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投稿日:2025.7.4

受け口の人は入れ歯が入れにくいって本当?

みなさん、こんにちは。札幌キュア矯正歯科です。

入れ歯を考えている方の中には、
「受け口だけど、ちゃんと合う入れ歯が作れる?」と不安に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際に、受け口と呼ばれるかみ合わせの方は、一般的な入れ歯がうまく合いにくい傾向があります。
これは、上下の顎の位置関係や噛み合わせの構造が、通常とは異なるためです。

そこで今回は、なぜ受け口の人は入れ歯が合いにくいのか、その理由や注意点、
さらに快適に使える入れ歯を作るためのポイントについて、詳しくご紹介していきます。

受け口の人に見られる特徴とは

受け口 反対咬合
「受け口」とは、下の前歯が上の前歯よりも前に出ているかみ合わせ
を指します。
通常のかみ合わせでは、上の前歯がわずかに下の前歯より前方に位置しているのが理想的ですが、受け口ではその前後関係が反対になっており、
上下の歯がしっかりかみ合わず、咀嚼や発音、顎の動きにも支障をきたすことがあります。

受け口の原因

骨格的な要因(遺伝的に下顎が大きく前に出ている)
不正な歯並び(上の前歯が内側に倒れている、下の歯が前に傾いている)
舌の癖や口呼吸、頬杖などの生活習慣

審美的には、顎が突き出して見えたり、口元が引っ込んで見えたりすることがあり、フェイスラインや横顔がコンプレックスになってしまうことも。
また、長期間放置すると、顎関節症や消化不良、発音のしにくさといった機能的な問題が起こる場合もあります。
このように、受け口は見た目の問題だけでなく、機能面でもさまざまな影響を及ぼす噛み合わせのひとつであり、入れ歯治療にも配慮が必要な状態といえます。

受け口の人が入れ歯を入れにくい理由

噛み合わせの逆転で上下の入れ歯が合いにくい

部分入れ歯 入れ歯
入れ歯は、上顎と下顎のかみ合わせのバランスによって支えられます。
受け口の人の場合、下顎が前方に突出しているため、一般的な設計の入れ歯では上下がうまく噛み合わないことがあります。
とくに総入れ歯では、顎の前後関係を考慮せずに製作すると、上下がズレて不安定になったり、噛む力が上手く分散されずに痛みが出たりすることもあります。

入れ歯が外れやすい・動きやすい

受け口の方の下顎は前方に出ていることが多く、入れ歯を支えるための歯ぐきの部分が斜めになっている場合があり、入れ歯が安定しにくくなることがあります。
そうすると、噛むたびに入れ歯が浮き上がったり、ズレたりして違和感を覚える原因になる場合があります。

受け口特有の顎の形が入れ歯の適合に影響

受け口の方は、顎が上顎よりも前方に位置しているため、かみ合わせだけでなく、顎の骨の形状自体も通常とは異なる構造をしているケースが多くなります。
このような骨格的な特徴があると、一般的な入れ歯の設計基準では、上顎と下顎の形が合わず、入れ歯の適合に影響を及ぼすことがあります。
また、前歯部分のかみ合わせが合いにくく、人工歯の位置や角度を調整しないと噛み合わせのバランスが安定しにくくなります。

受け口の方が入れ歯を作るときのポイント

受け口の方は、噛み合わせのバランスが悪くなっていることが多いのですが、適切な診断と設計を行えば、受け口の方でも十分に快適な入れ歯を作ることは可能です。

以下のポイントに注意して入れ歯を製作してもらいましょう。

①噛み合わせの分析をしっかり行う

一般的な入れ歯の場合も噛み合わせのバランスは大切ですが、受け口の方の入れ歯製作でより重要なのが、「噛み合わせの分析」です。
受け口は、上下の歯や顎の位置関係が一般的なかみ合わせとは大きく異なるため、
顎の動き・位置・傾きなどを的確に把握したうえで設計しないと、入れ歯がズレたり、噛みづらくなったりする原因になります。

