menu
close

ブログ

投稿日:2023.6.7

マルチループワイヤー(MEAW矯正)の特徴とメリット

札幌キュア矯正歯科です♬当院のブログを見つけてくださりありがとうございます。
矯正治療には様々な装置や技術を使う方法がありますが、ワイヤー矯正の中でも「マルチループワイヤー」は、ワイヤーのループを活用して歯を動かします。今回は、マルチループワイヤーを使った矯正治療について、その特徴やメリット、治療プロセスなどを詳しくご紹介します。

 マルチループワイヤー矯正とは(MEAW矯正)

マルチループワイヤー矯正(Multiloop Edgewise Archwire: MEAW矯正)は、「ミュー」や「ミョー」と呼ばれています。通常のワイヤー矯正に使われている直線のワイヤーとは異なり、ワイヤーに複数のループ(輪)が作られているマルチループワイヤーを用いる矯正治療です。この複数のループにより、3次元的に自由に歯を動かすことができます。さらに、弱い力で柔軟に調整することが可能になります。従来のストレートワイヤーと比べて、治療期間の短縮や治療効果の向上が期待できます。

 マルチループワイヤーの特徴

札幌矯正歯科

マルチループというループ(輪)の形状が作られたワイヤーを用いて、動かしたい歯一つ一つにループを付加することで、上下と左右の歯の移動を同時に行うことができます。これにより、歯のデコボコや傾き、ねじれや、垂直的な噛み合わせの乱れなどに対応できます。

従来のワイヤー矯正との違い

①ワイヤーの長さ
従来のワイヤー矯正で使用されるワイヤーはループ(輪)が施されていないストレートのアーチワイヤーです。マルチループワイヤーは歯1本ごとにループが付いているため、従来のストレートワイヤーの約3倍の長さです。

②アキシオグラフ
マルチループワイヤー矯正を用いる場合は顎の位置を確認するために※「アキシオグラフ(顎運動測定器)」と呼ばれる検査を行います。アキシオグラフは、オーストリア咬合学の権威であるスラビチェック教授によって開発された装置で、顎の運動や噛み合わせの動きを記録し、より詳細に顎や噛み合わせの状態を評価することができます。

マルチループワイヤー矯正のメリット

札幌 歯列矯正

①抜歯しなくても治療が可能

一般的な矯正治療において歯が並びきらない場合には、スペース不足がほとんどの理由です。通常、スペースを作るために4番目や5番目の小臼歯を抜歯する必要があります。マルチループワイヤーを用いた場合は、歯を奥に動かすことや、倒れている歯を引き上げて起こしたり、後方に歯を動かしたりして、スペースを作り歯を並べます。歯を奥に動かすことや、横に拡大させることができるため、本来抜歯が必要な治療でも歯を抜かずに治療が可能になることがあります。ループを使用し、弱い力でゆっくりと動かします。ただし、親知らずが矯正治療の妨げになっている場合は抜歯が必要になります。また、全ての咬み合わせを改善できるわけではありません。マルチループワイヤー矯正が適応可能であるかどうか事前の診査と診断が大切です。

②治療期間が短縮できる

従来のワイヤー矯正は、一般的に3年〜5年程度の治療期間が必要です。しかし、マルチループワイヤーを使用すると、歯並びによる個人差はあるものの、早ければ半年から1年半、長くても2年程度で治療が完了します。治療期間が短い理由は、ループを用いたワイヤーの形状があります。この形状により、歯に立体的に力を同時にかけることができ、歯を効率的に動かすことができるからです。従来の方法では、歯のデコボコを取るために左右に歯を動かし、その後上下に動かす必要がありましたが、マルチループワイヤーでは上下左右に一度に力を加えることで、歯列の凸凹と噛み合わせを同時に改善できます。また、歯を抜かずに矯正できるため、抜歯にかかる時間も短縮されます。これにより、より早く噛み合わせのバランスを安定させ、美しい歯並びを実現することができます。

