投稿日:2025.6.20
普通の歯ブラシと電動歯ブラシ、どっちが良い?
毎日のお口のケアに欠かせない歯ブラシ。中でも電動歯ブラシは、効率よく磨ける便利なアイテムとして人気を集めています。
しかし歯ブラシには種類が多く、どれを選べばよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、電動歯ブラシの特徴やメリット、デメリットについて解説します。
歯列矯正中の電動歯ブラシの注意点も紹介しますので、矯正中の歯ブラシをご検討中の方もぜひ参考にしてみてください。
目次
電動歯ブラシの特徴と種類
「電動歯ブラシ」と一口にいっても、仕組みや動きにはいくつかのタイプがあります。まずは、それぞれの種類の特徴や違いを詳しく見ていきましょう。
選ぶ際の参考になるよう、主な4つのタイプをご紹介します。
振動ブラシ
電動歯ブラシの一つ目は、振動型の歯ブラシです。内蔵されたモーターによって、ブラシの毛先が小刻みに左右へ振動するタイプです。
1分間に3,000〜7,000回もの振動が起こるため、通常の手磨きよりも短時間で効果的に歯垢や汚れを落とせる特徴があります。
振動ブラシはドラックストアなどどこででも購入しやすく、比較的安価なのも特徴です。
回転ブラシ
回転式の歯ブラシも、電動歯ブラシの一つです。回転ブラシは、内蔵モーターによって円形のブラシヘッドが回転する仕組みになります。
ブラシの毛先が歯の表面を包み込むように動くため、しっかりとした磨き心地が得られる特徴もあります。
音波ブラシ
音波ブラシは、1分間に約30,000回という高速の音波振動を利用する電動歯ブラシです。細かな振動で、ブラシの毛先が触れていない部分にも効果が及び、歯と歯のすき間や歯ぐきの境目などの奥深い汚れまでしっかりアプローチできます。また、音波振動が生み出す微細な気泡や水流が、歯垢や汚れを浮かせて洗い流すため、物理的にブラシが届かない場所でも高い洗浄力を発揮します。
超音波ブラシ
超音波ブラシは、極めて高い周波数の超音波振動を発生させる歯ブラシです。超高速振動によって歯垢の中にひそむ細菌や、虫歯の原因とされる不溶性グルカンを分解・除去する効果が期待できます。そのため「音波ブラシよりも高い洗浄力を持つ」といわれており、口腔内をより清潔に保ちたい人に向いています。ただし超音波は目に見えるほどのブラシの動きを伴わないため、使用時には手磨きと同様に自分でブラシを動かして丁寧に磨く必要がある点には注意が必要です。
電動歯ブラシのメリット
電動歯ブラシには、手磨きにはないさまざまな利点があります。ここからは電動歯ブラシを使うことで得られる代表的なメリットを、詳しく見ていきましょう。
難しいテクニックがいらない
電動歯ブラシのメリットの一つ目は、難しいテクニックがいらないことです。自動で振動や回転を行うため、歯にしっかりと当てるだけで簡単に歯垢を取り除くことができます。複雑な磨き方を意識する必要がなく、子どもから高齢の方まで幅広く使えるのが魅力です。
短時間で磨ける
短時間で磨けるのも、電動歯ブラシのメリットの一つです。電動歯ブラシの場合はタイマー機能が搭載されているものもあり、電源を入れてから自動的に適切な時間だけ磨ける設計になっています。
例えば、30秒ごとに振動や音で知らせてくれる機能があり、上下左右それぞれのエリアを均等に磨けるように配慮されています。
よって、スマホを見ながらダラダラと時間をかけることなく、短時間で効率よく磨けるのが特長です。
疲れにくい
電動歯ブラシのメリットの一つに、疲れにくいこともあげられます。手磨きの場合は、汚れをしっかり落とすために自分の手でブラシを細かく動かす必要があります。
一方で電動歯ブラシは、ブラシ自体が自動で振動や回転を行うため、毛先を歯に当ててゆっくりスライドさせるだけで十分に歯垢を除去できるのです。
電動歯ブラシのデメリット
電動歯ブラシの便利さは魅力的ですが、利用にあたっては注意すべき側面もあります。費用や使い勝手、歯や歯ぐきへの影響など、デメリットを踏まえて検討することが大切です。
値段が高めに設定されているものが多い
電動歯ブラシのデメリットの一つ目は、値段が高めに設定されている場合があることです。普通の歯ブラシは1本あたり数百円程度が多いですが、電動歯ブラシは数千円から数万円と価格が高めです。
さらに、交換用の替えブラシも一般的な歯ブラシより割高で、種類が複数あるモデルもあるため、ランニングコストがかさみやすい傾向にあります。