骨吸収が進んでいる場合はさらに工夫が必要

歯を失ってから長期間が経っている方は、顎の骨が痩せてしまっている「骨吸収」の状態になっていることがあります。
顎の骨の部分は入れ歯を支える土台のため、この部分が減っていると、通常の設計では安定しづらく、浮きやすく、痛みが出たりすることもあります。

このような場合には、以下のような工夫が必要になることもあります

・シリコンなどのクッション性の高い義歯床材を用いてフィットしやすくする
・義歯床の形状を工夫して、残っている骨にうまく適合させる
・義歯用のクッション材を追加してフィット感を高める

また、どうしても入れ歯が安定しないケースでは、数本のインプラントを埋め込んで入れ歯を固定する
「インプラントオーバーデンチャー」という方法もあります。

専門的な技工所との連携が大切

相談
受け口の方の入れ歯を製作する時は上下の顎の位置や角度を見ながら、
人工歯の配置や床の形を細かくに調整し、入れたときにズレにくく、噛んだときに安定する」設計を行う必要があります。
そのためには、入れ歯の製作を得意としている経験豊富な歯科技工士との連携が大切です。

受け口で入れ歯が不安定な方におすすめの矯正治療

受け口の方は、下顎が前に突き出た骨格的特徴により、入れ歯が安定しにくい傾向があります。
とくに上下の噛み合わせが合わず、入れ歯がズレたり外れたりしやすく、「噛みにくい」「話しづらい」などの悩みが生じやすくなります。
こうしたケースでは、矯正治療によってかみ合わせと顎のバランスを改善することが、入れ歯のフィット感を向上させる近道になります。

受け口の方に対する矯正治療

・ワイヤー矯正

矯正装置 顎模型
歯の表面にブラケットとワイヤーを用いて歯並びを改善する方法です。

表側矯正
顎模型 表側装置
歯の表側にブラケットとワイヤーを用いて歯並びを整える方法で、軽度~中程度の受け口の方に対応しています。
多くの不正な歯並びに対応していて、歴史のある矯正方法です。
金属の装置の見た目が気になることがありましたが、白や透明のブラケットを選択できるようになり、装置の見た目を分かりにくくすることも可能です。

裏側矯正(舌側矯正)
裏側矯正 舌側矯正
裏側矯正(舌側矯正)は、歯の裏側にブラケットとワイヤーを用いて歯並びを整える方法です。
歯の裏側に装置をつけるため、矯正装置がほとんど見えない方法で、矯正中の装置の見た目が気になる方におすすめの方法です。
また、内側から力をかけるため、受け口や出っ歯などの歯を内側に動かす歯並びを効率的に動かすことができます。

マウスピース型矯正
インビザライン マウスピース矯正
マウスピース型矯正は、透明の薄いマウスピースを段階的に交換して歯並びを改善する方法です。
取り外しができるため、食事や歯磨きを今まで通り行うことが可能です。
その分、自己管理が必要で、1日20~22時間の装着が必要ですが、マウスピースの装着時間が短くなってしまうと
治療計画通りに歯が動かない可能性があるため、決められた時間装着する必要があります。

まとめ

矯正相談
受け口の方は、一般的な入れ歯が合いにくい傾向がありますが、「入れ歯が作れない」ということではありません。
適切な診断・設計・調整を行うことで、受け口に対応した入れ歯を製作することは可能です。
将来的に自分自身の健康的な歯を残すためにも、歯列矯正でかみ合わせを整えることもおすすめです。
また、矯正によってかみ合わせが整えば、入れ歯の設計がしやすくなり、ズレにくく噛みやすい入れ歯が作れるようになります。
受け口で入れ歯が合わないと感じている方は、一度矯正専門医への相談を検討してみるとよいですね。

札幌キュア矯正歯科では、表側矯正、裏側矯正(舌側矯正)、マウスピース型矯正を行っており、
患者様のお口の状態とご希望を考慮して治療計画をご提案しています。
当院インスタグラムやホームページにて治療症例も紹介していますので、ぜひご覧ください。
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