③噛み合わせのバランスがとりやすい

マルチループワイヤー矯正は、アキシオグラフを用いた精密検査を行うため、顎の動きや噛み合わせの状態を把握し、その結果を元に、一人一人の症状に対応したカスタムメイドのループワイヤーを作製します。これによって、審美的な見た目だけでなく、全体的な噛み合わせのバランスを整え、改善することができます。

マルチループワイヤー矯正のデメリット

札幌 歯列矯正 レベリング 

①歯磨きのしにくさ

ワイヤーの部分に食べ物の汚れが挟まったり絡まったりしやすいため、虫歯や歯周病のリスクを配慮する必要があります。また、食べカスが挟まることで、装置に不具合が起きることもあります。歯ブラシだけで清掃が難しい場合には、歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助用具を用いた丁寧なブラッシングが必要です。

②装置の違和感

通常のワイヤー矯正と同様に、装置の違和感があります。ループ部分が唇や頬に当たって口内炎ができることもあるため、装置が当たる箇所には矯正用ワックスを使用し、保護することで痛みを和らげることができます。

③見た目の悪さ

歯の表面に、ブラケット装置と、複数のループが付いたワイヤーを装着するため、口を開けた時に装置が目立ちやすくなります。

マルチループワイヤー矯正の注意点

顎間ゴム

マルチループワイヤーを装着した後には、上下の歯列に顎間ゴム(小さなゴム)を使った「ゴム掛け」の協力が必要になるケースがあります。このゴム掛けは、患者様ご自身で取り外しを行う必要があります。食事の時と、歯磨きをする時以外は24時間の間、出来る限り長い時間装着することが重要です。この「ゴム掛け」を忘れてしまうと、矯正治療の進行が遅れるため、患者様の協力が必須になります。

マルチループワイヤーの治療の流れ

①初回カウンセリング
現在の歯並びのお悩みを伺い、問診を取らせていただきます。矯正治療に関するご質問やご相談もお受けしています。

②精密検査・治療計画の立案
通常の矯正治療における精密検査には、前方および側方のレントゲン撮影、口腔内および顔面の写真撮影、CT撮影、歯型取得などが含まれます。マルチループワイヤーを用いた矯正では、これらに加えてアキシオグラフを使用し、顎の運動や噛み合わせの状態を詳しく調べます。これらの検査結果をもとに、専門の担当医が治療計画を立て、その内容をご提案します。

③ワイヤーの作製
患者様に合わせて、カスタムメイドのマルチループワイヤーを作製します。歯の位置や移動方向に応じて、ループの位置や形状が決定されます。

④ワイヤーの装着
ブラケットにマルチループワイヤーを装着し、歯に適切な圧力をかけて移動を開始します。治療中は定期的に調整が行われます。

⑤定期的な通院と調整
4〜6週間ごとに歯科医院にて専門の歯科医師がワイヤーの調整を行い、歯の移動をコントロールします。

⑥治療完了と保定へ
治療期間が終了し、歯並びが改善した後には、保定装置を装着して整えた歯の位置を安定させます。定期検診や定期クリーニングにて虫歯や歯周病の予防をしながら歯並びの経過を見守ります。

最後に

マルチループワイヤーを使った矯正治療は、力の調整や、左右上下の歯の動きを可能にするため、さまざまな歯列不正や噛み合わせの問題に対応できる優れた方法です。従来の矯正治療と比較すると、非抜歯での治療が可能になることや、3次元的に歯を動かすことができるため、治療期間の短縮が期待できます。特に、開咬のような垂直的な歯の移動や複雑な歯列不正に対して効果的です。しかし、その複雑さゆえに、治療には高い技術が求められます。また、全ての症例に適用が可能ではないため、治療前に、正確な検査と診断が必要です。歯科医師と十分に相談し、自分に合った治療法を選ぶことが重要です。矯正治療をご検討の方や、マルチループワイヤーを使う矯正が気になる方は、一度当院へご相談ください。
ご一読いただき、ありがとうございました^^