    先天的な出っ歯は、早期に矯正治療を行うことで改善が可能なので、気になる場合は早めに相談することが重要です。
  • 後天性
    生活習慣や癖によって、後から引き起こされるものが後天性の出っ歯です。
    例えば、口呼吸、舌の位置が不適切、舌で前歯を押す、または指しゃぶりといった癖が長期間続くと、歯の位置がずれて出っ歯が進行することがあります。
    これらの習慣を改善することで、出っ歯の進行を防ぐことができます。ただし、出っ歯が明らかに悪化している場合は、矯正治療が必要になる場合があります。

出っ歯にはどのようなリスクがある?

出っ歯(上顎前突)は、見た目や口腔の健康にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。
以下に、出っ歯が引き起こすリスクを詳しく解説します。

①咀嚼力が低下する

噛み合わせがズレていることで、食物をしっかり噛み砕くことが難しくなります。
これが続くと、胃腸に負担をかけ、消化不良を引き起こします。

②噛み合わせの不正

上の前歯が大きくズレて前に突き出すことで、食べ物を前歯で噛み切ることが困難になります。
また、前歯が噛み合わず奥歯に負担がかかりやすくなり、この状態が続くと、奥歯がすり減ったり、割れたりすることがあります。

③口呼吸の習慣化

出っ歯のある人は、鼻呼吸がうまくできないことが多く、口呼吸が習慣化することがあります。
口での呼吸は口内を乾燥させやすいため、唾液の流れが少なくなるため、虫歯や歯周病のリスクを高める原因になります。
また、口が開いたままになりやすいため、口周りの筋肉が弱くなり、顔のバランスが悪くなることがあります。

④審美性が損なわれる

出っ歯があると、顔全体のバランスが崩れ、表情や口元の見た目が不自然に見えることがあります。
このため、審美的な観点からも改善が求められることが多いです。

⑤滑舌が悪くなる

前歯が前方に突出していると、前歯の噛み合わせに隙間があることで、言葉の滑舌が不明瞭になることがあります。
特に「ら行」や「た行」の発音が難しくなることがあります。

⑥前歯を怪我しやすくなる

上顎が前に突き出していると、前歯が外部の衝撃に対して非常に脆弱になります。
スポーツや事故などで顔を打った際に、前歯が折れたり欠けたりするリスクが高まります。

⑦顎関節症になりやすい

出っ歯は顎関節に不自然な負担をかけるため、顎関節症の原因となることがあります。
顎関節症は、顎の痛みや開閉障害を引き起こすほか、頭痛や肩こり、首の痛みを伴うこともあります。

⑧頭痛や肩こりが起こる

噛み合わせの不正により、顎関節や周辺に負担がかかることで筋肉が硬くなったり、血流が悪くなることで肩こりや頭痛、首の痛みが引き起こされることがあります。

出っ歯の改善方法

一度進行してしまった出っ歯は自然に元に戻ることはありません。そのため、矯正治療で歯並びを改善する必要があります。
矯正治療によって、歯の位置や噛み合わせを整え、正常な状態に戻すことができます。
矯正治療にはさまざまな方法がありますが、患者様の症状やライフスタイルに応じた最適な治療法を選ぶことが重要です。

①矯正治療

  • ワイヤー矯正
    ワイヤー矯正は、歯にブラケットとワイヤーを取り付けて歯を動かす方法です。
    治療が進行するにつれて、歯が徐々に理想的な位置に移動します。
    ワイヤー矯正は、比較的複雑な症例にも対応できるため、出っ歯の改善に効果的です。
  • 特に裏側矯正は口元が目立たず、突出した歯を後ろに引き戻す力が働きやすいため、出っ歯の治療に適しています。
  • マウスピース型矯正
    マウスピース型矯正(インビザラインなど)は、透明なマウスピースを使用して歯を少しずつ動かす方法です。
    目立たず、取り外し可能なので、食事や歯磨きの際に便利です。
    ただし、重度の症例には対応できない場合もあるため、適応については事前の診断が必要です。

②外科矯正

外科矯正は、歯並びや噛み合わせの不正を改善するために、矯正治療に加えて外科手術を行う治療法です。
通常の矯正治療では歯の位置を調整しますが、顎の骨の位置に問題がある場合、手術で顎の骨を正しい位置に移動させます。
外科矯正のメリットは、顎の骨を根本的に改善し、顔のバランスを整えることができる点です。
また、矯正治療により噛み合わせを改善させることで、口腔内の健康も回復します。
一方で、治療には時間と費用がかかり、回復期間中に不便を感じることもあります。
治療を始める前には、専門医と十分に相談することが重要です。

まとめ

出っ歯は口元の審美性を損なうだけでなく、噛み合わせのズレによって口腔内や顎に深刻な影響を及ぼすことがあります。
放置すると、歯や顎に負担がかかり、顎関節症や歯の破損のリスク、口腔内の乾燥を引き起こし、虫歯や歯周病のリスクが増加します。
このような問題を予防するためにも、早めの対策が重要です。
また、矯正治療後も舌で前歯を触る癖が続くと、歯並びが後戻りする可能性があるため注意が必要です。
出っ歯の改善には矯正治療が必要ですが、普段から歯並びを悪化させる習慣を見直すことも大切です。
歯並びの乱れにお悩みの方はぜひ、当院のカウンセリングへお気軽にご相談ください。
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ご一読いただき、ありがとうございました。

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