消耗品であることに加え、電動機器なので故障のリスクもあり、急に買い替えが必要になった際にすぐに手に入らないこともデメリットといえます。
充電や電池が必要になる
電動歯ブラシは、充電が必要だったり電池が必要になったりするのが一般的です。乾電池式と充電式のタイプがあり、どちらも電池交換や充電といった手間がかかります。
また、手動の歯ブラシに比べると本体が大きめでかさばるため、持ち運びにはやや不便さを感じることもあります。
歯や歯ぐきを痛めてしまうことがある
電動歯ブラシは、使い方によっては歯や歯ぐきを痛めてしまうことがあります。
自分の口内環境に合わないブラシヘッドや、パワーの強すぎる電動歯ブラシを使うと、歯や歯ぐきを傷めてしまうため、注意が必要です。
歯磨きは歯と歯ぐきの健康を守るためのものなので、ダメージを与えてしまうのは避けたいところです。
近年では磨く力が強すぎると自動で停止したり、警告ランプが点灯したりする安全機能が備わっているものも多くあります。
普通の歯ブラシのメリット
手軽さやコスト面で優れている普通の歯ブラシには、電動歯ブラシにはない魅力があります。
ここでは、普段使いに適した普通の歯ブラシのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
矯正中の歯磨きに悩まれる方は多いと思いますで、併せてこちらの記事も参考にしてください。
【矯正中の歯磨きは難しい?】
どこででも簡単に購入できる
普通の歯ブラシのメリットの一つ目は、どこででも簡単に購入できる点です。電動歯ブラシは家電量販店や大型のドラッグストアでないと種類が限られていることが多く、取り扱っていない店舗も少なくありません。一方で、手磨き用の普通の歯ブラシは、コンビニ・スーパー・ドラックストアなど、どこででも手軽に購入できるのが大きなメリットです。
値段が安い
値段が安いのも、普通の歯ブラシのメリットの一つです。電動歯ブラシは数千円から数万円が一般的ですが、手磨き用の歯ブラシは数百円、場合によっては数十円で購入できるものもあるため、価格の差は大きいです。歯ブラシは消耗品で、交換の目安は約1ヶ月に1回とされており、手磨き用の歯ブラシなら手頃な価格なので気軽に取り替えられます。一方、電動歯ブラシはヘッド部分のみ交換可能ですが、その替えブラシも数千円かかることが多いです。
ブラシのヘッドや硬さなどの種類が多い
普通の歯ブラシは、硬さやヘッドのサイズなど、多彩なバリエーションから選べるのもメリットの一つです。
毛先の形状もフラットなものや山切りタイプ、先端が細くなっているものなど、メーカーによって様々な工夫がされています。
さらに、用途に応じて使い分けができる点も魅力です。歯周病ケア用や奥歯専用など、多様なラインナップが用意されているため、目的や使用者に合わせて最適な一本を選べます。
普通の歯ブラシのデメリット
手軽に使える普通の歯ブラシですが、効果的に汚れを落とすためには正しい磨き方が求められます。ここからは、普通の歯ブラシを使う際に注意したいデメリットについて詳しく見ていきましょう。
しっかり磨くのにテクニックが必要になる
普通の歯ブラシのデメリットの一つ目は、しっかり磨くのにテクニックを要することです。特に奥歯は磨き残しが起こりやすい場所で、上手に磨くにはコツが必要です。
同じ歯ブラシを使っていても、磨き方によって効果に大きな差が生じるのが手磨き歯ブラシの難しいところです。
毎日の習慣として、歯科医院での指導内容を振り返りながら磨き方を工夫すると、より効果的に磨けるようになるでしょう。
磨くのに時間がかかる
普通の歯ブラシは、電動歯ブラシと比べると磨く時間がかかる傾向にあります。
「普通の歯ブラシは正しい方法で磨いたとしても、清掃の効果はかけた時間とある程度比例する」といえるでしょう。
ただし、時間をかければ必ずしもきれいになるとは限らないのが実情です。
まとめ
電動歯ブラシは効率的に短時間で磨け、難しいテクニックも不要ですが、本体や替えブラシのコストや充電管理が必要です。
一方で普通の歯ブラシは、安価で種類も豊富ながら、正しい磨き方と時間が求められます。
どちらを選ぶにしても、健康な歯を保つためには日々のケアが欠かせません。
特に歯並びや噛み合わせに問題があると、歯磨きが難しくなり虫歯や歯周病のリスクが高まるため、矯正歯科での専門的な診断とケアが大切です。
お口の状態に合った適切な歯磨き方法と矯正治療で、より健康な口元を目指しましょう。
矯正治療に興味のある方は、こちらからご予約をお待ちしております!